ノ・ミヌ「本当の“最高の結婚”って何なんだろうと考えさせられた」

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「優しい男」パク・シヨン×「フルハウスTAKE2」ノ・ミヌの激しいラブシーンが話題を集めたちょっと大人のラブストーリー「最高の結婚」が、5月よりCSチャンネル衛星劇場にて日本初放送となる。
それぞれ事情の違う4組のカップルの姿を通して、恋愛や結婚、はたまた不倫や離婚など、現代の男と女の恋愛事情を赤裸々に切なく、そしてコミカルに描いた話題作。
日本初放送を迎え、主演のノ・ミヌに見どころや撮影中のエピソード、さらに、彼が考える“最高の結婚”について聞いたインタビューをお届けする。

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―「最高の結婚」に出演を決めた理由を教えてください。

ノ・ミヌ:僕が、好きなオ・ジョンロク監督からオファーをいただいて、絶対出演したいと思ったんです。SBSの『ピアノ』というドラマが昔から好きで、どんな監督さんなのか気になり、出演することに決めました。

―「最高の結婚」で演じたパク・テヨン役はどんな役ですか?

ノ・ミヌ:パク・テヨンは、お金持ちの息子でまだ分別がなく、現実にいそうな感じの役柄です。例えば、彼女が「妊娠した」と言えば、普通のドラマなら「おめでとう。僕たち結婚しよう」といった感じの話をすると思うんですが、テヨンは「僕は妊娠してないと思って、よかったねって言おうと思ったのに……」といった反応を見せるんです。ですので、テヨンは年の差カップルの年下男子の悪い姿を表現したキャラクターですね。

―パク・テヨンとノ・ミヌさんご自身で一致する点・違うなと思う点も教えて下さい。

ノ・ミヌ:まず、異なる点は、表現が不器用なことです。僕はストレートに表現するタイプで、パク・テヨンは、不器用なせいで誤解されたりすることが多いので、そういった点は僕とは違いますね。もちろん、テヨンもストレートに言う時もありますが、いい振る舞いが出来ず、相手が嫌がる表現ばかりするんです。僕は反対に、相手が喜ぶような言葉をたくさん言ってあげたいですし、少し怒ったような表現をする時は、遠まわしにいう努力をします。それから共通点は……う~ん……。

―似ていると思う点は?

ノ・ミヌ:似ている点……泣き虫なところ? よく泣くところは似ていると思います。

―撮影で難しかった点・大変だった点はありますか?

ノ・ミヌ:ドラマの中盤から後半は毎日泣いて、一日に何度も泣くシーンがあったので、僕もパク・シヨンさんもそれが一番大変でした。頭痛薬を飲んでいても、監督さんは「もっと泣け」とおっしゃるので、それがちょっと辛かったです。

―感情移入はどうでしたか? 後半は本当に泣くシーンが多かったですよね。

ノ・ミヌ:役柄になりきるタイプです。泣くシーンはとても大変でしたが、彼の気持ちを理解できるから、自然と涙が出るんです。僕自身が同じ経験をしても泣いちゃうと思います。

―号泣シーンが印象的でした。あのシーンはどのような気持ちで演じたのでしょうか?

ノ・ミヌ:基本的に、感情移入すると、少しずつ怒りがこみ上げてきて、悲しくなり、腹が立って、怒りを堪えきれず爆発しかけることがあるんです。実生活では、そういった経験がないので、演じるのはかなり難しかったですが、考えてやるのではなく、演じていると感情が先にこみ上げてくるんです。監督さんは、結婚されて、お子さんもいらっしゃるので、“結婚”に対する演技について、求められるものが多かったですね。それと撮影中に、頭痛がひどい時があったんです。なぜなら、悲しくて、ずっと泣いていたら、頭が痛くなるじゃないですか。頭痛薬を何度も飲むほどだったんですが、監督さんがそばでずっと話してくださって、撮影を乗り越えました。

―共感はよくするタイプですか?

ノ・ミヌ:はい。例えば、誰かが急に鋭いものにぶつかったのを見るだけでも、僕が痛みを感じたりします。見ること、聞くことにはよく反応しますね。


「ミヌがやりたい風にやって。私はミヌを信じる…と言ってくれて」

―共演者の方々とはどうでしたか?

ノ・ミヌ:まず、スビンさんは僕が20代の頃からの知り合いなんです。美味しいものを奢ってくださったりして可愛がってくれました。それで僕が「ついに、共演できる日が来ましたね」と言ったら、スビンさんが「そうだね。僕は結婚もしたし」って……。長い月日を感じて、不思議な感じがしましたね。結婚された奥様はアナウンサーなんですが、(人気キャスターのギヨン役を演じる) パク・シヨンさんを追いかける姿が演技ではないって感じましたね。元々カッコいいキャラクターばかり演じられているので、今作のような可愛くて面白いキャラクターをやってみたかったそうです。だからとても楽しそうでしたし、現場のムードメーカーでした。

―パク・シヨンさんとの演技はいかがでしたか?

ノ・ミヌ:シヨンさんは、出産されて間もない時期だったので、体型が戻らないと、ダイエットをするのにストレスやプレッシャーを感じられていたそうです。ですので、僕が反対に太ろうと努力したので、ドラマの中盤からは、僕の方が太ってますね。シヨンさんは見た目はクールなんですが、テンジャンチゲが好きで、香水もつけないから、今何を食べてきたのかが分かるほどなんです。そういった点が、人間的で大好きですね。あと、シヨンさんが自分は色黒だけど、僕は色白であることに対して、心配をされていたので、僕が日焼けサロンに行って日焼けしたり……。シヨンさんは、何かをやってあげたくなるような魅力がある方ですね。スビンさんもシヨンさんも本当に大好きです。
それから、オム・ヒョンギョンさんは、僕と同い年なんですが、同い年の方と共演するのは初めてだったんです。同い年の方と共演するのは、こんなに気楽なんだと感じました。いつも、年上の方との共演が多かったのですが、今作では同い年の方との共演だったので、ずっとふざけ合ってましたね。僕が彼女をおんぶするシーンがあったのですが、先輩だったら、重くても何も言えないのですが、ヒョンギョンさんの時は、監督に、「重くて、おんぶできない」とNGを出したりして、楽しく撮影しました。

―パク・シヨンさんとの濃厚ベッドシーンはかなり話題になりましたが、撮影の時どんな雰囲気でしたか?

ノ・ミヌ:最初に撮影する時は監督が、とりあえずやってみよう! というスタイルで、「どうするんだ? 早くやって」と急かすので、台本もない状況で慌てて気まずく撮りました。でも一回撮ってみたら、気持ちが楽になったんです。その次がオム・ヒョンギョンさんとのベッドシーンで、台本にはキスをするとは書いてなかったのですが、自然に雰囲気がそういう風になってキスをしてベッドで服を脱がしたら、監督が喜んでいました。オム・ヒョンギョンさんが「ちょっと! これキスシーンではなくてベッドシーンでしょ?」と言ったので、「じゃぁ、何でさっきガム噛んでたの?」という冗談も混じえながら楽しく撮りました。ヒョンギョンさんとのシーンがとても良く撮れたので、パク・シヨンさんと撮り直そうと話し合って、監督さんに撮り直そうと提案しました。撮り直した日、監督さんに「それでどうする?」と聞かれて「こういう風にしたいです」と意見を出したら「じゃあ、お前が演出しろ」と言われましたし、パク・シヨンさんも「ミヌがやりたい風にやって。私はミヌを信じる」とおっしゃってくれました。

―ベッドシーンを見たファンや周りの人からの反応はどうでしたか?

ノ・ミヌ:男友達は羨ましがってましたね。一つの作品で二人の女優さんと一緒にベッドシーンを撮ったので……。女性ファンの皆さんは「ムカつくし、悲しいけど、つい観てしまう。ドラマは面白いけど変な気分」だと言ってましたね。


「“本当の「最高の結婚」って何なんだろう”と」

―ノ・ミヌさんが思う“最高の結婚”はどんな結婚ですか?

ノ・ミヌ:最高の結婚ですか? う~ん。ベストなのは、お互いが愛し合いながら、ずっと一生幸せに暮らしていくことですが……。今作では、誰が見ても幸せそうだけど、実は家庭内では、別々の部屋で過ごしている夫婦や、お互いに浮気相手がいる夫婦など 、劇中ではいくつかの夫婦が出てくるんです。すごく結婚したいのに、相手が気持ちを分かってくれないという話もありますし……。ですので、今作に出演して、“本当に結婚って難しいことなんだな”“本当の「最高の結婚」って何なんだろう”と考えさせられましたね。夫が浮気をせず、一生、妻だけを想い、妻も夫のためにおいしい料理を作って、一緒に子育てをしたり、家族で旅行したりできればいいんですが……。
今作で感じたことは、仕事を終えて家に帰ると、家族に対して、妻に対して、小言を言ってしまう人が多いじゃないですか。同じ話でも、素敵なレストランに行って、おいしい料理を食べながらであれば、聞く側も話す側も気分良く振舞えると思うんです。韓国では結婚して夫婦だけで外食していると不思議な目で見られることもあるんですが、たまには2人で外食したりと、ロマンをずっと一緒に持っていける間柄を築けるのが“最高の結婚”ではないかと思います。

―今作に出演して、結婚観は変わったりしましたか?“こんな女性に出逢いたい”や“こんな結婚をしたい”など……。

ノ・ミヌ:僕は幼い頃から、好きなことに関しては飽きないタイプなんです。今でも、幼稚園の頃から好きなお菓子や食の好みは変わっていないですし、好きなおもちゃや人形もずっと持ってます。高校生の頃から好きなアーティストの曲は、最近でも聴いたり、歌ったりもします。そんな風に信念の変わらない男性が素敵な男性ではないかと思うんです。
好きな人が出来て、結婚したら、その女性を毎日見ても、ときめいて、いつも新鮮で……。そんな感じで過ごせたら幸せだろうし、反対に女性も、僕の姿を見て、いつも惚れ直してくれて、ドキドキしてくれる……そんな女性に出逢えたら嬉しいですね。

―理想の結婚生活はありますか?

ノ・ミヌ:はい。作家さんがおっしゃるには、仲良く見える夫婦だとしても、実は、別々の部屋で過ごしたりするのが、現実的な結婚生活らしいですね。作家さんの知り合いのことを書いたそうなんですが、それが本当に幸せな家庭ではないかと思います。毎日、ワクワクして、美味しい物も一緒に食べて、定期的に旅行に行って、話も合って……。毎日、ベッドシーンを撮れる人だったらいいんじゃないかと思いますが、それがすごく難しいことだと言われました。結婚している先輩方は「結婚したらお母さんが増えた気がする」って言ってましたね。

―このドラマから得たものはありますか?

ノ・ミヌ:たくさんのことを得ました。たとえば、厳しくて怖い監督さんと、一緒にお仕事させていただいて、色々なことを教えていただいて、「また、ぜひご一緒にしたいです」って監督に言ったら、監督からも1月1日に「お前のおかげで『最高の結婚』のパク・テヨンが誕生した。お前は感性的な男だ。また会おう」といった感じの長文のメールを送ってくださったので「お待ちしております」と返しました。
打ち上げの時にヒロインのパク・シヨンさんからもお手紙をいただいたんです。「ミヌと一緒に芝居するのが、とても楽しくて現場に行くのが楽しみだった」って書いてくださってて、本当に嬉しかったです。また先輩方が現場を引っ張っていく、雰囲気などを見てたくさん学べたので、それを今やっている新ドラマの現場で発揮したら、すごくいい雰囲気の撮影現場になりました。
打ち上げの時は、皆さんとお酒を飲んだんですが、次の日、起きてケータイの写真フォルダを見たらオム・ヒョンギョンさんとパク・シヨンさんがほっぺにチューをしてくれている写真があったんです。“僕は本当に愛されていたんだな。いい作品に出逢えたな”と思いましたね。


「この作品を見て一緒に泣いて、笑ってほしい」

―たくさんのファンが次回作へも期待していますが、近況を教えてください。

ノ・ミヌ:今撮影している「私の残念な彼氏」というドラマがあるんですが、マヌケな幼い王子さまが、大人になったというのがメインテーマです。女性について何も知らず、キスも手をつないだこともない純粋な、花屋を営む男性が、少しずつ恋を知っていくという、コメディ要素の混ざったドラマです。この作品をご覧いただければ、また新たなノ・ミヌをお見せできると思います。日本でも「最高の結婚」の放送が終わる頃に、放送されると思うので、日本のファンの皆さんや、新たに私の存在を知ってくださる方が増えると期待しています。この作品が終わったらまた日本に行って音楽活動をやりたいですね。

―日本のファンに見どころとメッセージを教えてください。

ノ・ミヌ:もう春が来ましたね。2015年の春、暖かく、幸せに過ごしてくださいね。「最高の結婚」を観て、一緒に泣いて、笑っていただきたいです。また結婚を経験された方は“結婚ってこんなことだった”“これはこうだったから幸せだということを忘れてはダメだ”と感じていただけたり、まだ結婚していない方は“こういうこともあるんだ”“これはしてはいけない”と誰もが学べて、結婚について考えられる作品なので、ぜひご覧になっていただきたいです。ありがとうございました。

(写真提供:衛星劇場)

「最高の結婚」CSチャンネル衛星劇場にて5月13日(水)より放送スタート!
毎週(水) 夜11:00~ほか (2話連続)
詳細:http://www.eigeki.com/special/hanryu_drama_sengen

ノ・ミヌ出演の「韓流スタージャックS★ノ・ミヌ」は5月から後編を放送!
詳細:http://www.eigeki.com/special/sjs

記者 : Kstyle編集部