“脅迫事件”渦中のイ・ビョンホンが妊娠中の妻イ・ミンジョンと帰国し謝罪

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議論の中で83日ぶりに大衆の前に立った俳優イ・ビョンホン。キラキラと輝く“ワールドスター”としてではなく、過ちを犯した男、そして近く生まれてくる子どもの父として頭を下げた。果たしてイ・ビョンホンの真心に大衆は答えるのだろうか?

今月25日の午後11時30分、米・ロサンゼルス発大韓航空KE012便に妻イ・ミンジョンと搭乗したイ・ビョンホンは、26日、予定時刻より1時間送れた午前7時11分、仁川(インチョン)国際空港から入国した。イ・ビョンホンの所属事務所BHエンターテインメントが公式的に帰国日を明かしただけに、この日、早い時間にも関わらず、仁川国際空港には約300人の取材陣と市民が集まり、人だかりを作った。

これに先立ちイ・ビョンホは昨年6月、知人の紹介で知り合ったモデルのイ・ジヨン、ガールズグループGLAM出身のダヒと会い、この過程でわいせつな話をする内容を映した動画で脅迫された。当時イ・ジヨンとダヒは現金50億ウォン(約5億円)をくれないとこの動画を世に公開すると脅迫し、イ・ビョンホンが二人を警察に通報したことで戦いは始まった。

いわゆる“イ・ビョンホン脅迫事件”と呼ばれるこの議論は昨年10月16日から12月16日まで合計3回の公判が行われ、イ・ビョンホンは昨年11月21日に極秘で入国し、3日後の24日の2次公判に出席したりもした。今年1月15日、裁判部からイ・ジヨンに懲役1年2ヶ月、ダヒに懲役1年が言い渡され1審判決が終わり、検察は二人の刑罰が「軽すぎる」と告訴、イ・ジヨンとダヒは「刑が重過ぎる」と告訴し、法廷攻防が再び始まった。

そんな中、2月13日にイ・ビョンホンがイ・ジヨンとダヒを善処することを決め、裁判所に処罰不願書を提出した。年を越えて続いてきた法廷争いをもう止めるという意思だ。しかし、今月23日、検察が裁判所に告訴理由書を提出し、再び事件は議論になった。

被害者の立場であるイ・ビョンホンも、被告人であるイ・ジヨン、ダヒも傷だけ残された形だ。事件は時間が経つにつれ、誤解と噂が重なり、イ・ビョンホンの妻、イ・ミンジョンまで大衆からバッシングされるようになった。さらに、イ・ミンジョンの妊娠が伝えられ、イ・ビョンホンに対する大衆の視線はさらに冷たくなった。

ますます状況は破局へ向かい、妻のために、生まれてくる自分の子どものためにこれ以上黙って過ごすわけには行かなかったイ・ビョンホンは、自ら事件の鎮火のために乗り出した。

12月6日、米・ロサンゼルスに出国したイ・ビョンホンは昨年11月の2次公判に出席して以来3ヶ月ぶりに韓国に帰った。ロサンゼルスから出発した飛行機が韓国に到着し、8時ごろにイ・ミンジョンと共に入国場に姿を現したイ・ビョンホン。ベージュトーンのグラデーションが入ったコートとブラックのTシャツ、パンツ姿で登場したイ・ミンジョンと、ブラックのアウターにブラックジーンズ姿で現れたイ・ビョンホン。イ・ビョンホンは妊娠中のイ・ミンジョンをスタッフがいるところまでエスコートした後、再び取材陣の前に一人で戻り、これまでの立場を明かした。妊娠8ヶ月であるイ・ミンジョンはお腹を隠しながら、先に車に乗った。

14時間ほどの長い飛行時間のためか、疲れた様子のイ・ビョンホンは前よりやつれた姿で取材陣とファンの前に立った。相次ぐフラッシュに少しの間、言葉が発せられなかった彼は、やっと口を開いた。

まず、イ・ビョンホンは「皆さんに(もう少し早く)謝罪すべきだったが、それが出来ず、誠に申し訳ありません」と頭を下げた。

彼は「良く知られた人間として、また一つの家庭の家長として皆さんを失望させた」とし、「これらのことは私から始まったことであるため、非難されて当然だ。皆さんがどのような部分のため失望したのか知っているが、私の愚かさのため、こんなに長い時間が過ぎてしまった」と過去を後悔した。

続いて「たくさんの方が私にがっかりし、傷ついたはず」とし、「深く反省し、これからもっと努力しながら生きる」と反省した。

最後にイ・ビョンホンは妻イ・ミンジョンと家族を思い、涙ぐむ姿を見せた。目元に涙をためた彼は「何よりも、妻と家族に一生を持って恩返ししても返せないほど大きな借りを作った。たくさん責められたりもした。この場を借りて、重ねて皆さんにお詫びしたい。申し訳ありません」と話した後、その場を離れた。

取材陣の質疑応答なしに約5分間行われたイ・ビョンホンの謝罪。24年間積み上げてきた功績が崩れるのを見ながら苦しかったであろう彼に、市民たちは冷たい叱咤を送ったりも、切なそうに見る同情の眼差しを送ったりもした。

謝罪に始まり、謝罪で終わったイ・ビョンホンの反求諸己(過ちを自分自身から探す)。確かに悔しいところもあり、解明したいこともたくさんあると思うが、彼は議論を起こした自分を叱咤し、大衆に謝罪した。3ヶ月、83日、4980時間ぶりに打ち明ける気持ち。大衆がこのようなイ・ビョホンの真心に答えるかは、見守っていかないと分からない。

記者 : チョ・ジヨン、写真 : チョ・ソンジン