2AM、4人の男が聞かせてくれる7年間の話

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写真=JYPエンターテインメント

感性バラードアイドルを標榜するグループ2AMが約1年ぶりに3rdフルアルバムで帰ってきた。メンバー全員がユニット、演技、ミュージカルなどの様々な分野でそれぞれ精力的に活動していた4人の男は、自分たちと一番似ている秋に2AMとして集まってカムバックを知らせた。2AMのニューアルバム「Let's Talk」は日常で感じる様々な感情を、2AMの4人のメンバーの感性でまるで語るように歌ったアルバムだ。

27日に公開された先行公開曲「今日に限って(days like today)」はJYPエンターテインメントの代表プロデューサーパク・ジニョンが、本日(30日)公開されたタイトル曲「現れてくれ」はチョ・ギュマンとチョ・ギュチョンが共同作業し、それぞれ似ているようで違う感性で制作を行った。果たして彼らのカラーが2AMを通じてどんな感情や雰囲気で再解釈されるかに対し、期待が集まっている。それだけでなく、今回のニューアルバムでは2AMのメンバーたちがそれぞれ自作曲を収録し、音楽的な成長を披露した。

―タイトル曲「現れてくれ」を聞く前の人々に対して一言。

チョグォン:ボリュームを大きくしてイヤホンで聞いてほしい。ハハ、イヤホンで聞いたら、曲に使われた多様な音楽ソースがよく聞こえるだろうし、感情も確実に上手く伝わると思うからだ。3万ウォン(約3100円)ぐらいのイヤホンでいいと思う。ハハ。

スロン:様々な楽器が登場するわけではないが、ストリングや色んな和声があるから、イヤホンで聞いたらより上手く聞こえると思う。

―「現れてくれ」は先輩歌手チョ・ギュマンと一緒に作業した。

スロン:まず、会社が多くの作曲家から多様な曲を受けた。その中で「現れてくれ」がとても気に入って、その曲をタイトル曲に決定した。

チョグォン:ジニョン兄さんはアメリカでリモートコントロールでレコーディングを指導してくれた。今回のアルバムは本当に曲をたくさん受けた。ジニョン兄さんもJYP史上、こんなに曲をたくさん受けたのは2AMが初めてだろうとおっしゃっていた。モニタリングの結果、チョ・ギュマン先輩の曲が票を一番多く集めた。

チャンミン:今回のアルバムはすべての曲がタイトル曲の候補に挙がった。それだけ、全体的なクオリティが高いと考えられる。だから、収録曲を聞くのもアルバムのもう一つの楽しみだ。

―タイトル曲のどんな点が気に入ったのか?

スロン:曲の旋律と感性が良かった。秋の天気や2AMのイメージととてもよく似合う曲だ。

チャンミン:曲の作業において以前までは2AMの歌唱力、声、メロディのようなものが主流をなして魅力としてアピールされた。でも、今回は曲の全体的な大きな絵がとても美しい。歌を聞くという感じよりも、音楽を聞くという感じが新たな魅力だと思う。

ジヌン:従来の2AMの音楽と大きく違わない。でも、その中に小さな意外性がある。例えば、チャンミン兄さんのアドリブがなくて、その代わりにスロン兄さんのソフトなアドリブがあって新しい感じがしたと思う。

チョグォン:曲の起承転結が従来の曲と違って独特だ。1、2、3節の前兆を伝えたのが曲としては良い方向性だったと思う。メロディもそうだし、秋と冬に飽きない曲だと思う。

―タイトル曲についてメンバー全員の意見が一致したのか?

チョグォン:そうだ。本当にたくさん話し合ったが、ベストはこの曲だった。

―今回のアルバムでは各メンバーがソロ曲を披露した。それぞれどんなコンセプトなのか?

ジヌン:僕のソロ曲はロックだ。僕はチョン・ジヌンバンドとしても活動していて、ソロ曲はそのバンドが一緒に作った曲だ。たぶんチョン・ジヌンバンドの名前で収録されると思う。従来のチョン・ジヌンバンドの音楽とブリティッシュロックを基本にして作った。2AMのアルバムだから目立たないサウンドを探そうと努力した。

スロン:個人的にR&Bやシンプルなサウンドが好きだ。それで、JYP所属の作曲家と一緒に作業した。2AMの音楽として19禁曲も歌ってみたかったが、グループのコンセプトに合わないし、会社からも断られた。ハハ。それで、内容を間接的な表現に変えた。これまでの2AMが別れや明るい恋愛について歌ったとすれば、今回は夜を感じられるように歌ってみた。2AMならではの19禁曲といえるだろう。

チョグォン:JYP所属のG.Soulと「SOME」を作ったエスナと一緒に作業した。レディー・ガガとマドンナを連想させる曲だ。今回の2AMのアルバムで全体的な絵と一番距離の遠い曲かもしれない。それでも、ソロ曲ではメンバーの多様なカラーを表現するのが重要だと思ったから、僕だけのカラーを表現しようと努力した。G.Soulはミュージカル「PRISCILLA(プリシラ)」で僕が出演する姿を見てインスピレーションを受けた後、歌詞とメロディをすでに作っておいたと言っていた。楽しいダンスポップジャンルの曲だ。特にG.Soulは13~14年間知り合った仲だから、本当の僕の話のように歌詞を書いてくれた。

チャンミン:Rhymer先輩と個人的に親交があって一緒にビールを飲んだことがある。その時、曲を書くことについて話しながら、一つのジャンルに縛られてスタイルから抜け出すことが大変だということを吐露した。その後、Rhymer先輩がMRのトラックを3つぐらい送ってくれた。そして、歌詞はカロスキルに座って書いた。ハハ。今の僕の状況と、こうなったらいいなと思う点をミックスして書いた。今まで歌った曲は高音を張り上げる感じが中心だったが、今回の歌は最初から最後まで張り上げず、「あの女性が僕の女性になったらいいな」という歌詞の静かな曲だ。

―3rdフルアルバムを発売したが、今回のアルバムで最も気をつけた部分は?

スロン:アルバムを出すたびにいつも感じることだが、今回は音楽的な完成度やどれだけ音楽について考えているのかのようなことについてより深く感じたと思う。歌が人気を集めることや成績も重要ではあるが、個人的にはメンバーたちが直接参加して認められることを望む部分が大きかった。アルバムのジャケットやミュージックビデオ、テーマの構成をどうするか、トラックをどう作るかについて悩んだ。自作曲にも参加したし、一緒に歌う曲では作詞にも参加した。一緒に作ったアルバムだと思っている。

チャンミン:公開された予告映像も実は最初と違うものだった。メンバー4人がグループチャットで最初の映像じゃなくて、より関心を呼び起こせる映像がほしいと意見を集めて、今の予告映像に変えた。写真を決めたり、補正することまですべてメンバーの意見が反映された。

―2AMはアイドルの中でも主にバラード音楽を歌うポジションである。最近、感性バラード歌手の音楽が人気を得て、“聞く音楽への回帰”という評価も出ている。それを肌で感じることがある?

スロン:たくさん感じているし、僕たちにも役立つと思っている。でも、それだけ聞く音楽を上手く歌う人がたくさん出て、プレッシャーが大きい。それで、今回のアルバムでは直接ミキシングマスターにも参加した。ささやかな感性とディテールを重点的に盛り込んだ。

―最近聞いた音楽の中で最も印象的だったものは?

スロン、ジヌン:ソ・テジ先輩!

スロン:「Christmalowin」をはじめ、ソ・テジ先輩の音楽は聞くたびにいつもすごいと思う。サウンドもそうだし、今回の生中継も本当に熱心に見た。生中継が途中で切れた時は本気で怒った。ハハ。ステージ構成などを見ながらたくさん学ぶ。

チョグォン:EXOやGOT7など最近のアイドルの音楽をたくさん聞いた。2AMが活動した時とはまた他うから、音楽的にどんな変化があるかなと気になった。2AMがデビューした時と今の音楽界は違う。だから、最近の音楽はどのように変化していて、どれだけいいのか知りたくてわざと探して聞いた。

チャンミン:最近音楽を聞いてはいるが、2AMのアルバムを準備しながらバラード音楽はロングセラーとして長い間愛されるということを感じた。それで、以前のベストセラーと言われるバラード音楽をたくさん探して聞いた。今の音楽と比べて技術的な面では変わった点があるが、以前のバラード音楽から得られる真正性や人生の話は今とあまり変わっていなかった。ク・チャンモ先輩の「ヒナリ」をたくさん聞いている。感動や表現方法は違うかもしれないが、伝えようとする意図は世代と関係なく、いつも同じような気がする。

―チョグォンはバラエティ番組を通じても多くの視聴者から愛された。最近バラエティ番組ではなかなか見れないが、カムバックした後、バラエティ番組の活動計画はあるのか?

チョグォン:実は色んな人から「最近テレビであまり見れないね」とよく言われた。そんな話を聞くと、以前バラエティ番組で“カプグォン”(チョグォンのニックネームで、ふざけるチョグォンという意味)として活動しながら本当に多くの人から愛されたことを改めて感じるようになる。その時も楽しかったし、とても幸せだったが、ある意味では本業の歌手として真面目な音楽を通じて様々な活動をしたかった。でも、“カプグォン”イメージのせいで僕を面白い人と思う人がすごく多い。それで、今もそういう部分を悩んでいて、バラエティ番組の出演を減らしているのもある。もちろん、今も“カプグォン”はできるが、その時よりは少し年を取ったから、関節もよくないし……。ふざけるということが恥ずかしいのもある。ハハ。どこで見せればいいかと悩んで、公演やミュージカルでその姿を見せたりもする。

―今回のアルバムではどんな成果を出したいのか?

スロン:目標はいつも1位だ。目標を2位や4位と話したら、果たしてそれは真実性があるだろうか。ハハ。目標はデビュー以来からいつも1位だった。「この歌」の時は1位よりはお金を稼ぎたかった。(それでは、今は?)今は両方ともだ!順位が高いと、お金を稼げるということに気づいた。ハハ。

―デビューの時に比べて最も変わった点は?

スロン:主体が僕たちに変わっている気がする。最初の頃は会社がステージ構成やミュージックビデオ、ジャケット、プランなどを決めてくれたが、今は僕たちが考えて話す方法になっているので、ある意味、よりプロになった感じがする。

―デビュー当初の話が出たが、同じ所属事務所の2PMやイェウン(Wonder Girls)はパク・ジニョンプロデューサーが以前に比べて変わったと話している。

チョグォン:怖いからそう言っているんだと思う。ハハ。

チャンミン:同じだ。えーと、以前に比べてもう少し気楽になったとは言えるだろう。デビューの時は本当に厳しい方だ。でも、今は僕たちも7年目なので、経歴を認めてくれて気楽にしてくれる。

スロン:自分の意見を話す点は以前と同じだ。ジニョン兄さんは飛翔でアイデアも斬新だから、お互いに意見を話し合いながらアルバムがよりよくなると思う。それでも、変わった部分はやはりあまりない。

チョグォン:最近はレコーディングの時、点数をつける。最近、50,000点をもらったことがある。感激した。(一同:本当に?すごいね)実際にレコーディングする時、2~3日ほどもっと行った方がいいのかなと心配したが、点数を聞いて感激した。たぶん「K-POPスター」の審査委員だから新しくできた習慣だと思う。

―「K-POPスター」のパク・ジニョンプロデューサーの姿を真似する人もいたが、実際にもそうなのか?

チャンミン:そっくりだ。ハハ。

ジヌン:人々には独特に見えるかもしれないが、僕たちはレコーディングの時、いつも見ている姿だ。

チョグォン:すこし大げさな部分はある。実は以前、ジニョン兄さんに「兄さん、番組でどうしてそんなに笑うんですか?」と聞いたら、自分の印象はそうしないと無愛想で頑固に見えるから、いつもより少し大げさに笑っていると話してくれた。

―2AMと2PMはある意味、二卵性双生児のようだ。それで、より格別な関係のように見えるが、最近2PMのカムバックを見てどう感じたのか?

スロン;Jun. Kがタイトル曲を書いたと聞いてすごいと思った。曲もとても良かった。アルバムを直接出して音楽的な試みに参加するということ自体がかっこいいと思った。2PMとは本当に仲良しなので幸せな気持ちで活動を見守った。

チョグォン:音楽的な部分などで成長する姿を見ながら刺激を受けた。直接参加する姿やアルバムに臨む姿勢を見て、僕たちも今回のアルバムはたくさん参加してディテールな部分まで気を使おうと思った。練習生の時から兄弟グループだったので仲良くしている。

―2AMは2008年にデビューして以来、対立することなく着実に共にやってきた。ロングランできる秘訣があるのか?

スロン:僕たちは言われたことを本当に一生懸命にやった。すべてのことにおいて適当にやったことがない。それがロングランの秘訣だと思う。

チョグォン:「Never let you go~死んでも離さない~」で初めて1位を獲得して音源大賞を受けた時、「4人が自分たちの力で成功した」という話をたくさん聞いた。2AMほど、バラエティやラジオにたくさん出演したり、色んなマネジメントと働いたグループもいないだろう。デビュー3年目で初めて1位を獲得した後、ファンを含めた大衆がメンバー全員が力を合わせて大変なことを乗り越えたグループという印象を受けたとおっしゃった。実際にも辛い時は4人で団結してお互いの感情を共有したことが、僕たちの友情を深めてくれた秘訣だったと思う。

―それでは、デビュー後最も辛かった時は?

スロン:「この歌」の順位は良い方だった。その後、「友達の告白」の時は2PMやWonder Girlsが高い人気を集めて、バラードアイドルである僕たちができることはなかった。当時はダンスやアイドルに焦点が合わせられていた。それで、僕たちはどんな道を開拓すべきなのかと悩んだ。体を鍛えたりしたのも話題性を作りたかったからだ。バラエティ番組でグォンが熱心に頑張ってくれたおかげで、地上波に入城できたと思う。

チャンミン:9ヶ月間、バラエティやラジオを行ったり来たりしながら活動した時期があったが、その時が辛かった。「Never let you go~死んでも離さない~」の前は多くの人が2AMの音楽について疑問を持っていた。「2AMは歌手なのに、どうして毎日バラエティ番組に出るんだろう?」と考えた人もいるぐらいだった。

―「Never let you go~死んでも離さない~」は本当に大きな人気を集めた。それを超えなければならないというプレッシャーはたいぶ下ろしたのか?

スロン:今はかなり下ろした状態だ。

チョグォン:「Never let you go~死んでも離さない~」の後、ずっとプレッシャーに悩まされ続けたり、気にしたりはしなかった。それでも、アルバムに対しては常に気を使って作業しようとしている。歌手ならそんなことは誰でも活動しながら経験するだろうし、時間が経ったら解決できる問題だと思う。

―アイドルの中で2AMは特に事件・事故のないアイドルでもある。その秘訣は?

スロン:注意深さ?(一同:慎重さじゃないの?ハハ)今の位置は難しくて大変でも頑張って得たものだから、さらに注意深くなっていると思う。

チャンミン:僕は臆病だ。そのためか、変な行動はしない。しない方がいいと思う。

―デビュー10周年の時、2AMは何をしていると思う?

スロン、チョグォン、ジヌン:軍服務をしていると思う。

チャンミン:僕は予備軍訓練が始まっているだろう。それでも、メンバーたちが順次、除隊したら「Homme2」「Homme3」を作ろうかな。ハハ。大丈夫だ。メンバーたちを待ちながら、トレーナーをやっていてもいいと思う。

記者 : チェ・ジンシル、翻訳 : ナ・ウンジョン