ユン・ゲサン「“歌手出身の俳優”と言われるのが悔しかった…今は感謝します」

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2014年はユン・ゲサンにとって意義深い年になりそうだ。まず、約10年間失っていた家族と再会した。グループgodで芸能界にデビューした彼は、godを脱退してから10年ぶりに再びgodに合流した。グループを再結成し、曲も録音し、ダンスも練習し、ステージに上がりファンの前に立った。彼はこれに対し「感謝する気持ちが大きい」と感想を述べた。

失っていた家族を見つけたためだろうか。ユン・ゲサンは以前に比べよりリラックスし、気軽になった。重みがなくなったわけではない。「プンサンケ」「執行者」「ビースティ・ボーイズ」など、主に重い映画に出演し、それに伴いイメージもまた重くなっていたユン・ゲサンは、godを再結成してからバラエティ番組に出演し“脱臼ダンス”を踊るほど、大分リラックスした姿になった。

これは本人も認めた部分だ。自身が好きだった、そしてファンも好きだった、親しみやすくお茶目なユン・ゲサンの姿をやっと認め始めたとしながら、これからもそのような姿をお見せしたいと述べた。

「10年間役者として生活しましたが、今が本当に好きです。一生懸命に守っているとgodも再び取り戻すことになり。ポジティブな考え方で生活することが良いと思います。『上手くなる』『大丈夫』と考えていると、誤解も解けて上手くなるようです(笑) 明るい姿をファンの皆様も懐かしいと思ってくださっていて、そして僕がそのような姿が好きだったこともありましたが、ここ10年間、あまりにも真摯さばかりを叫んできたと思います(笑) これからは、少し明るくなった姿をお見せしたいです。作品においてもです」

今回の映画「レッドカーペット」を選んだ理由もここにある。「レッドカーペット」はアダルト映画専門の監督が商業映画に挑戦することから展開されるストーリーだ。ユン・ゲサンはアダルト映画の巨匠パク・ジョンウ監督役を演じ、純粋でありながらも愉快な監督の姿を描く。今までの作品では見ることのできなかったユン・ゲサンの明るい姿。このような姿を演じながら、彼は本人の表現通り“大きく開かれた”。陰にいた彼が陽の当たる場所に出たのだ。

「この映画を通じて本当に色々なことを得ました。素敵な友だちと俳優を得ました。今までは閉じこもって一人ぼっち、アウトサイダーのような感じでしたが、この映画をしながら大きく開かれました。今や多少降ろせるようになりました。そして『僕だけ頑張れば良い』との気持ちがなくなり、役者たちのアンサンブル、調和をより考えるようになったと思います」

しかし、ユン・ゲサンは映画に“ただ明るく”臨んではいない。映画には「レッドカーペット」の演出を務めたパク・ボムス監督の実際の話が溶け込んでいるためだ。彼はただ笑わせるだけの演技をしてその真摯さを損なうのではないか悩んだという。

「まず、シナリオが面白く、コメディだと思ったので、技術的にコミカルな要素を見せようと思いました。しかし、監督と話してみると実際の監督の話だったのです。7~8割ほどでした。そう言われると、これで遊ぶわけにはいきませんでした。大げさにもできませんし。ただ、監督のありのままを表現しようと心がけました」

godに戻り幸せだと述べた彼は、再びgodとして活動しながら、そして「レッドカーペット」のパク・ボムス監督に出会い、大きな考え方の転換を迎えたようだった。映画の中でアダルト映画の監督との理由で周りの偏った視線の中で生きるしかなかったパク・ジョンウ監督のように、ユン・ゲサンは俳優としての一歩を踏み出したときから、歌手出身との偏見の中で生きるしかなった。一時はそれが本当に悔しかったという。しかし、このように再び家族と出会い、偏見の中でもひるまずに自身の仕事に対するプライドを守るパク・ボムス監督を見ながら、ユン・ゲサンは「歌手だったことに感謝します」と言いながら笑って見せた。

「その前までは“歌手出身の俳優”と言われることが悔しかったです『何故僕を同じ俳優として扱わないのだろう。これだけ頑張っているのに』と思いました。しかし、パク・ボムス監督に出会い気づいたのは『自らの劣等感だった』とのことです。監督はアダルト映画監督だったことに対する恥がありません。不思議なほど。本当に貴重な財産だと思われます。それを見ながら、僕も感じたことが多いです。歌手だったことを、今は感謝します」

記者 : キム・ギョンジュ、写真 : ミン・ギョンフン