さらにノスタルジーに溢れていた。

10日正午公開されたソ・テジバージョンの「昭格洞(ソギョクドン)」は、昔の「昭格洞」をさらに思い出させ、淡い感じが加えられた。IU(アイユー)が歌ったバージョンが切なく神秘的であるとしたら、ソ・テジの楽曲には懐かしい情緒がより深く滲む。

音楽そのものは大きく変わっていない。童謡を歌っているようにバイブレーションを排除し少女らしく歌ったIUの代わりにソ・テジの歌声が入っている。実は二人の“きれいな”トーンは大きく変わらない。ただ、ソ・テジが回想の主体である少年を演じただけにおぼろげな雰囲気が強くなった。

この日一緒に公開されたSEOTAIJI's CUTのMVにはソ・テジが姿を表し、当時の不安だった政局をより詳しく描き、ストーリーにもう一歩近づいた。

特に、夜中にどんな灯りも漏れないようにした灯火管制システムを描写した部分が印象的だ。サイレンが鳴り、放送が流れるとすべての電灯が消え、これは歌を歌っていたソ・テジも暗闇の中に閉じ込める。「昭格洞」が故郷へのノスタルジーを描いているように見えるが、より複合的なテキストを敷いていることを暗示している。少女の試練も当時の情勢と関係があるように描いている。

ストーリーは11日公開されるディレクターズカットMVで完成する予定だ。