ソ・テジ「昭格洞」IUバージョン公開…二人で蘇らせたあの日の童話

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写真=ソ・テジカンパニー
狭い路地を思い出した。一人で歩いた。そばには少女がいた。並んで二人の息を感じた。白い雪が降り始めた。一緒に歩いた。でもその雪は全部溶けて流れた。突然少女も消えた。すべてのものは陰も形もない。いくら努力してもその時間は少年に戻らなかった。

2日夜0時、ソ・テジの9thフルアルバム「Quiet Night」の収録曲「昭格洞(ソギョクドン)」が先行公開された。「昭格洞」は歌手IU(アイユー)とソ・テジの2つのバージョンで制作され、この日発売されたIUバージョンはエレクトロサウンドにトラップ(trap)サウンドを加えたスタイルだ。遅いリズムに強いグルーブが乗ったエレクトロニックジャンルだ。

「昭格洞」の始まりには強い電子音でビートが繰り返された。しかし、IUのボーカルと出会い、雰囲気は変わった。ソ・テジのサウンドにIUのボーカルが乗り、夢幻的な感じを伝えた。二人の組み合わせはとかく異質的に聞こえるかもしれない。童話を連想させる歌詞とそれを歌うIU、背景に流れるサウンドはそれぞれの色が強かった。しかし、荒い中でも調和を成していた。

「昭格洞」はソ・テジが思い出す1980年代の昭格洞の狭い路地だ。「私、あなたと一緒に歩いていたその狭い路地を一人で歩きます。昔の濃い香りが私のそばを通り過ぎます。君から離れる私を、実は軒下のつららとスズメの声が可愛いこの町に住みます」で始まる「昭格洞」はソ・テジの昔の愛をうかがうような内容を歌詞で表現した。

「昭格洞を覚えてますか」と投げた後、本格的に当時の「昭格洞」を思い出した。「今もそのままにいます。遅い夜、白い雪が降りました。どっさり積もり、私の心もときめきました。私はその夜、少しも眠れなかったです」と紹介した。

「眠っちゃいけない」とお願いしながらも「目を覚ますと消えます。ある日、突然その多かった川の水がなくなっていました。私の幼い心もその川の水のようになくなります。あなたのすべてを両目に収めていました」と、このまますべてが流れていってしまうことを心配した。しかし、すぐに現実を認めた。残っていない写真のようにもう見ることができないその日を惜しんだ。

「些細な一日が十分だった日、そんなある日、世の中がひっくり返りました。みんなちゃんとつかんで。しばらくすると消えます。忘れたくはありません。でも私には写真が1枚も残っていません。それを繰り返して言いながら、私はただ努力するだけです」

ソ・テジの「昭格洞」は、音源公開の前に予告イメージと映像を公開し、おぼろげな感性に焦点を合わせた。イメージはきらきら光る星が浮かんだ夜空と、吹雪が舞う真冬を同時に連想させた。1980年代を背景に懐かしさと温かさが共存する感性を表現した。

映像の中では、IUが暗い照明の下でほのかに響く声でヒントをくれた。なかなか見つからない使い捨てのビニール傘を差して、雨が降る昭格洞の街を歩き回るキム・ヒョンスの姿がキャッチされた。彼を見つめるソン・ユビンも飾らない目線で昔の記憶を思い出させた。

記者 : キム・イェナ