イ・ジェウォン「H.O.T.の再結成はメンバー全員とファンが望むプレゼント」

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写真提供=ハッピースターエンターテインメント、SMエンターテインメント

時間が経っても名前が出てきただけで人々の心をときめかせるグループがいる。H.O.T.のことだ。デビューから18年経ったH.O.T.は、現在グループとしては活動していないものの、アイドルの間ではまさに“伝説”と呼ばれている。韓国にファンダム(特定ファンの集まり)文化というものをしっかり持ち込んだグループで、学校が生徒に早期下校禁止令を出すほど彼らの影響力は大きかった。当時を描いたtvNドラマ「応答せよ1997」が高い人気を集め、あの時代の音楽が流れる“感性居酒屋”ができるなど、昔を思い出して懐かしむ人々が増えた。アイドルグループgodは7月、12年ぶりに全員揃ってアルバムをリリースし、再びブームを巻き起こした。その思い出の中心にH.O.T.を欠くことはできないだろう。

現在、最も再結成が望まれているグループとして挙げられるH.O.T.の最年少メンバーイ・ジェウォンと久しぶりに会った。韓国で顔を見ることは難しいが、中国で精力的に活動しているイ・ジェウォンは、24日に中国中央テレビ(CCTV)と社団法人「韓中日地域経済文化協会」の中韓文化交流広報大使に任命された。中国で会ったイ・ジェウォンから、過去のH.O.T.と現在の近況、そして今年下半期にカムバックする未来に関する素直な話を聞くことができた。

―久しぶりだ。他のH.O.T.のメンバーはテレビなどで見ることができたが、イ・ジェウォンはなかなか見られなかった。近況が知りたい。

イ・ジェウォン:中国で活動していた。韓国での活動については具体的に決めてはいないが、今年下半期にカムバックする予定だ。約3年前から中国で本格的に活動を始めた。中国で会社を作ったり、ロッテグループと一緒にLOTTE GIRLS(ロッテガールズ)というグループを手がけた。

―中国の空港で多くのファンがイ・ジェウォンを熱烈に歓迎している姿を見た。ファンがホテルまで追いかけてきたり、すべての行動を把握していたりと、依然として人気が高い。

イ・ジェウォン:H.O.T.の時からのファンが今でも僕をたくさん応援してくれている。そんな姿に本当に感謝している。今も応援してくれるファンを見て、驚く時もある。

―イ・ジェウォンといえばH.O.T.の話は外せない。最近、同じグループのムン・ヒジュンとトニー・アンが一緒に作ったグループH.S.g.R.が話題になった。H.S.g.R.に合流する予定はないのか?

イ・ジェウォン:H.S.g.R.は1978年生まれの兄さんたちが集まったグループだ。H.S.g.R.を見ると、妙な気分になる。H.O.T.のリーダーヒジュン兄さんやSECHSKIESのリーダーウン・ジウォン兄さんなど、当時活動したグループのリーダーたちが集まっているのが不思議でもあって…… 機会があれば僕も一緒に活動できたらいいなと思う。

―最近、godが再び集まって、ニューアルバムのリリースやコンサートの開催などで大きな話題を集めた。ファンをはじめ、多くの大衆はH.O.T.の再結成に依然として関心を持ち、望んでいる。

イ・ジェウォン:godを見て羨ましいと思った。H.O.T.の再結成はメンバーたちも、ファンたちも望んでいる。僕も同じ気持ちだ。一部では思い出は思い出として残した方がいいのではないかという意見もある。でも再結成をすれば、本当に嬉しいと思う。現在、メンバーたちはそれぞれ活動を行っているが、それでも頻繁に電話しながらH.O.T.に関する話を交わしている。人間、どうなるか分からないものだから…… いつになるかは分からないけれど、アルバムを発売してファンにプレゼントしたいという気持ちがある。

―H.O.T.の曲はリリースから10年も経つが、依然としてカラオケや“感性居酒屋”などで愛されている。H.O.T.の曲のうち、どの曲に最も愛着があるのか?

イ・ジェウォン:“感性居酒屋”に行ったことはないが、僕たちの音楽が流れるという話は聞いた。ハハ。愛着のある曲は「戦士の末裔」だ。デビュー曲でもあるし、寝起きで「ダンスを踊ってみて!」と言われてもすぐに踊れるほどたくさん練習した曲だからだ。だから愛着が大きい。いつか「戦士の末裔」を再びファンの前で披露できる日が来たらいいなと思う。

H.O.T.活動当時
―今年の下半期にカムバックすると、久々の韓国活動になる。ニューアルバムの方向性や目指す音楽のジャンルが気になる。

イ・ジェウォン:H.O.T.やJTLの時、作詞、作曲、編曲などにも参加してきた。ソロアルバムでも自分で作った曲をたくさん収録した。今回のアルバムでも、もちろん曲作りを自分でやるつもりだ。また、外部の作曲家の曲の割合を以前のアルバムよりも増やした。エレクトロニックジャンルの音楽もやってみたい。あ! 機会があれば、DJプレイにも挑戦してみたい。

―韓国活動のブランクが長い方だ。多くの後輩が登場しているが、カムバックに対するプレッシャーはないのか?

イ・ジェウォン:後輩もたくさんいるし、久しぶりにアルバムを出すこと自体がプレッシャーだ。それでも、ファンたちがニューアルバムを待っている。ある意味、ニューアルバムは僕にとって象徴的な意味を持つかもしれない。これまで迂余曲折があったので、そういう意味でもう一度頑張りたいと思う。大衆に僕をたくさん見せて、熱心に活動する姿を見てもらいたい。頑張って活動する他のメンバーたちの姿を見て刺激を受けた。

―特にムン・ヒジュンはバラエティ番組でセンス抜群のトークを披露して活躍している。カムバック後、バラエティ番組などにも出演する計画があるのか?

イ・ジェウォン:ハハ。もちろんだ。頑張ってやってみるつもりだ。JTBC「アブノーマル会談」など、面白くて多様な番組が以前より増えた。最近の大衆は無条件に善良な番組よりも、率直な番組に興味を持っている。飾らない番組で有名なMnet「SHOW ME THE MONEY」、JTBC「魔女狩り」が人気があることを見れば分かる。僕もバラエティ番組などを通じて率直に話す時期が来たと思う。

―アルバムの準備と同時に、最近韓流トレーニングセンターのK-POP部門の学科長になったというニュースを聞いた。プロデューサー業や制作側にも関心があるのか?

イ・ジェウォン:いつかはプロデュースや制作に挑戦してみたい。そんなことをずっと考えていた。韓流トレーニングセンターの学科長は、その夢を実行に移す最初の一歩だ。自分のアルバムの活動だけでなく、韓流トレーニングセンターを通じて後輩も養成しようと考えている。

―デビュー当時、高校生だったイ・ジェウォンが、いつの間にかデビュー18年目という長い経歴を持つようになった。

イ・ジェウォン:18年目か……。年輪とも言われている。ハハ。何だか歌がすごく上手くなければいけないような負担もある。それでも、前向きに考えようと努力している。最近手術を受けたが、その後からより前向きな考えに変えるようになったと思う。

―どんな手術を受けたのか?

イ・ジェウォン:甲状腺切除手術を受けた。手術のために入院して、病室で色んなことを考えた。全てのことに感謝しながら生きなければならないということや、身体は健康なときに守らなければならないという考えだった。手術を通じて何でも一生懸命に頑張って、与えられたことに最善を尽くそうと思うようになった。だから“前向き”が僕の座右の銘になった。ハハ。

―手術を受けた時に悩んだことが本格的な韓国へのカムバックの土台になったのか?

イ・ジェウォン:そうではない。カムバックについては以前から悩んで考えてきた。手術前に医師から副作用が伴うかもしれないし、下手したら声が悪くなるかもしれないと言われた。だから不安が大きかった。手術当時は全身に麻痺の症状が出たりもしたが、幸いにも薬を飲んで治療を受けたら良くなった。それ以来、お酒を飲まなくなったし、徹底した食事管理に突入した。むしろ今は手術を受けたことに感謝している。手術後から徹底した自己管理をするようになったからだ。実は少し転移もした。いつ再発するか分からないだけに、プレッシャーがかかったり気苦労をしたらストレスで悪化する恐れがある。だから、どうにか自分を変えなければならないと思った。病室で同僚の芸能人が活動する姿をテレビで見て「みんなはあんなに健康で一生懸命にやっているんだから、僕も頑張らなければならない」と思った。本当に一生懸命に生きようと自分自身に誓った。

―イ・ジェウォンの新たな2幕が楽しみだ。今も変わらず自分のそばにいてくれる心強いファンに一言。

イ・ジェウォン:僕のファンは今も朝早くから空港に来て応援してくれる。彼女たちの変わらない姿を見て、こんなに義理を守れる人が世の中にどれほどいるだろうと考えたことがある。幼い頃はそれについて深く考えなかったが、長い時間が経ってから本当にファンの気持ちにすごく感謝するようになった。彼女たちの気持ちは本当に変わらない。後輩アイドルグループが私生ファン(サセンペン:私生活にまで付きまとうファン)などのせいでストレスを受けていると聞いた。僕たちも経験したことだから、彼らの気持ちが深く理解できる。でも、時間が過ぎた後、友人や愛する人は離れても、ファンだけはそばにいてくれる。ハハ。ファンは本当に大切で貴重な存在だ。幼い頃はファンの大切さが分からなかったというよりも、活動が忙しくてそれを感じる余裕がなかった。でも、時間が経ってから考えると大切に感じられる。本当に感謝しているとファンに伝えたい。

記者 : チェ・ジンシル、翻訳 : ナ・ウンジョン