アン・ジェヒョン「“俳優”はまだ不慣れだが、徐々に良くなると思う」

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女性より白い肌に細い腕と足、モデルに相応しい体と顔だ。モデルから俳優に、新しい挑戦をしているアン・ジェヒョン(28)はSBSドラマ「君たちは包囲された!」(脚本:イ・ジョンソン、演出:ユ・インシク)のパク・テイルキャラクターそのままだった。

「君たちは包囲された!」の最後の撮影を行っていた先月末に会ったアン・ジェヒョンは「君たちは包囲された!」の延長で、ドラマと広告撮影のスケジュールが重なり、忙しい日々を過ごしていた。ドラマ「星から来たあなた」を始め彼にとって2番目の作品だった「君たちは包囲された!」、そして最近撮影を終えた映画「ファッションキング」まで俳優としてのアン・ジェヒョンに会った。

「『君たちは包囲された!』を通じてイ・スンギ&パク・ジョンミンと友達になった」

江南(カンナム)警察署を背景にした青春ロマンス捜査物「君たちは包囲された!」は、ビートルズのアビイ・ロードのアルバムジャケットをパロディーした姿でスタートした。P4(Police 4)と呼ばれた新人警察4人は歳は違うが、誰よりも親しい親友のように警察署を縦横無尽した。

このうちパク・テイル(アン・ジェヒョン)はなかなか自身の話はしないミステリアスな人物で、だんだんP4メンバーたちと打ち解けながら隠してきた心を明かす姿で視聴者たちの共感を得た。初の台本読み合わせから約6ヶ月間を走ってきたアン・ジェヒョンは「とても楽しい時間だった。スタッフたちにこのように雰囲気が良い撮影現場があるかと聞いたら珍しいと応えた。Araを除いてイ・スンギとパク・ジョンミンは同じ年だったため友達になった」と話した。

撮影現場の雰囲気が良かっただけに皆が雰囲気メーカーだった。「それぞれ魅力があった。僕の魅力は外見とは異なりどこか抜けている姿でいることだった」と多少意外な答えをした。二重まぶたのない目に白い肌、あまり笑わなさそうなイメージで人々には神秘的な感じの俳優だったが、実は親しい人の前ではよく笑って、いわゆるホダン(しっかりしているように見えて抜けている人)のような姿を見せたという。実際に1時間ぐらい行ったインタビューでアン・ジェヒョンはだんだん心を開きながら意外な話を明かした。

P4のメンバーの中、もっとも多くの時間を一緒に過ごしたパク・ジョンミンに対して「劇中のキャラクターであるチ・グクのように子供っぽい人のようにも見えるが、とてもおとなしい。演劇にたくさん出演したため、撮影現場でもたくさんリードしてくれた」とありがたい気持ちを伝えた。「一緒に撮影したシーンでアドリブは多かったが、NGはあまりなかった。だんだん本当の友達になって行って気楽に撮影に臨むことができた」と付け加えた。

「君たちは包囲された!」を通じて得たのはP4だけではない。モデルと俳優を並行しながら25年間芸能界活動をしているチャ・スンウォンは彼にとって教科書だった。アン・ジェヒョンは傍で見てきた先輩チャ・スンウォンを“完璧な俳優”と言った。「長いセリフを自然に消化し、すべての部分を手本にしたいと思った。俳優、スタッフたちに対する態度や演技的な部分など学ぶことが多かった」と伝えた。


「神秘的なイメージ?ファンたちと疎通するのが好きだ」

1年前のアン・ジェヒョンは“彼氏写真”(芸能人のセルフショットを、SNSのプロフィール写真に使用すること)の主人公としてよく知られた。多くの女性たちの携帯電話の中でアン・ジェヒョンは、彼氏にしたいスタイルとして選ばれながらSNSのメインイメージを飾った。アン・ジェヒョンは「たくさんの方々がそう設定したと聞いた。その時は認知度もなく、僕の写真がSNSを通じて広がった。僕の写真をメインイメージに掲載しても“芸能人だ”ではなく“彼氏できた?”と聞かれるほど認知度がなかった」と笑った。

また「しかしそのおかげで相乗効果が出た。“彼氏写真”の人が『星から来たあなた』のチョン・ソンイの弟だった、『君たちは包囲された!』のパク・テイルだったとパズルのように合わせられたと思う」と前向きに話した。デビュー前からSNSをしていたアン・ジェヒョンは今もファンたちとSNSを通じて疎通している。

多少神秘的なイメージの彼に普段の趣味を聞くと「ファンたちにイベントを開くこと」と答えた。「今までファンたちに対してイベントをたくさん開催した。活動を始めた時には、出演料の半分を使って約200万ウォン(約19万8千円)分の帽子をプレゼントした。モデルとして活動する時はあまり仕事がなかったが、ファンたちが増えると共に仕事も増えたようで、ファンたちが僕に仕事を与えてくれる人だと思うようになった」と理由を明かした。

アン・ジェヒョンは「ファンコミュニティにイベント欄がある。何だか胸がいっぱいだ。帽子や映画チケット、レストランギフトカードなどをあげる時、小さな楽しさがある。しかし最近ではイベントを自制しようとしている。ファンクラブとチャットをしながらファンが増えたから自制したほうがいいと言われた。それで今は現在の状況に相応しい恩返し方法を探した。仕事をたくさんして活動する姿をたくさん見せるのがもう一つの方法だと思う」と説明した。

この日アン・ジェヒョンは記者に自身のサイン入りのカレンダーをプレゼントした。「ファンたちと一緒にカレンダーを作って美しい財団に収益を寄付した。ファンが増えると同時に寄付する方法を探すのも難しく、考えるべきことも増えた。これをするために、良いことをするとしたら所蔵する価値があるものを作るのがより良いと思って香港でグラビア撮影を行った」と説明した。

まるで優しい彼氏が彼女に接するように彼はファンたちとの思い出を話しながら幸せそうな顔をした。ファンたちを「僕に仕事を与えてくれる人」と言いながら、イベントが恩返しの方法だと話す俳優は少ないと思う。

「俳優アン・ジェヒョン、まだ不慣れだがだんだん良くなると思う」

アン・ジェヒョンがモデルになると決心したのは2009年、彼が交通事故で病院に入院した時だった。彼は「22歳で病院に入院しながら今後のことに対してたくさん思った。漠然とモデルをやって見ようと思ってオーディションに挑戦したが、頬のふくらみでたくさん落ちた。漠然と始めてここまで走ってきた」と伝えた。

アン・ジェヒョンは若く見えるが、すでに軍隊を除隊した28歳の俳優だ。モデル活動だけをした過去と俳優としてデビューした現在、もっとも大きな変化は“ファン層”だと話した。「当時には10代、20代のファンたちが挨拶してくれたが、今はおばさんとおじさんファンたちも挨拶してくれる。友達の母親が見知ってくれる気がして嬉しい。まだ作品に対する考えよりは、何をしても楽しく臨むことができるのかが悩みだ。足りない部分を満たすべきだと思う。まだ足りない部分が多い。レベルでいうと今まさに説明書を読んだことに過ぎない。目次を読んで挨拶の辞まで読んだので、これから本題に入る段階だ」

アン・ジェヒョンは“俳優”というタイトルに対してどのような考えを持っているのだろうか。「まだ不慣れな言葉だ。あまりにも短い時間に早く走ってきたようだ。『星から来たあなた』がスタートである。完璧に準備して見せるがもっとも良いが、今は成長していく姿を見守ってくださるようだ。『だんだん良くなっているね』と思われているようだ。しかし僕には意欲が生じ、周りの同僚俳優たちを見て『あの俳優くらい頑張らないと』と思って最善を尽くして台本を読んだ」と努力する姿を見せた。

モデルとしてスタートした俳優たちの活躍が目立つ今、その中でアン・ジェヒョンの挑戦が始まった。だんだん成長する俳優になりたいと話すアンジェヒョンの新しい姿を期待してみる。

記者 : シン・ソウォン、写真 : ソン・イルソブ