放送終了「花じいさん捜査隊」密度のある捜査ドラマ、心地良い余韻を残した

TVREPORT |

※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
写真=tvN「花じいさん捜査隊」スクリーンショット
若返りノワールという新しいジャンルを開拓した「花じいさん捜査隊」が幕を閉じた。

韓国で25日に放送されたtvN金土ドラマ「花じいさん捜査隊」最終話では、高齢者となった刑事ジュンヒョク(イ・スンジェ)とゴールドフィッシュのリーダーテミン(イ・ギウ)の最後の対決が描かれた。テミンが狙っていたのは他でもなく永生だった。ゴールドフィッシュが上位0.01%の上流階級に販売している奇跡の薬物には一つだけ盲点があった。身体と生体リズムに若さを与えることはできても、脳だけは若返らすことができないということだった。テミンはすでに100年前の人物だった。彼は永生のためには脳を若くする秘策が必要であった。その秘策が書かれている古文書はジュンヒョクの手にあった。

そのためテミンはジュンヒョクを巡る二人の女性ユラ(パク・ウンジ)とウンジ(イ・チョヒ)を人質にすることで問題の古文書を手に入れようとした。しかし、ジュンヒョクが全く動揺しないと今回は警察庁長を買収した。闘病中の息子ジョンウ(SUPER JUNIOR ヒチョル)の事情を知らせ、若返らせるという条件を出したのだ。しかし、この交渉の場でジョンウは自らに銃を撃つことで不義には妥協しないという意志を見せた。結局ジョンウは昏睡状態に陥った。

問題はテミンに利用された警察庁長が殺害され、ジュンヒョクに濡れ衣が着せられたことだった。残酷なテミンは自身の部下まで殺害し、ジュンヒョクを2件の殺人事件と関連した容疑者にさせた。結局ジュンヒョクは指名手配されたが、テミンの行方を追跡し、例の若返り薬と出会った。テミンが用意した薬はジョンウの分まで4本だった。しかし、テミンはその薬を簡単には渡さなかった。二重の罠をしかけ、しつこく古文書を手に入れようとした。

しかし、ジュンヒョクはすでに庁長が残したメッセージでその場所を見つけ出した後だった。ここに警察の追跡まで続くと、ジュンヒョクはテミンに銃を撃つことで長かった戦争に終止符を打った。この過程でジュンヒョクも銃に撃たれ、倒れたが、最後はハッピーエンドであった。ウォンビン(パク・ミヌ)とガンソク(チャン・グァン)が若さを、ジョンウが健康を取り戻し、“花じいさん捜査隊”ではなく“イケメン捜査隊”の再結成を知らせた。ここに本当に人を殺してしまったジュンヒョクがわざと薬を飲み過ぎて中学生になってしまったというどんでん返しもあった。「花じいさん捜査隊」ならではの結末であった。

全12話という短いレースの中で「花じいさん捜査隊」はとにかく笑わせるドラマとしてスタートするも意外と密度のある捜査ドラマを完成させた。スタートは現実離れした物語にすぎなかった。得体の知れない薬物で高齢者になってしまった刑事たち。それぞれの殺人事件を解決し、オムニバス式の展開が続いていた「花じいさん捜査隊」は、黒幕であるゴールドフィッシュにスポットライトを当ててスケールが大きくなった。ゴールドフィッシュが上位0.01%の上流階級に時間を売る巨大組織であり、そのリーダーのテミンが求めているのが永生だという秘密が次々と明かされ、意外な展開となった。ここにジュンヒョク、ウンジ、ジョンウで構成された三角関係まで加えられ、見所満載のストーリーで心地良い余韻を残した。

記者 : イ・ヘミ