Vol.1 ― 放送終了「君たちは包囲された!」20時間の緊張感溢れる包囲網“私たちは包囲された”

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※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
写真=SBS「君たちは包囲された!」スクリーンショット
「君たちは包囲された!」と共にした20日間、どんどん狭まっていく緊張感溢れる包囲網に視聴者も手も足も出ず、包囲された。

韓国で17日に放送されたSBS水木ドラマ「君たちは包囲された!」(脚本:イ・ジョンソン、演出:ユ・インシク)の最終話は、すべての登場人物がハッピーエンドを迎える温かい結末となった。公共の敵だったユ・ムンべ(チョン・ドンファン)を捕まえたことはもちろん、お互いの大切さに気づくP4(新米刑事4人)とソ・パンソク(チャ・スンウォン)の姿まで描かれ、本物の感動を届けた。

5月にスタートしてから2ヶ月余り。数々の容疑者、そしてユ・ムンべだけでなく視聴者まで包囲した「君たちは包囲された!」を振り返ってみよう。


共感200%、若者は成長した

結局は私たちの物語だった。社会に足を踏み入れたばかりのウン・デグ(イ・スンギ)、オ・スソン(Ara)、パク・テイル(アン・ジェヒョン)、チ・グク(パク・ジョンミン)はもちろん、どこかが欠けているように見えた男ソ・パンソク(チャ・スンウォン)も、何度も成長痛を経験した。

P4はもちろん、ソ・パンソクとイ・ウンド(ソン・ジル)、キム・サギョン(オ・ユナ)などの絶え間ない成長を描いた「君たちは包囲された!」は、私たちの周りのどこかで起こりそうなストーリーを江南(カンナム)警察署に移したように共感できるストーリーで視線を集めた。

幼い頃に母親を亡くしたウン・デグの物語とともに、オ・スソンとウン・デグの細かい感情の流れ、パク・テイルのトラウマ、チ・グクの成長記などが緻密な構成の中で描かれ、共感を得た。“共感200%”を達成した「君たちは包囲された!」の成長記は最後まで続いた。新米刑事の登場で最初は“被災地”と言われていた江南警察署で、P4はいつの間にか危険な爆発物ではなく一人前の刑事として成長していた。

それでも彼らは休むことなく成長中だ。1年後にも変わらないチャレンジ精神で江南警察署を輝かせている彼らと、田舎のある交番で人間味溢れる魅力を漂わせているソ・パンソクの姿が明かされ、今後の彼らの人生がどのように展開されるのか好奇心をくすぐった。


警察署でのラブストーリー?“NO!”

また警察署で恋が生まれる物語だろうというのは、完全に間違った先入観であった。「君たちは包囲された!」はラブストーリーとコメディ、そして真剣な捜査物を織り交ぜて、視聴者の熱い反響を得た。特定のジャンルだけが目立つことなく、調和を成し遂げた。

ウン・デグとオ・スソン、ソ・パンソクとキム・サギョンのラブストーリーも、誰か一人だけが目立つということもなく、ストーリーに自然に溶け込んだ。ウン・デグの母親が殺された事件の真実に迫る中でも、手に汗を握る捜査劇と出演者たちのコミカルな一面、そして彼らをサポートするラブストーリーの存在という3つの要素のバランスは見事であった。

実際、あまりにも多くのストーリーを描かなければならないということは「君たちは包囲された!」に課された大きな負担であった。出演陣も様々で、小さなエピソードも多かった。捜査劇にラブストーリー、成長劇、コメディまで混ざり、落ち着きがないのも当然であった。しかし、「君たちは包囲された!」はこのような懸念を払拭するかのように、すべてのジャンルの連合をまるで“神の一手”のように織り交ぜ、底力を証明した。


一人も見逃せない多彩なキャラクター!

一人のキャラクターも見逃せないほど魅力的だった。母親の死ですべてを失うも、再び成長し、その欠乏を埋めるようになったウン・デグと、警官として息子を亡くし、妻とまで離婚した後、自分自身に鞭を打つ人生を生きてきたソ・パンソク。そして彼らを見守るオ・スソン、パク・テイル、チ・グクのキャラクターも、決してありふれたキャラクターではなかった。

オ・スソンは無鉄砲で“鳥類”というニックネームを手にするも、誰よりも思いやりのある心でチーム員に配慮する頼もしい女性メンバーとして、パク・テイルは兄の死にトラウマを持っている人物として、チ・グクはP4に活力を与えるエネルギー源として、それぞれの役目を十分に果たした。

俳優たちの演技力はキャラクターを育てる力だった。誰一人穴のない江南警察署のドリームチームは、彼らをドリームチームと呼んだユ・インシクプロデューサーの期待に応えるかのようにシンクロ率100%のキャラクターを演じてくれた。

最初は「どこかで見たような?」という疑問を抱かせたキャラクターが、いつの間にか俳優本人になっていた。チャ・スンウォンのソ・パンソクもイ・スンギのウン・デグもAraのオ・スソンもみんな“俳優”を消して“キャラクター”として生き残り、視聴者と出会った。すでに演劇や映画で演技力を認められていたパク・ジョンミンや2作目のドラマながら安定した演技を披露したアン・ジェヒョンも同じだ。

「君たちは包囲された!」は1年後、幸せに暮らすP4とソ・パンソク、キム・サギョン、イ・ウンドの姿を描き、ハッピーエンドで幕を閉じた。それぞれの場所でそれぞれの人生を生きる彼らの姿は視聴者にも大きな慰めとなった。一人では何もできないように見えた彼らが「君たちは包囲された!」とともに成長し、視聴者の心に刻まれた。

「君たちは包囲された!」の後番組としてはコン・ヒョジン、チョ・インソン主演のドラマ「大丈夫、愛だ」が放送される。「大丈夫、愛だ」は完璧なルックスと流暢な話術を持つロマンチックな推理作家のチャン・ジェヨル(チョ・インソン)と、一見シックだが実は誰よりも人間的な精神科医のチ・ヘス(コン・ヒョジン)が恋に落ちることで繰り広げられるロマンチックドラマだ。「君たちは包囲された!」の後番組として韓国で7月23日から放送される予定だ。

記者 : ムン・ジヨン