ソ・スギョン「大事な教え子、WINNER&Block Bになるまで」

OhmyStar |

韓国で5月に放送されたMBCのパイロット番組(レギュラー編成に先立ち、1~2回テストとして放送した後、編成を決定する番組)「バック・トゥ・ザ・スクール」に出演した、ある教師が話題になった。「バック・トゥ・ザ・スクール」は学生時代に戻りたい6人のスターたちが、2日間学校に戻って生活する観察バラエティ番組である。

同番組の俳優チョ・ミンギが再び高校に戻るという設定のシーンで、彼は美人な担任教師の登場に驚き、目を丸くした。「相変わらず綺麗でしょう?」と話を切り出した教師が「私の容姿についてどう思う?」と聞くと、パク・ミョンスは「素晴らしいです」と答え、爆笑を誘った。

チョ・ミンギとパク・ミョンスを魅了した、この美人教師は誰なのだろうか。それは、演劇女優であり、翰林(ハンリム)芸能芸術高等学校で演技を教えているソ・スギョン(35)だ。

「中年の芸能人たちが学校に戻って学生時代の情熱と純粋さをもう一度感じてみるというパイロット番組でした。放送後、かなりの反響を呼びました。『バック・トゥ・ザ・スクール 美貌の担任教師』が検索ワードランキングに上がりました。すごく気分が良くて、面白い経験でした。一方では、その時番組でお見せした容姿をこれからも維持しなければならないプレッシャーもあります。

面白かったのは、番組で出た「相変わらずお綺麗です」という台詞が、生徒や同僚たちが私に会った時に言う挨拶の言葉になってしまったことです。芸能人と面白い授業をしたり、相談や活動もする、楽しくて有益な番組でした」

女優と演技の先生……「教育指導者を夢見た」

写真=MBC
ソ・スギョンは演劇「真夏の夜の夢」「グッドドクター」をはじめ、7月10日から上演される演劇「IVANOV」に主演としてキャスティングされた女優である。99年、同徳(トンドク)女子大学の放送芸能科に入学した彼女は、同大学院で修士号を取得した。2010年からは翰林芸術高校で生徒を教えながら演技統括専任教師として即興劇、モノローグ、映画撮影など、多様な実技授業を行っている。

「同徳女子大学の大学院で公演芸術専攻の修士課程を終え、SBSのリポーターとして少しだけ働いていたことがあります。リポーターとして活動しながら、ずっと大学で講義はしていました。その後、翰林芸術高校の(採用)広告を見つけました。私は演劇映画学科の教員免許を持っていましたし、将来は教育指導者になることが目標だったので、試験を受けることにしました」

早くから自身の夢を具体的に決めて走っていく、覇気や情熱に溢れる芸術高校の生徒たち。ソ・スギョンは「一つ一つ学んでいく生徒たちの表情や眼差しを見ると感銘を受ける。一つのことを教えるとニつを理解する生徒たちを見ると、とても嬉しい」と話し始めた。

「翰林芸術高校の生徒たちは非常に率直です。本当にストレートで何があっても躊躇しません。それって短所じゃないかと言う人もいるでしょうが、私はそんな率直なところが10代の姿だと思っています。ストレートで率直な生徒たちをとても愛しています。また、一番良いことは、言い訳や弁明などを一切しないことです。『ご飯食べて遅れました』『朝寝坊しちゃって遅れました』。たまにこういうことを言う生徒がいますが、嘘でない限り生徒たちの言葉を受け入れようとする方です。自主性と責任について強調しており、子供たちもそれを守るため努力しています」

WINNERのソン・ミノ&Block BのP.O、素質のある翰林芸術高校の教え子たち

ソ・スギョンが最も愛情を持っている、印象的な教え子には誰がいるだろうか。彼女は現在YG ENTERTAINMENTでデビューを控えているボーイズグループWINNERのソン・ミノとBlock BのP.O(本名:ピョ・ジフン)を挙げた。

「ミンホは翰林芸術高校での最初の教え子でした。演技がとても上手です。本当に才能や素質を持った人です。WINNERとしてのデビューが決まる前、数々のオーディションに落ちて苦杯をなめたので、悔しい思いもたくさんしたと思います。心を鬼にしてデビューするだけに、うまくやっていけると思います。また、とてもスタイリッシュな人です。ファッションセンスはもちろん絵もとても上手なので、個人活動をしながらより良いアーティストに生まれ変わるだろうと思います」

ソン・ミノは先生の日のような特別な日には忘れずソ・スギョン先生に連絡する。特にカカオトークの音声メッセージで歌を録音して聞かせてくれるというエピソードも教えてくれた。また、ソン・ミノの親友で、翰林芸術高校の印象的な教え子として挙げたP.Oについては、“手なずけられていない野生馬”と表現した。

「ジフン(P.O)は野生馬です。手なずけられていない自由な魂です。ミンホと似ているように見えますが、違います。ミンホが手なずけられる子だとすれば、ジフンは自由にしてあげるべきタイプです。ジフンが学校に通っていた時、私は野生馬と呼んでいました。自己主張が強くてぶつかる時もありましたが、いい時はまた限りなくいい子なのです。自分が間違っていたときは必ず謝ります。また、愛の弾丸、ウィンク、ハートのパレードなど、最も愛嬌のある子でした」

Block Bとしてデビューしてから翰林芸術高校に一度尋ねてきたことのあるP.O。それから海外の活動などで忙しいスケジュールをこなしており、モニター越しに教え子を応援しているという。ソ・スギョンは「P.Oに会いたいと思う後輩が多いだけに、学校にもう一度来てほしい」とし、「2012年に訪れて公演したことがある。秋に翰林芸術高校で定期公演があるので、また来てくれることを楽しみにしている」と話した。

「芸能人を夢見る生徒たちには、自慢すれば失敗するという真理を強調する」

多数の学生に演技を教えるソ・スギョンが演技指導をする時、学生たちに最も強調することは何だろうか。

「最初は話術です。どうしても最近の子たちは新しい造語をよく使うし、メールよりもメッセンジャーでチャットする世代です。本をあまり読まないので、言葉や用語の選択に非常に弱いです。台詞の訓練を通じて話術を強調する方です。二つ目は台本の分析。演技をあまりにも簡単に考えている人がたくさんいます。いつも役に隠れているサブテキストを探しなさいと強調します。三つ目は情緒。一言一言、行動の一つ一つにも十分役者の情緒と瞬間的な感情、気分などが含まれています。そんな感情を十分に感じながら表現しなさいと言っています」

芸能人や俳優になりたいと思う生徒たちは第2のキム・ウビン、第2のイ・ジョンソク、第2のWINNERやBlock Bを夢見ている。ソ・スギョンは「見込みのある生徒で目立つ子たちもいるけれど、自慢すれば失敗するという絶対的な真理を『ウサギとカメ』に喩えて、いつも生徒たちに強調している」と話した。

「生まれつきの才能だけを信じて戦場に出たら、すぐに打撃を受けます。常に準備し、誠実に臨めば、大スターまではいかなくても自分が好きな仕事ができるようになります。“光”と“塩”があれば、私は光ではなく塩を選びなさいと話す方です」

【Oh My Star】同徳女子大学・公演芸術学長のホン・ユジン先生

ソ・スギョンは最も感謝している人として、俳優で同徳女子大学・放送芸能科の教授であるホン・ユジンを挙げた。

「大学に入学した時から側に置いて、いつも練習をさせられました。教授の練習室で午前2時まで練習しました。そして大学院に行ってアシスタントをしながら、教授の下で理論的に色々教えて頂きました。私が翰林芸術高校の教師になった時、誰より喜んで下さったし、『IVANOV』で久しぶりに舞台に上がると申し上げた時、たくさん応援し、励ましてくださいました。成功すれば恩返しすると申し上げましたが、私はまだまだ未熟で、まずこの場をお借りして教授に感謝の言葉をお伝えしたいです」

記者 : イ・ジョンミン、チョ・ギョンイ、写真 : イ・ジョンミン