EXOを徹底解剖!新しい伝説を作り出す“怪物新人”に注目

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完璧な占領である。カムバックは期待に応え、反応は予想以上だった。瞬時にして発生した“中毒”である。

時のアイドルEXOが、2ndミニアルバムで大衆の前に帰ってきた。EXOはタイトル曲「Overdose(中毒)」で一層成熟した“大人の男性”としての魅力をアピールしている。音楽界は12年ぶりにアルバム売り上げ100万枚突破という大記録を打ち立て、新しい伝説を作りつつある“怪物新人”EXOに注目している。彼らが新しく作り上げていく、彼らだけの物語だ。

◆世界観、単純なストーリーを超えてEXOを貫く

“宇宙から地球に不時着して記憶を失くした12人の伝説”という設定は、EXOを代表する世界観である。違う世界でお互いのことに気付かない2群の双子は、EXO-KとEXO-Mとなった。EXOは単純に韓国と中国で2つに分かれて活動するだけではなく、ストーリーを与えられ、お互いに気付かない双子が同じ歌を違う言語で歌いながら次第にお互いの正体に気付いていく過程を描いている。

EXOの世界観は、毎アルバムのコンセプトごとに重要なツールとして働いた。EXOはデビュー100日前からメンバー全員の23のティーザーを人々に公開した。この過程でメンバーたちはそれぞれの特徴と超能力を併せて公開し、EXOのストーリーテリングを本格的に開始した。

EXOは最初のミニアルバムから主要活動曲だけでなく、収録曲でも世界観を示した。デビュー曲「MAMA」は、お互いの存在に気付いたEXO-KとEXO-Mの物語を音楽に盛り込んでいる。

1stフルアルバムのタイトル曲「Wolf」は、EXO-KとEXO-Mが完全体となり、EXOの設定の要である“生命の木”をダンスで表現した。以降、リパッケージアルバム「Growl」では、メンバーたちの超能力を示すドラマタイズバージョンを披露し、EXOの世界観を引き続きアルバムのコンセプトに紐付けた。

そして、今回の2ndミニアルバム「Overdose」でまたEXO-KとEXO-Mに分かれたEXOは、韓国語で歌うEXO-Kバージョンと、中国語で歌うEXO-Mバージョンを披露した。タイトル曲「Overdose」を始め、「Moonlight」「Thunder」「Run」「Love Love Love」など様々なジャンルの新曲5曲が収録されている。先行公開された「Overdose」のミュージックビデオは、迷路に閉じ込められたEXO-KとEXO-Mの姿を写している。今回のミニアルバムのロゴが迷路を連想させる点からして、EXOの新しいストーリーテリングが始まることが予想できる。

◆「Overdose」にハマった12人の男のダイナミックなダンス

EXOは、“カル群舞”(体を曲げる角度から指先まで完璧な刃物のように合わせるダンス)だけでなく、ストーリーをダンスに盛り込むことで、見る人を圧倒する。デビュー曲「MAMA」の振付は、壮大な音楽に合わせた群舞でEXOの存在感を人々に確実に印象付けた。

「Wolf」は、12人が一緒に活動しながら振付を通じて木の形状を直接表現するなど、グループダンスで可能な限りの最大の相乗効果を発揮した。

ファンたちだけでなく、一般の人々の心まで惹きつけた「Growl」は、カメラを止めずに一度で撮影するワンテイク方式のミュージックビデオで、各メンバーの魅力を短い中でも強力にアピールした。

そして今回のミニアルバム「Overdose」では、ステージで遊ぶことのできるEXOを披露した。EXO固有のマークをアクロバティックに表現しながら始まる「Overdose」の振付は、縄跳びを連想させたり、リズムに合わせ握手するなど、ダイナミックな雰囲気を強調したのが特徴である。また、メンバー全員が骨盤を使うダンスは、ファンたちの間ではもう既にポイントダンスとして認められている。

◆EXO、一瞬屈んでさらに高く飛ぶ

EXOは韓国と中国で同時に活動している。デビューもEXO-KとEXO-Mが韓国と中国で同じ日にデビューした。今回のミニアルバム活動もEXO-KとEXO-Mに分かれて行う。

EXOは5月7日にニューミニアルバム「Overdose」を発売し、各種音楽配信サイトとアルバムランキングで1位を席巻した。Kは5月8日、ケーブルチャンネルMnetの音楽放送「M COUNTDOWN」で「Overdose」の初ステージを披露した。

EXO-Mは、中国初のランキング番組CCTV「全球中文音楽榜上榜(GLOBAL CHINESE MUSIC)」での初ステージを皮切りに、中国の音楽番組に出演するなど、EXO-Kより先に活動を開始した。

EXOは5月23日から25日までの3日間、ソウルオリンピック公園・体操競技場で開かれるEXO単独コンサート「EXO FROM. EXOPLANET #1 - THE LOST PLANET -」を開催した。当初2回を予定していたコンサートは、時のアイドルEXOの人気に支えられ、もう一回追加公演が決まった。

「Growl」が収録されたリパッケージアルバムが、昨年売り上げ枚数100万枚を突破し、EXOはスーパールーキーを超え、時のアイドルとなった。現在、EXOの韓国活動はファンだけでなく世間からも期待されており、その期待の高さも並ならぬものである。

この他にも、人々の愛はEXOの広告市場の参入へと続いた。EXOはsunny10、クランキー、ワールドコーンなどの食品CMから、KOLONスポーツ、NATURE REPUBLIC(ネイチャーリパブリック)などのアパレルやコスメCMまで担当している。EXOが出演したコカ・コーラ社のsunny10のCMは、YouTube公開2週間で再生回数126万回を突破するなど、爆発的な反応を引き起こした。

EXOは、これを追い風に日本にまで影響力を拡大させようとしている。EXOはまだ日本には公式進出していないが、先日さいたまスーパーアリーナで大規模なファンミーティングを行った。EXOの日本ファンミーティングは、10万人以上の規模で行われ、熱い人気を示した。

◆「Growl」よりタフで致命的な「Overdose」

EXOは、ヒット曲「Growl」に続く強烈なコンセプトのタイトル曲「Overdose」でタフな男の姿で帰ってきた。EXOのタイトル曲「Overdose」のミュージックビデオは、5月7日夜12時にSMTOWNの公式YouTubeチャンネルなどからフルバージョンが正式公開された。4月15日、ソウル蚕室(チャムシル)室内体育館で開かれた「EXOカムバックショー」で初公開されてから23日目のことである。

「Overdose」のミュージックビデオは、先行公開されたバージョンとは結末が少し違う。先行公開されたバージョンでは、迷路を彷徨っていたカイが出口を見つけ微笑むが、すぐドアが閉ざされて迷路にまた閉じ込められる。しかし、5月7日に公開された正式バージョンでは、光が見える出口を見つけたカイが微笑んで終わる。変わった結末について、ファンたちは早くから隠された意味を探そうと夢中になっている。

今回のアルバムがこれまでのEXOのアルバムと最も違う点は、“セクシーさ”を前面に出した点だ。EXO-KとEXO-Mの12人が一斉に出演するミュージックビデオでは、迷路に閉じ込められたEXOが迷路から脱出するために苦悩する姿が盛り込まれている。派手なパフォーマンスで埋めつくされたミュージックビデオは、EXOのセクシーカリスマ性をタフなダンスと表情演技などで表現している。

タイトル曲「Overdose」もやはり、一層成熟したメンバーたちのボーカルを通じて、これ以上少年ではない男性の声を盛り込んだ。全体的に強い中毒性のあるメロディーは、メンバーたちの美声と微妙な調和を成し、これまで隠してきたEXOのセクシーさをうまく表出している。収録曲「Moonlight」「Thunder」「Run」「Love Love Love」などもEXOメンバーたちのボイスカラーをうまく活かしてメロディーの中に溶け込ませている。

記者 : ミョン・ヒスク、写真 : チョ・ソンヒ