ソン・ジェリム「『感激時代』がターニングポイントに…僕ならではの演技を見せることができた」

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俳優ソン・ジェリムがKBS 2TVドラマ「感激時代:闘神の誕生」(脚本:パク・ゲオク、演出:キム・ジョンギュ、アン・ジュンヨン、以下「感激時代」)を成功裏に終えた感想を明かした。彼は今回の作品を通じて自分の裏に隠されていた“エレガンスな狂人”を引き出したと語った。

ソン・ジェリムは最近放送終了したKBS 2TVドラマ「感激時代」で少林武術の達人であり主人公のシン・ジョンテ(SS501のリーダーキム・ヒョンジュン)の命を助けた恩人モ・イルファ役として出演し、見事な演技を見せた。華やかなアクション演技と神秘的なイメージで多くの女性ファンを獲得した。

これに対してソン・ジェリムは「準備した以上の良い反応を得て嬉しい。実は多数の漫画やアニメを見ながら“エレガンスな狂人”というキャラクターを作り出すために努力した。大げさなジェスチャーを使いながらも目立たないようにしたかった」と話した。

「感激時代」でソン・ジェリムの演技がさらに輝いた理由は完璧なアクションにあった。本人は謙遜する姿を見せたが、神秘的な雰囲気を漂わせた完璧なアクション演技は視聴者たちを魅了するのに十分だった。

ソン・ジェリムは「実は思った通りに体が動かなくて大変だった。あまりにも寒い日で俳優たちやスタッフたちもとても苦労した。激しく殴られたり転んだりするシーンを撮影する時はいわゆる「亀」と言われる保護用具をつけて撮影した。代役を使ったこともある。第24話の撮影では石の床に倒れて顔に傷がついたが、幸い回復が早かった」と告白した。

また「腕全体に血を連想させるソースを塗って撮影したことがあるが、その時は本当に大変だった。水飴の匂いがするソースのせいで厚いダウンを着ることもできず、それにそのソースが凍ってしまった。元々僕は寒がりであるため、本当に辛かった」と明かした。

「感激時代」は大変だっただけにソン・ジェリムにとって大きな意味のある作品である。2012年に放送された「太陽を抱く月」で見せた武士ウンというキャラクターの印象が強かったが、モ・イルファという一風変わったキャラクターに出会い、新しい魅力を披露することができたからだ。

ソン・ジェリムは「モ・イルファ役を務めたことが僕のターニングポイントになった。撮影が楽しかったのはもちろん、僕ならではの演技を見せるチャンスだった。今まで主に寡黙なイメージの配役を務めてきたため挑戦意識があった。モ・イルファ役はセリフが多い方だったが、このようなセリフがモ・イルファの内面まで見せるカギになると思った。それでキャラクターにより深みを与えることができた。笑ってはいけない時に笑い、目の奥にナイフを隠したように微笑むなど、多様に表現してみた。ワン・ペクサン(チョン・ホビン)に肉を渡すシーンもセリフ通りにすると面白くないと思い、侮蔑感を与えられるようなシーンにしてみようとした。思う存分怒らせる演技をやってみたが、うまく表現されたと思う」と説明した。

今年で30歳になったソン・ジェリムは「今後も着実に俳優の道を歩き続けるつもりだ」という。まだ大学を卒業していないが、専門には意味がない。中央(チュンアン)大学の情報システム工学科専門で2学期を履修したが、その後は学校に行っていない。

これと関連してソン・ジェリムは「専門的な学科は僕とは合わないと本当に思った。数学があまりにもできなくて大学受験をした当時、数学で5点を取ったこともある。演技に興味を感じてから卒業には未練がなくなった。俳優という職業に確信を持ってこの道を選んだからだ。今や完全に僕の職業となり、家計を支えることもできた。こういうふうに思うとアマチュア的な考えはしないようになった。演技と僕の人生が切り離せない関係になったからもっとプロ的にならなければならないと思うようになった」と話した。

特に「実は『太陽を抱く月』に出演した時、演技を辞めようかと真剣に悩んだこともある。『果たして自分の道だろうか』と悩み続けてここまでやって来たが、今は職業意識を持って俳優という仕事と自分自身を愛するようになった。今後も休まず走り続けるつもりだ」と覚悟を明かした。

「感激時代」を無事に終えたソン・ジェリムは映画「トンネル 3D」の撮影に没頭している。来週映画撮影を終えた後、新しいドラマでファンたちに会う予定だ。

記者 : チョンウォン、写真 : キム・ソンジン