「炎の中へ」故パク・テジュン会長の美化議論を乗り越え、視聴者の心を掴めるのか?

OSEN |

TV朝鮮が故パク・テジュン元POSCO(ポスコ)名誉会長をモチーフにしたドラマ「炎の中へ」を放送する。1960~70年、朴正煕(パク・チョンヒ)政権当時の故パク・テジュン会長の話を基にしているだけに、故パク・テジュン元会長と朴正煕政権を美化するのではないかという懸念があることも事実だ。

そのため、当初「炎の中へ」は昨年KBSで放送される予定だったが、KBS労働組合の反発により放送されず、1年ぶりにTV朝鮮で編成された。

9日午後2時、ソウル清潭洞(チョンダムドン)プリマホテルで開かれたTV朝鮮の新金土ドラマ「炎の中へ」(脚本:イ・ハンホ、演出:キム・サンレ)の制作発表会にはチェ・スジョン、ソン・テヨン、イ・イネ、リュ・ジン、トッコ・ヨンジェをはじめ、POSCOの関係者たちが出席した。これに先立ち行われた撮影記念式典には、POSCOの関係者も参加した。

「炎の中へ」は、日本植民地時代と韓国戦争による貧困と絶望を乗り越え、経済発展のために総合製鉄所を建設しようとする主人公と、運命のすれ違いで友人からライバルにならざるを得なかった人物たちの壮絶な熱い愛と野望を描いたドラマだ。

故パク・テジュン元会長はドラマの中でパク・テヒョンという人物として描かれ、チェ・スジョンが演じる予定である。パク・テヒョンは青少年時代に日本で運命の相手に出会うが、終戦後韓国に戻る。大韓重石の社長だった彼は、大統領の要請で総合製鉄所建設のために奮闘する。子供の頃から一緒だった友人シン・デチョル(リュ・ジン)、クミコ(ソン・テヨン)と対立することになり、チェ・ジョンホ(チェ・チョルホ)の度重なる陰謀に立ち向かいながら総合製鉄所の建設を推進する。

ドラマが故パク・テジュン元会長と故朴正煕元大統領のタッグを描くとあって、美化を懸念する声もあり、この日もそれに関する質問が続いた。

キム・サンレ監督は「美化に関する部分は念頭に置いておらず、心配はしていない。故パク・テジュン元名誉会長の人生は、チョ・ジョンレ先生のような方も青少年のための偉人伝として執筆されているほど落ち度はあまりない。実話を基にしている部分は正確に演出したい」と話した。

チェ・スジョンは「一人の人物の伝記というより、激動の親世代の時代が後世に何を譲り、どう生きるべきか、空腹にならないように基盤を作ってくれた話を描くドラマだ。その時代を生きてきた大人たちからのメッセージを伝えることが出来ると思い、出演を決めた」と伝えた。

「炎の中へ」は、故パク・テジュン会長と故朴正煕元大統領の美化をめぐる議論は避けられない状況だ。ドラマがその限界にぶつかり、実在人物の伝記を描いただけのドラマで終わるのか、その限界を乗り越え視聴者から共感を得ることができるのか、これからに注目だ。

記者 : カン・ソジョン