お兄さんたちの帰還“ヒョンビン&カン・ドンウォンの復帰話題作”

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涙を呑んで“国民のオッパ(お兄さん)”を国に渡し、首を長くして待つこと2年余り。今か今かと帰りを待っていたお兄さんたちは除隊と同時に撮影現場に復帰し、ファンたちは更に1年待つこととなった。キム・スヒョン、イ・ジョンソク、キム・ウビンなどの若さと元気溢れる若手俳優たちの誘惑にも揺るがず、ひたすらお兄さんたちの帰りを待つ中、いよいよその時が来た。2014年、遂にお兄さんたちが戻ってきたのだ。

約2年間の軍生活を終え戻ってきたヒョンビンとカン・ドンウォンは、復帰作としてそれぞれ映画「王の涙-イ・サンの決断-」(監督:イ・ジェギュ、制作:チョイスカットピクチャーズ)と「群盗:民乱の時代」(以下「群盗」、監督:ユン・ドンビン、制作:映画会社月光・ショーボックス)を選んだ。二人が選んだ作品というだけで一気に話題作となった「王の涙-イ・サンの決断-」と「群盗」。時代劇というジャンルである上、今年上半期に公開を控え、観客たちの期待を一身に受けている。今年の夏を盛り上げてくれるであろう彼らの時代劇対決、真のスクリーン王となるのは誰だろうか。

社会指導層から悲運の王に……ヒョンビン

2010年11月から2011年1月の3ヶ月間、ファンを虜にしたSBSドラマ「シークレット・ガーデン」を最後に、クールに海兵隊に志願入隊し、社会指導層としての品格を十分にアピールしたヒョンビン。一生の“カバン権”(優れた活躍で他の過ちに対する非難を免除してもらえる権利を意味する造語)を獲得した彼は、絶対的な権力を持つ王としてイメージチェンジを図った。デビュー以来初となる時代劇への挑戦とあって、さらに関心が集まっている。

ヒョンビンは朝鮮時代、王となった正祖(チョンジョ)の暗殺をめぐり、暗殺しようとする者と生かそうとする者、生きなければならない者が交錯する運命を描いた「王の涙-イ・サンの決断-」で悲運の王、正祖を演じる。老論と少論の派閥争いが頂点に達した混乱期、王権を守らなければならない切実な心境が際立つキャラクターだ。これまで描かれてきた正祖とは異なるカリスマ性溢れる強い王を演じるヒョンビンの変身がファンの期待をかき立てている。

また、ヒョンビンは「王の涙-イ・サンの決断-」の後半の撮影が終わった後、次期作「証拠不十分」(監督:チョン・セギョ、制作:Realize Pictures)の撮影に入る予定だ。犯罪者を裁判で証拠不十分を理由に無罪にする弁護士の物語を描いたスリラー映画で、「神弓 KAMIYUMI」の助演出を担当したチョン・セギョ監督がメガホンを取った「証拠不十分」は、早ければ今年の下半期に撮影に入り、来年公開される予定である。

超人から庶子出身の武官に……カン・ドンウォン

2010年11月映画「超能力者」(監督:キム・ミンソク)を最後にしばらくの間スクリーンで見ることができなかったカン・ドンウォン。映画のキャラクターのように空間移動でもしたのだろうか。別れの挨拶もなく静かに入隊し、ファンを悲しませた。そんなカン・ドンウォンが2012年11月の除隊と同時にユン・ジョンビン監督とタッグを組んだ。今回の映画では、灰色の目で調教する超人ではなく、優れた武術の実力を持つ朝鮮最高の武官に変身した。

朝鮮時代後期を舞台に欲にまみれた官僚たちの財産を盗み、民に分ける義賊と権力家の対決を描いた「群盗」。カン・ドンウォンは羅州(ナジュ)地方の大富豪、チョ大監(正二品以上の役人への敬称)の庶子チョ・ユン役を演じる。庶子ではあるが、誰よりも優れた武術の腕を持つ武官だ。白丁(中国と日本の律令制において、公の職を持たない無位無冠の良民の男子)トルムッチ役のハ・ジョンウを追う人物だ。成熟した“男神”カン・ドンウォンと、韓国映画界で最もホットな俳優ハ・ジョンウの激しい対決が好奇心を刺激する。

また、カン・ドンウォンは「群盗」のほかにも「世界で一番いとしい君へ」(監督:イ・ジェヨン、制作:映画社チップ)にキャスティングされ、スクリーンに相次いで登場する。キム・エラン作家の同名ベストセラー小説「世界で一番いとしい君へ」を原作にした作品で、先天性の早老症を患い世の中と別れの準備をする息子と、そんな息子を見守る若い夫婦の物語を描く。カン・ドンウォンは血の気が多く世間知らずの男だが、息子にだけは限りなく優しく、頼もしい父親テスを演じる。しっかりとした彼の妻ミラ役はソン・ヘギョが務める。「世界で一番いとしい君へ」は、今年下半期の公開を目指している。

記者 : チョ・ジヨン