「応答せよ1994」シン・ウォンホ監督“同じ時代を生きた仲間への贈り物”

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写真=CJ E&M

「応答せよ1994」前作に続き大ヒット!その秘訣は?

視聴者がまた応答した。「応答せよ1997」の成功が運だと言っていた人々も、「応答せよ1994」の連打席ホームランの前では、これらを認めるしかなかった。その他の番組を見ても地上波とケーブル合わせて、これほどホットな番組はないためだ。視聴者は誰かの夫探しに夢中になっており、また誰かはその人気により殺到する放送業界のラブコールに微笑んでいる。「応答せよ1994」が再び視聴者に通じた成功の秘訣は何だろうか。

シン・ウォンホ監督

―俳優をキャスティングするための基準は?

シン・ウォンホ監督:まず、俳優の実際の年齢はあまり気にしなかった。キャラクターと似合うか、またネイティブの訛りを話せるかが一番重要だった。実際の年が何歳であれ、キャラクターを作るのは演技次第だと思った。キム・ソンギュンは34歳で、末っ子のTiny-Gのドヒは20歳である。2人の俳優の間には14歳の年齢差があるが、劇中では同い年の友人だ。最初はお互いに苦労していたが、今は編集されたものを見ても違和感がないほどだ。

―Araとチョンウをキャスティングした理由は?

シン・ウォンホ監督:制作陣はみんな、チョンウが出演した映画「パラム(WISH)」が好きで、チョンウのファンだった。昨年の「応答せよ1997」の時もチョンウをキャスティングしたかったが、軍にいたのでできなかった。今回の「応答せよ1994」のキャラクターはチョンウにぴったりだ。チョンウは生活感のある演技に強く、今回のキャラクターがぴったりだ。チョンウをキャスティングすることにおいては全く迷いがなかった。Araの場合KBS 2TV「四捨五入(パンオリム)」での記憶が全てだった。演技が下手だという噂があったが、彼女の作品をほとんど見たことがないので論じることはできない。ドラマが成功したことがないからであり、演技が下手なわけではない。ある意味、この子が演技でブレークすれば、他の人よりも倍の波及効果があると思った。彼女自身もグラビアの中の女優Araのイメージを壊したがっていた。制作陣の胸にひしひしと伝わってくるほど、その意志は強かった。

―ソン・ナジョン&スレギ&サムチョンポ(慶尚道(キョンサンド))、ヘテ&チョン・デマン(全羅道(チョルラド))、ピングレ(忠清道(チュンチョンド))など、様々な訛りが登場するが難しくはなかったのか?

シン・ウォンホ監督:「応答せよ1997」は慶尚道が舞台だった。イ・ウジョン脚本家が慶尚道出身なので、台本ができ上がるとイ・ウジョン脚本家に翻訳を頼めば済んだ。それも話し言葉に合うように直す程度だ。しかし、今年は慶尚道、全羅道、忠清道出身の脚本家がそれぞれ翻訳をした。台本を書くと3つの地域出身の脚本家たちを経た上で、現場でまた俳優に合わせて修正する。

―「応答せよ1997」との比較は避けられないはずだ。

シン・ウォンホ監督:続編ということでたくさん悩んだ。みんな「続編は成功しない」と思っていたから。制作スタッフも「『応答せよ1997』とは異なる必要があり、それを乗り越えなければならない」というプレッシャーを受けながら会議を進めた。そうしているとある日、とてもおかしな地点に辿り着いていた。一度全部壊して、一から築き上げた。初心に帰って「応答せよ1997」でできなかった話を盛り込もうとした。それは「田舎者たちの物語」だった。昨シーズンは釜山(プサン)が舞台だったが、今回はソウルで生きて行く田舎者たちの物語を描こうとした。

―1997年に続き1994年だ。この時期を通じて何を語りたいのか?

シン・ウォンホ監督:先日誰かが「最近の若い人は歳をとってから懐かしむ歌があるのだろうか」と言っていた。しかし、それは我々から見た時の話だ。最近の若い人も、後に今の歌を懐かしむだろう。私は1990年代に最も感受性が豊かな20代を過ごした。その時の記憶が心の深い部分に残っているので、私が最も上手く伝えられる情緒になった。その時代を一緒に生きてきた人々との仲間意識もあるので、彼らへのプレゼントになればとも思う。ほぼ同じ時代を描いた「応答せよ1997」と「応答せよ1994」に少し違う点があるとしたら、「応答せよ1997」はミニシリーズ(毎週連続で2日間に2話ずつ放送されるドラマ)のような感じである一方、「応答せよ1994」は週末ドラマの情緒が入っていることだ。だから、家族で一緒に見られる金、土曜日の午後8時40分に編成した。「花よりおじいさん」がその時間帯で成功した前例があったので、心配はなかった。

―「応答せよ1997」の成功によるプレッシャーはないのか?

シン・ウォンホ監督:まったくないと言ったらかっこいいだろうが、実はプレッシャーを感じている。「応答せよ1997」や以前手掛けたKBS 2TV「ハッピーサンデー-男子の資格」の時も、自分が何かを作る時に外部からここまで見守ってもらったことはない。静かに始めて、番組が成功した時に気分を満喫することが我々の楽しみだったが、今回はそういうことがなかった。変なプレッシャーの中で会議をしていて、逆に初心に戻った部分もある。今回はじっくりと手順を追い、プレッシャーを振り切ってリラックスしてやっている。

記者 : チョン・ジウォン、チョン・ジヨン