Vol.2 ― 放送終了「TWO WEEKS」“新たなイ・ジュンギ”の誕生、信頼できる俳優のお手本に

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※この記事にはドラマ「TWO WEEKS」の結末に関する内容が含まれています。
写真=MBC「TWO WEEKS」スクリーンショット
MBC水木ドラマ「TWO WEEKS」(脚本:ソ・ヒョンギョン、演出:ソン・ヒョンソク、チェ・ジョンギュ)は終わったが、俳優イ・ジュンギの素晴らしい演技力が残った。

予想を裏切る展開を繰り返した「TWO WEEKS」は、26日にハッピーエンドを迎えた。意味のない人生を生きていたある日、殺人の濡れ衣を着せられたチャン・テサン(イ・ジュンギ)が自分に白血病を患った娘がいるという事実を知り、娘の命を救うために奮闘する2週間の物語を描いた作品だ。

「華麗なる遺産」や「いとしのソヨン」を通じて筆力を認められたソ・ヒョンギョン脚本家が紡ぐしっかりとしたストーリーと、主演・助演を務めた俳優たちの演技が最高の相乗効果を生み出した。視聴率は10%程度と振るわなかったが、視聴率だけで低く評価されるには惜しいドラマだ。

「TWO WEEKS」は追撃戦が繰り返されるアクションドラマで、すべての俳優たちが猛暑の中で苦労した。中でも最も苦労した俳優は、断然ドラマの中心にあったイ・ジュンギだ。イ・ジュンギの演技が上手いというのは言うまでもない。彼は自身の務める役についてしっかりと研究し、努力を惜しまない。そのため、イ・ジュンギが生み出す結果は毎回成長し、人々を感嘆させる。“信頼できる俳優”と言っても過言ではない。

特に今回のドラマは“新たなイ・ジュンギ”を誕生させた。映画「王の男」での弱いイメージでスタートしたが、彼は「犬とオオカミの時間」「ヒーロー」「アラン使道伝」など、多数のアクションドラマに出演した。もちろん「TWO WEEKS」もアクションドラマだが、前作とはまた違う味がある。イ・ジュンギが話した通り、彼は父親として大きな変身を図った。まだ20代のように見えるイ・ジュンギは、父役には合わないではないかと思われたが、彼に不可能はなかった。イ・ジュンギはドラマの中の家族であるパク・ハソン(ソ・イネ役)、イ・チェミ(ソ・スジン役)と抜群の相性を見せながら、本物の家族のような雰囲気を演出した。

イ・ジュンギが演じたチャン・テサンは人生に無気力な人物。彼は自分の誕生日に母が自殺するところを目撃した後、自身はこの世に不必要な人間だと思い始める。そんな彼の人生を変化させたのはソ・イネとソ・スジンだ。

特にテサンはスジンの命を救うために2週間の逃走をしながら父として成長した。何より、娘の命を救うというテサンの逃走が感動的な理由は“ヒューマニズム”があるからだ。テサンは土に埋もれたり、臭いゴミの中に隠れたりしながら寝食をどうにか解決した。

実際、最も現実的なキャラクターに見えるテサンは、非現実的なキャラクターだ。彼には命が危うい状況が何度かあった。しかし彼は何があっても最終的にその危機を逃れた。“主人公は死なない”を実践したのだ。ドラマを見ながら自然とテサンに感情移入をするようになった視聴者は、テサンと一緒に手に汗を握りながらその日を待った。

彼は最終的にスジンの命を救った。母の死にトラウマがある彼が、自身の子供に新しい人生を与えたというのは大きな意味を持つ。そして、テサンの家族には8年ぶりの幸せが訪れた。しかしテサンは「8年間、僕はたった14日間だけ父だった。堂々とした父になってスジンの前に戻ってくる」と家族の元を離れた。この言葉には、本当の父になろうとする彼の意志が込められている。

このようにテサンは2週間逃走を続けたが、テサンを演じたイ・ジュンギは約3ヶ月間走り回った。二人の共通点は、テサンの逃走が続けば続くほど、イ・ジュンギもまた成長したことだ。イ・ジュンギはどん底で人々に後ろ指をさされるヤクザのような姿からスマートなチャン・テサンまで、様々な姿を16話の中で表現した。父性愛、恋人に対する切ない感情表現も何一つ逃さなかった。彼は完璧な演技でイ・ジュンギとチャン・テサンを同一化させた。おかげで夢中になった16日間だった。

「TWO WEEKS」の後番組としては「ドラマフェスティバル」が放送され、その後、10月9日からドラマ「メディカルトップチーム」が放送される。

記者 : ソン・ヒョジョン