【スターコラム】女優ハン・ヒョジュ、私の物語 ― Vol.2

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スクリーンへと活動領域を広げたハン・ヒョジュの歩みが尋常ではない。最近公開された映画「監視者たち」で、彼女は類まれなる記憶力と観察力を持って生まれた監視班の新米ハ・ユンジュ役を演じている。劇中で、“花ブタ”(可愛らしい豚を指す言葉)というニックネームで呼ばれるハ・ユンジュを演じた彼女は、突発的な行動で監視班の先輩たちを当惑させるが、特有の集中力と勝負強さで犯人を追跡する上で決定的な役割を果たす。

ハン・ヒョジュは、今回の作品でこれまでのイメージとは違う新しいキャラクターを披露した。ある人は“イメージの固定化”への懸念を示したが、彼女にとってイメージチェンジとは“挑戦”であり、“欲”であるだけだった。

女優に飢えている韓国映画界において、ここ1年間でなんと3本もの映画を通じて観客たちと積極的に会っているハン・ヒョジュ。彼女のスクリーンの中での物語と、今後の未来について聞いてみよう。/編集者

NAVER スターコラム:ハン・ヒョジュ

こんにちは~。また戻ってきたハン・ヒョジュです。本当に最近は、目まぐるしい日々を過ごしています。それでも、私のコラムを待ってくださる有り難い方たちのことを思い、今日もこのように少し書いてみようと思います。前回寄せてくれたコメントや普段から言い聞かせてくれることは、薬だと思って肝に銘じます。皆さん、ありがとうございます^^

Vol.2では、映画の話をしようと思います。特に、最近の映画ではこれまでと違ったキャラクターを演じてきたと思います。「ファイヤー・ブラスト 恋に落ちた消防士」もそうでしたし、今回の「監視者たち」もそうです。私が思うには、ただ色んなキャラクターの中から一つを選んだだけなのに、多くの方から“イメージチェンジ”と言われました。うーん…私はまだ“イメージの固定化”と呼べるほど、長期間にわたってそんなレベルまで役をやってきていないと思います。ただ、選択するということは、良いキャラクターに対する“挑戦”であり、“欲”です。良いシナリオを逃したくなかっただけです。

“花ブタ”で帰って来たハン・ヒョジュです。

「監視者たち」はシックなスキニージーンズ

「監視者たち」は、シナリオを見せてもらう前に、原作を見て企画段階から、この映画はぜひ私がやりたいと欲した作品です。どうしてそこまで惹かれたのかは覚えていません。それに、キャスティング当時は、まだ「王になった男」と「ファイヤー・ブラスト 恋に落ちた消防士」をやる前だったので、私のどこを見て起用してくださったのかも、よくわかりません。当時、自分に入ってくる作品は、ロマンスや時代劇などジャンルが限られていましたので。

これまでの私に似合う服装が、ラブリーで清楚なワンピースのような服だったとすれば、「監視者たち」を通じてシックなスキニージーンズを履けるようになりました。本当に感謝しています。私が本当に似合うのはスキニージーンズかも知れないのに、それを披露できる機会がなかったんです。そこで今回、このような機会が与えられました。

今回の作品では、これまでの婦人警官とは違ったキャラクターをお見せしたかったです。これまでの作品の中の婦人警官が、ショートカットで男子のように気さくでボーイッシュな姿だったならば、ハ・ユンジュは女性らしい姿も見せたいと思いました。新入りの婦人警官だからといってゆるい姿だけではなく、自分の仕事にも情熱的です。もちろん、その情熱のせいでミスも起こしますけどね(笑)

演技は真剣に!撮影現場は楽しく!どうですか?和やかでしょう?

多重人格

周りの人から、「どんな姿が本人の性格と一番近い?」「ハン・ヒョジュはどんな人?」と聞かれることが多いです。私もその質問にうまく答えられません。うーん…あえて答えるとすれば、その都度違うという答えになりそうです。作品を撮る度に、そこに出てくるキャラクターと私が似ていると思いました。恐らく、全然かけ離れていると感じたことはほとんどなかったと思います。

一つの作品を始めると、前後してキャラクターの影響を受けて行動するようになるみたいです。それが正しいとも思うし、自分で考えてみても、多重人格だと思います。ハハッ^^;;

多分、SBSバラエティ番組「ニュー!日曜日は楽しい-ランニングマン」に出演した時の姿が、素の自分に一番近いと思います。撮影していると、本性がそのまま出てしまったので。ああ…本当にブロブジャンプ(Blob Jump:巨大な縦長のエアマットの端っこに居る人を、別の人の落下のエネルギーで高く飛ばす競技)のときは、怖すぎたんです。もともと高所恐怖症もある上に、怖がりな方なんです。ヨーロッパですごく人気のゲームで面白いはずだと言われました。ヨーロッパだけでホットでいいのに、どうして持ってきたのか…水に落ちる時本当に痛かったんですㅠ_ㅠ

皆さま、撮影お疲れ様でした~パチパチパチ~

お酒、好きです!

いつからか、私に“お酒”関連の話がいつもつきまとうようになりました。ええ、私、お酒が好きです。他に釈明の余地がありませんからね。飲み会も好きですし、その楽しい雰囲気も好きです。「監視者たち」チームとの飲み会も、本当に楽しかったです。みんなで集まったら、楽しくてたまりません。

撮影現場の中では、一緒にできることがあまりありません。今回の作品は特にそうでした。一緒に演じる時以外は会うことができません。だから、外で夕食をしながら、色々と話し合いました。

最近釜山(プサン)で、舞台挨拶が終わってから夕食会がありました。当然、お酒も少し飲みました。歌も歌って、ゲームもやって…まるで大学生たちの旅行のような雰囲気でした。もともと、そんな場でも澄ましたりしないタイプなんです。だからといって、飲み過ぎたりするわけでもなく、適切に雰囲気を合わせる方です。ちょうど良い感じに酔ってきたなと気がつくと、前にいる人に飲ませたりしてうまく逃げまわります。へへへ~^^;;

伝説(?)の竜巻爆弾酒!

すぐ隣にいたのに…

もともと、「ハン・ヒョジュだ!」と気づかれないことが多いのですが、そのことを分かっていてもたまに寂しくなる時があります。もう少しくらい気づいてくれても良さそうなものを…ㅠ_ㅠ その上、何も話さないでいると、すぐ隣にいるのに気づいてもらえないことすらあります。

今回の撮影でも、江南(カンナム)駅の大通りで隠し撮りをしたことがあります。カメラをボックスみたいなもので隠しておいて、どっきりカメラのように撮影しました。私でさえ「カメラはどこ?どこ?」と探しても見つけ出せなかったほど、うまく隠しておいたんです。大通りの横断歩道を渡るシーンを撮影しましたが、市民の皆さん、だれも私に気づいてくれませんでした(泣)

それでも、市内のあちこちで撮影する時、本当によく協力して頂きました。もともとコントロールするのが本当に難しいんです。ドラマではなく、映画だからこそ、よりそうだったと思います。ドラマは放送されている間に撮影するので、相対的に気づいてくれる方も多いんですが、映画は公開するまではこれといった情報がないじゃないですか。思ったよりよく協力してくださいました。皆さん、ありがとうございます。

しくしく~私、ここにいますよㅠ_ㅠ

「王になった男」、よい呼び名が与えられたけれど…

実際、「王になった男」で私が占める割合は大きくありません。それでも“(観客動員数)1千万女優”と呼んでくださるので、感謝する限りです。私には身に余る言葉です。

「トンイ」に続き「王になった男」で挨拶することになり、「時代劇が多いのでは」と聞かれますが、全体的に作品を見れば多くやった方でもないんです。代表的な時代劇ジャンルも、「トンイ」と「王になった男」くらいですが、どうしても「トンイ」の場合は撮影期間も長かったし放送期間も長かったので、多くの方にそのようなイメージが刻印されたんだと思います。

「王になった男」の中の王妃は、強がりだけど愛されたい女性です。変わっていく夫を見ながら傷付いていき、自分も次第に笑顔を失っていったんです。そのキャラクターに魅力を感じました。王との呼吸も魅力的に感じましたし。

王妃役は、これまで出会ったキャラクターの中で最も比重の小さな役でしたが、良い映画だと確信していたので、無理を承知で出演しました。うーん…私はこんなこと言って、本当に欲張りに見えるのではないでしょうか…でも、作品とキャラクターに対する欲なので、大目に見てくださいね^^

「王になった男」は、多くの方に愛されたので、より記憶に残る作品の一つです。

「王になった男」は忘れられない作品の一つです。私には有り難い作品ですね。

私の未来、私の配偶者

すでに次の作品について質問される方が多いです。今はドラマと映画、すべての可能性を広げて考えています。そろばんを弾きたいわけではなくて、慎重に選択しなければならないタイミングだと思います。どのような選択をするかによって、多くのことが変わるじゃないですか。以前より、作品を選択する時に悩む時間が増えたと思います。

一方で、本当にドラマをやらなくては、とも思います。祖母がVIP試写会に来てくれて、お礼の挨拶をしながら色々話したのですが、「ドラマはやらないの?」と聞かれました。ドラマに孫娘が出てくるのが見たいそうです。どうしても地方暮らしの祖母にとって映画を見に映画館まで行くのは大変じゃないですか。それに「王になった男」の時は、祖母が友達と一緒に映画を見に5回も足を運んで、やっと見ることができたそうです。うーん…悩みますね。

その次に多いのは、「10年後の姿は?」という質問です。うーん…その時は、結婚していたらいいなと思います。その時が来たら、もう37歳なので。その前に結婚しなきゃ~歳を取ることに対する恐れはありません。反対に、1歳1歳取れば取るほど嬉しいです。30代になってもそう思える女性になれたらと思います。

時が経って歳を取って多くのことを経験した後、自ずと顔に漂う雰囲気みたいなものが魅力的に感じられる女性になりたいです。歳を取れば、その人の顔がそのままその人の人生だと言うじゃないですか。素敵に歳を取りたいです。

時が経つにつれてさらに魅力的になる女優になります。若々しかった過去を記憶しながら…
その隣には、私の味方になって抱きしめてくれる男性がいたらと思います。歳は関係ありません。人は一定の歳になると、人対人として会えるキャラクターができると思います。大人っぽい人は若い時から大人っぽくて、そうでない人はそうでないじゃないですか。いつかは、良い人にめぐり逢えるでしょう^^

いつの間にか締めくくる時間になりました。私も昔のことを思い浮かべながら、また振り返ることができて良い機会でした。ジーンと来るものもありましたし。これまで成長する姿を見守ってくださったように、これからも見守っていただきたいです。末永く演技しながら、良い姿お見せできうように頑張ります。

最後に、最近本当に暑いですが健康にはお気をつけて、良い考え、良い食べ物で楽しい夏になりますことをお祈りします~。あ!「監視者たち」にも多くのご声援をお願いします!

文:ハン・ヒョジュ

「NAVER スターコラム」は、注目の俳優やアイドル、アーティストたち本人がコラムを執筆。話題のスターが直接書いたコラムをお届けしています。

記者 : ハン・ヒョジュ、編集 : ファン・ヨンヒ代表(アジア経済、スポーツトゥデイ)、写真 : イシューデイリー、BHエンターテインメント、1ST LOOK