「サメ」キョン・スジン“ソン・イェジン先輩に嫌われているかもと思っていた”

MYDAILY |

キョン・スジンが“第2のソン・イェジン”という修飾語を脱ぎ捨てて、“女優キョン・スジン”として人々の前に立った。

小顔に整った目鼻立ち、黒く長いストレートの髪から感じられるイメージまで、キョン・スジンはデビュー当時から“第2のソン・イェジン”と呼ばれるほど、ソン・イェジンにそっくりなルックスを誇っていた。最近、KBS 2TV月火ドラマ「サメ ~愛の黙示録~」で、ソン・イェジンの演じるチョ・ヘウの子ども時代を演じたキョン・スジンに会ってみた。

先月27日に韓国で放送された「サメ ~愛の黙示録~」の初回放送後、各種ポータルサイトのリアルタイム検索語ランキングにキョン・スジンという名前が登場したほど、彼女に対し多くの視聴者からの関心が寄せられた。しかし、当の本人だけは気づいていなかった。

「初回放送が終わってからまだ誰にも会っていないせいか、私にはよく分かりませんね。ただ、Twitterのフォロワー数が急増しました。今まではTwitterでつぶやいても誰にも気付かれなかったのですが、今はコメントもたくさん返してくれるので不思議です」

劇中、子供時代のチョ・へウは初めて出会ったハン・イス(ヨン・ジュンソク)に先に声を掛け、危機に陥った友達のために堂々と立ち向かった。実際、キョン・スジンはこんなチョ・へウとの共通点として「気さくな性格は似ているかもしれません」と語った。

「実際の私は大雑把な性格です。たまに大雑把で慌てることもありますし、また人見知りが激しいです。女優として生活をしながら、人に対し先に近付いていく方法を身に着けましたが、まだチョ・ヘウのように堂々とはいきません」

劇中、キョン・スジンは相手役として19歳の高校生ヨン・ジュンソクと出会った。ヨン・ジュンソクとは実際に8歳の年の差があるというキョン・スジンは、幸いなことに身長の高いヨン・ジュンソクと共演できて良かったと語った。

「私とヨン・ジュンソクさんのことを可愛く見てもらえたのは、監督の優れた演出力とヨン・ジュンソクさんの演技力、そして彼の高い身長のおかげです。一緒に立っているだけでロマンチックな雰囲気が演出できるので、視聴者から好評を得たようです。人見知りする性格なので、撮影する前にヨン・ジュンソクさんに会っていろいろ話し合い、すぐに仲良くなりました」

キョン・スジンはKBS 2TVドラマ「赤道の男」をはじめ、ドラマスペシャル「スチール写真」、MBC「愚かなソンピョン」、SBS「その冬、風が吹く」などで常に良い視聴率を記録した。子役、または脇役として出演してきたが、これらの作品で見せた可能性のおかげで次回作を選べるチャンスを得た。「サメ ~愛の黙示録~」もチャ・ヨンフン監督のお陰で得られた貴重な機会だった。

「私は本当に運がいいと思います。高く評価して頂いて本当に感謝しています。今回、『サメ ~愛の黙示録~』の撮影現場でも先輩や監督に本当に沢山気にかけて頂きました。パク・チャンホン監督に叱られて戻ってきた時に、あるスタッフの方が携帯電話に『うまくやっていますよ。気にしないでファイト!』というメッセージを打って見せてくれました。本当に感動しました。みんなが私に力を貸してくれているんだな、ここで落ちこんでいちゃダメだと思ってもっと頑張りました」

ドラマ「魔王」「復活」など数多くの作品を通じて演出力を認められたパク・チャンホン監督との作業についてキョン・スジンは、「本当に光栄でした」と明るく微笑んだ。

「私がまだドラマの現場に慣れていないので、セリフを言うタイミングを逃してしまうことがよくありました。集中力が足りなかったんだと思います。ドラマへの出演経験があまり多くないので、監督に散々怒られながら本当にたくさんのことを学びました。実際には怒られたことよりも、演技について教えてもらったことの方が多いですけどね。今回の作品を通じて今まで知らなかったことがよく理解できました」

“第2のソン・イェジン”という修飾語を得たが、実際キョン・スジンがソン・イェジンに会ったのは「サメ ~愛の黙示録~」の告祀(コサ:幸運をもたらすように祭壇を設け、供え物を供えて祈ること)シーンが初めてだった。彼女にとってソン・イェジンは、尊敬する先輩以上の存在だ。しかし、ソン・イェジンの名前を借りて顔を知らしめたという申し訳ない気持ちが心の奥にいつも残っていた。

「いつもソン・イェジン先輩と共演したいと思っていたんですが、実際に会ってみたら、緊張しすぎて近づくことさえできませんでした。意図したことではないですが、先輩の名前で私が人気を得たわけじゃないですか。だからもしかすると、先輩が私のことを快く思ってないかもしれないと思っていました。でも、勇気を出して先輩に挨拶すると、喜んで迎えてくれました。ソン・イェジン先輩は顔だけではなく、心も天使です(笑)」

デビュー作「赤道の男」をはじめ、今回の「サメ ~愛の黙示録~」まで決して若いとは言えない年齢にも関わらず、キョン・スジンは子役を演じた。“○○の子役”という修飾語が増えるというのは、役者にとって良いことだけではないということを彼女自身も分かっていた。

「子役だけで記憶されたらどうしようという心配があったのは事実ですが、私の年齢が話題になってからは『そんなに童顔ではない』というコメントの方が多くなりました(笑) けれど、そのコメントに励まされるんです。これからは成人役にも挑戦できるんだなと。すべての修飾語を脱ぎ捨てることができるように努力して、女優キョン・スジンとして認められたいですね」

キョン・スジンは最近、KBS 1TVのTV小説「ウンヒの涙」のヒロインに抜擢され、撮影を始めた。パン・ヒョジョン、キム・ヘソンなどベテラン俳優たちと共演するだけでも光栄であり、良い勉強になりそうだという彼女。最後に本格的な女優として第一歩を踏み出す彼女に、女優としての目標を聞いてみた。

「一気に名を知らせて人気を得るような下積み時代のない女優ではなく、ゆっくりと階段を登るように女優としてのキャリアを積んでいきたいです。お金や人気ではなく、演技が上手な本物の女優として多くの人の記憶に残る女優になりたいです」

記者 : イ・ジヨン、写真 : ソン・イルソプ