Vol.1 ― 放送終了「私の恋愛のすべて」繰り返して見たい春のドラマ

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※この記事にはドラマ「私の恋愛のすべて」の結末に関する内容が含まれています。
写真=SBS「私の恋愛のすべて」スクリーンショット
低視聴率。それにもかかわらず、ラブコメディは強かった。一桁の視聴率に苦戦を強いられたが、繰り返して見たい“春のドラマ”の誕生は視聴者を和ませるには十分だった。

韓国で4月にスタートしたSBS水木ドラマ「私の恋愛のすべて」(脚本:クォン・ギヨン、演出:ソン・ジョンヒョン)が29日に最終回を迎えた。政治的理念の限界で、壁にぶつかったキム・スヨン(シン・ハギュン)とノ・ミニョン(イ・ミンジョン)は、別れとも言えない別れを繰り返したが、最終的に壁を崩して、実を結んだ。

一桁の視聴率、それでも輝いたもの

韓国で4月4日に放送が始まった「私の恋愛のすべて」は、視聴率調査会社ニールセン・コリアの調査によると全国基準7.4%の視聴率でスタートした。これは前作の「その冬、風が吹く」の視聴率とは大きく差のある数値だった。「私の恋愛のすべて」はその後、視聴率が4%台まで落ちる屈辱を味わった。

その後「私の恋愛のすべて」は4%前後の視聴率にとどまった。視聴率が大幅に上昇することも、下落することもなかった。同ドラマの熱血ファンである固定視聴者のおかげである。「私の恋愛のすべて」は低い視聴率を残したが、ネット上の反響だけは熱く、マニア層から支持された。

特に「私の恋愛のすべて」にしか描けない政治とロマンスの新鮮な組み合わせは、視聴者の好評を得た要因の一つだった。また最後までどろどろとしたストーリーがなく、“良いドラマ”の仲間入りを果たした。視聴率は低かったが、それでもストーリーをどろどろしたものに変えようとする試みはなかった。これは視聴率がドラマの展開に大きな影響を与えた他のドラマとは対照的な選択であり、注目を浴びた。


最後まで生き残ったリアルなキャラクターたち

最後まで全員生き残った。視聴率は低くも、展開をどろどろ系に変えなかったのはもちろん、優しいキャラクターたちも最後まで共にできた。悪女になりかねなかったアン・ヒソン(ハン・チェア)も、最後まで所信を忘れないユニークな魅力の女性として生きた。“あしながおじさん”ソン・ジュナ(パク・ヒスン)も同じだった。

特にアン・ヒソンはドラマの中盤、キム・スヨンとノ・ミニョンの熱愛に気付き、嫉妬心を燃やしたが、結局は二人の恋を認め、潔く引き下がった。最後までクールだったアン・ヒソンの姿が、さらに大きな共感を呼んだ。

またムン・ボンシク(コン・ヒョンジン)とコ・ドンスク(キム・ジョンナン)のロマンスも甘さを倍増させた。「あなたはまだ熟していないの」と冷たく断るコ・ドンスクに続けて求愛するムン・ボンシクの“成長日記”が笑いを誘った。このカップルのラブコメディも視聴者の反響を得た。

キム・スヨンの上級補佐官メン・ジュホ(チャン・グァン)の父親のような包容力も、秘書官キム・サンス(チン・テヒョン)の休むことのない口も「私の恋愛のすべて」であったゆえにそのままドラマに溶け込み、調和を成した。


シン・ハギュン&イ・ミンジョン、このカップルにまた会えるのだろうか

ここまで相性がいいとは思わなかった。シン・ハギュンとイ・ミンジョンという独特な調和が、「私の恋愛のすべて」のラブストーリーをリードし、視聴者に甘い春を届けた。「私の恋愛のすべて」が放送されている間、二人は視聴者にとってただキム・スヨンであり、ノ・ミニョンであった。

ノ・ミニョンの言葉一つ一つにときめき、うっとりした表情を見せるキム・スヨンと、近づけない“鉄壁女”そのものであったが、キム・スヨンの言葉に甘く溶けてしまったノ・ミニョンも視聴者の心に長く残ると思われる。二人の豊かな内面の演技やロマンスの演技が視聴者の心を溶かし、放送中視聴者を終始「私の恋愛のすべて」の虜にした。

このため、視聴者の間では「このカップルにまた会うことができるのだろうか」と残念がる声が出ている。“ラブコメキング”に生まれ変わったシン・ハギュンと新世代の“ラブコメクィーン”イ・ミンジョンが次回も作品で再会することを期待したい。

「私の恋愛のすべて」の後番組としては新水木ドラマ「君の声が聞こえる」が放送される。俳優イ・ジョンソク、イ・ボヨン、ユン・サンヒョンの好演と独特なストーリーで視聴者を楽しませると予想されている。

記者 : ムン・ジヨン