【CMレビュー】RAIN&キム・テヒ、CoupangのCMで共演…広告史上最高のお見合い?

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写真=Coupang広告写真
広告市場に新たな戦場が生まれた。ソーシャルコマース(ソーシャルメディアを利用して商品やサービスの電子商取引を促進するマーケティング手法)業界のCMが溢れているのだ。以前のようながむしゃらなネット広告ではない。よりオシャレに身を装い、地上波のCMに飛び込んだ。「安く売る」という機能的マーケティングは避けて久しい。これからは高級化戦略だ。

最近ソーシャルコマース企業であるCoupang(クーパン)は、チョン・ジヒョンとソン・ジュンギを新しいモデルに起用した。超特急カップルとなったRAIN(ピ)&キム・テヒに続くモデルに抜擢したのだ。同社の新しいマーケティングは、「よく買えば(Buy)よく暮らせる(Live-well)」というコンセプトだ。現在、チョン・ジヒョンのCMが先に放送されている。

CMでチョン・ジヒョンは(Coupangで安く購入できたおかげで)ホテルで贅沢な気分でスパを楽しみ、時々旅行にも行く。洋服や靴を買うのはもちろん、時には高級レストランで友達にご馳走する余裕もできた。

チョン・ジヒョンを通じて女性たちが望む人生を見せ、消費欲を刺激するCMだ。私生活がベールに包まれている彼女であるため、好奇心は一層刺激される。隠されていたチョン・ジヒョンの消費パターンを提示し、平凡なあなたもチョン・ジヒョンのように生きることができるという幻想を見せる。

ナレーションはチョン・ジヒョンとソン・ジュンギの2つのバージョンで制作された。Coupangのメインターゲットは20~30代の女性。彼女たちが憧れるスターたちを一つのCMに起用した。中低音の落ち着いたソン・ジュンギの声は、顔が見えなくても二人のスターを一度に見ているような印象を与える。

Coupangは今回のCMを放送する間、送料無料及び食品専門コールセンターの運営など、様々なサービスを共に稼動させた。関係者によると、今年Coupangには売上目標がないという。ブランドの定着が先であり、顧客の満足度を高めることが最優先だという。

新しい戦略で業界1位をキープするという覚悟だ。武器は“ビッグモデルカップル”。一人のスターではなく、男女でカップルを作ってモデルに起用した。2011年のイ・ナヨン&キム・ヒョンジュン(SS501リーダー)カップルを皮切りに、RAIN&キム・テヒ、チョン・ジヒョン&ソン・ジュンギを抜擢してきた。約1年単位で一組のカップルを作り、2ヶ月間テレビCMを放映してきた。Coupangがビッグモデルにこだわっている理由は何だろうか。

PRマーケティングチームのチョン・スヨン課長は「ビッグモデルが最も効率よく消費者とコミュニケーションできる方法の一つであるためだ」と説明した。「ビッグモデルのCMを通じて、業界の進化しているサービスを伝えようとした」ということだった。結局ブランドを最も早く、広く知らせることができるのは、ビッグモデルだということだ。

“ビッグモデルのカップル”戦略は予想外のところでも功を奏した。キム・テヒとRAINがCMをきっかけに実際の恋人関係に発展し、Coupangの認知度も上昇したのだ。関連業界によると、Coupangは二人の熱愛を通じて再契約に匹敵する広告効果を得たという。最も大きな収益者がCoupangであるという話もあったほどだ。

RAIN&キム・テヒの熱愛が報じられたのは年始だった。二人は昨年8月にすでにCoupangとの契約が満了していたが、二人の出会いのきっかけがCoupangのCMだということが知られ、多くの関連記事が出た。その記事に使われた写真はほとんどCoupangの広告写真だった。

関係者によると熱愛疑惑が報じられた当日、Coupangの公式サイトのアクセス数は80万件に達したという。翌日には123万人のネットユーザーがサイトを訪れた。何もしないで広告の効果を得たのだ。高い費用を払って“ビッグモデルカップル”を起用した効果を思う存分味わった。

現在Coupangはチョン・ジヒョン&ソン・ジュンギを通じて新しい戦略をとっている。RAIN&キム・テヒで認知度を高めることに成功しただけに、今回はブランドの高級化に重点をおいた。従来のCoupangのCMに頻繁に登場していた“半額”という言葉が今回は登場していない理由でもある。

CoupangのPRマーケティングチームのチョン・スヨン課長は「チョン・ジヒョンはCoupangのメインターゲットである30代女性の憧れのモデルである。チョン・ジヒョン&ソン・ジュンギのCMを通じてより一層新しいブランドに生まれ変わることができるだろう」と伝えた。

記者 : キム・ジヒョン