「野王」スエを超える悪女は今後現れるのだろうか?

OSEN |

写真=SBS
SBS月火ドラマ「野王」のスエが演じるチュ・ダヘが、最高の悪女キャラクターとして位置づけられている。ハリュ(クォン・サンウ)が何か手を打つとチュ・ダヘはそれを乗り越える手を打つ。想像を絶する悪女チュ・ダヘに勝るキャラクターは今後現れるのだろうか。

チュ・ダヘはドラマですでに3人の登場人物を殺してもなお、底知れぬ欲望をあらわにしている。チュ・ダヘはまず、自身を強姦した継父を殺した。ここまではか弱い女性の正当防衛とも言えるかもしれない。だが彼女はその後、ハリュの実兄チャ・ジェウンを殺した。この時も直接殺害したわけではなく、最初から自身の兄にハリュを殺せと指示してはいなかった。結局11日の放送でチュ・ダヘは自分の成功のために、彼女だけを見ていたひまわりのような男ペク・ドフン(東方神起 ユンホ)を殺し、頂点に達した黒い欲望をあらわにした。

継父チャ・ジェウン、ペク・ドフンの他にも、チュ・ダヘは自身の娘ウンビョル(パク・ミンハ)や義理の姉ペク・ドギョン(キム・ソンリョン)の愛馬を死に追いやった。いずれもチュ・ダヘの成功のための犠牲となったのである。これについて一部のネットユーザーが「野王」のタイトルと共に“チュ・ダヘの殺人”というサブタイトルをつけたこともある。

またチュ・ダヘが“悪女の中の悪女”という名声を手にしたのは、彼女が3人もの男性を虜にした、それこそスケールが違うファム・ファタール(魔性の女)であるからだ。幼い頃チュ・ダヘの罪を隠すために監獄に行ったハリュから、チュ・ダヘの過去を知ってからも献身的に愛したペク・ドフン、最近共に手を組みより大きな野望に向かって行くソク・テイル(チョン・ホビン)まで、チュ・ダヘは想像以上の男性遍歴を見せている。

スエのまったく悪女らしくない外見もチュ・ダヘが最高の悪女になることに役立った。スエは端正な外見と落ち着いたトーンの声でチュ・ダヘを演じている。嫉妬深かったり、気の強そうなイメージの女性ではなく、純粋で端正なスエの外見は、視聴者を驚愕させる彼女の悪行をさらに目立たせる。

「野王」は初回から大統領夫人になったチュ・ダヘと、彼女の不正を暴こうとするハリュの姿を登場させた。最初からチュ・ダヘが大統領夫人になることは決まっていたのである。そのためドラマのチュ・ダヘは、絶えることのないハリュの復讐への試みにも関わらず、自身の目標に向かって走り出している。

悪女の代名詞となったチュ・ダヘが没落することは、ドラマの展開上最初から予告されていたことだ。しかし、その過程で彼女が犯したことと、これから見せる悪行がまたどれだけ視聴者を驚かせるのか楽しみだ。チュ・ダヘが韓国ドラマにおける悪女の歴史を書き換えたのは確かだろう。

記者 : パク・ジョンソン