“元祖イケメンバンド”M.C the MAXを覚えていますか?

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「今年M.C the MAXは小劇場公演をたくさんする予定です。3月14日から小劇場100回公演に入ります。様々なレパートリーを準備中です。公演を1回見たファンが、3回、4回と見に来ることも多かったです。そのファンに毎回多彩なステージをお見せするため、たくさん構想しています。M.C the MAXは歌唱力はもちろん、メンバーそれぞれ才能豊かなグループです」(MUSIC&NEW代表キム・ボムジュン)

MUSIC&NEWのキム・ボムジュン代表は、所属歌手のM.C the MAXについてこう語った。M.C the MAXはメンバーの軍入隊などで3年ほど活動を休止し、昨年のクリスマスの単独コンサートで活動を再開した。

M.C the MAXは2009年、メンバー全員が軍に入隊した。6月にはイス、7月にはミンヒョクが入隊し、ジェイは9月に入隊した。イスとジェイは公益勤務要員で、ミンヒョクは空軍で軍服務を終えた。彼らはいずれも2011年に除隊し、観客の前に出る日のため、長い間準備してきた。

「僕はアメリカの市民権を諦め、ミンヒョクと一緒に軍楽隊に入ろうとしました。しかし公演の途中に足首のくるぶしを負傷する大怪我を負いました。未だに15本の鉄釘で固定しています。しかし、問題は海外に行くときで、アメリカに行くときは毎回MRIの写真が必要です。それが多少不便ですが、他には活動に支障はありません」(ジェイ)

当時ジェイは急いで軍隊に行くべき時期ではなかった。グループの年長者たちが先に入隊し、1、2年後にゆっくり軍に行くこともできる状況だった。それにもかかわらずジェイは兄たちと一緒に軍に入隊することを選択した。

ミンヒョクは「ジェイは常に我々と一緒にしたがります。自分だけ抜けたりしません」と語った。これに対しジェイは「僕らは3人で一つのチームなので、いかなる状況でも同等であるべきだと思います。同じ立場にならないと、お互いを理解できません」との所信を語った。

1999年からMOON CHILD(ムーンチャイルド)という名前で活動し1stアルバムをリリースした後、グループ名をM.C the MAXに変え地道に活動をしているバンド。今年でデビュー14年目になったが、彼らは一緒にいるときお互いに悪戯をしたり、ピアノやギターなど周りにある楽器を自然に演奏し、お互いを見ながらリズムを合わせる、それこそ“音楽を楽しみながら”、目に見えない一つの旋律で結ばれているようだった。

「僕らが解散したと思っている方々もいました。しかし、僕らは解散ではなく、軍隊に行って来ただけで、今までも一緒に集まり年末コンサートの準備をしていました。今年新しく出すアルバムの作業も地道にやっています」(ジェイ)

「2005年所属事務所を移籍するとき、前の事務所と若干もめたので、解散説が出回り、その後軍入隊等でまたそれが出回りました。M.C the MAXの解散説は何度もありました。しかしその解散説がむしろ僕らを団結させ、ここまで来ることができたきっかけになったと思います」(ミンヒョク)

M.C the MAXがデビューした頃は、ダンスアイドルグループがほとんどで、バンドはほぼいない状況だった。しかし今やFTISLAND、CNBLUEなど、後輩バンドが人気を得ている。M.C the MAXが所属している「MUSIC&NEW」でも、現在5人組のアイドルバンドがデビューを控え、猛烈に準備している。

「バンドのグループがたくさん活動することは、かなり刺激的なことだと思います。制作者たちがバンドを作るべきだという発想をすること自体が、10年前と比べかなり変わったところだと思います。音楽業界が多様化され、裾野が拡大されているようで嬉しいです」(イス)

「以前は音楽チャートを見ると、1位から10位までアイドルとダンス歌手がランクインしていました。しかし今やバンドをはじめ、多彩なジャンルの音楽を世間の方々楽しんでくださっているようで、とても嬉しいです。昔は外見がとても重要でしたが、今や実力を備えたグループを認める雰囲気になった点もかなり変わったところだと思います」(ジェイ)

「しかし、依然としてアイドル市場がずば抜けています。後輩のバンド歌手が人気を得ているのを見ながら、これから国内の音楽市場のジャンルが更に多様化し、拡大されるのではないかと期待しています」(ミンヒョク)

M.C the MAXは3月13日から31日にかけて小劇場コンサート「MINIMUM&MAXIMUM」を開催する。今回の公演で新曲のステージも初披露する予定だ。

「公演のコンセプトは二つです。観客が聞きたい歌と、僕らが聞かせたい歌の二つのバージョンです。観客は依然として過去に人気を集めたバラードを聞きたがります。だから公演の半分を構成し、残りの半分はこれから我々がしたいことを聞かせる予定です。ぎっしり詰まったレパートリーを期待してください」(イス)

「僕らはバラードで人気を集めましたが、僕らのアルバムには速いテンポの曲も多いし、ロックも多いです。僕らのファンの中には速い歌が好きな方もいらっしゃいます。僕らの頭の中には、今まで僕らが演奏してきた100あまりの曲が入っています。ファンの皆様にその場で『何が聞きたいですか』と尋ね、すぐ演奏できます。小劇場での公演らしく、即興で観客と柔軟にコミュニケーションをしていく公演にしたいです」(ジェイ)

M.C the MAXには、長い空白の時間があったが、今なお彼らを待つファンがいる。特に、特有の魅力的な歌声と爆発的な歌唱力を持っているイスの場合、彼のボーカルに魅了された音楽ファンが数多くいる。イスはパク・ヒョシン、キム・ボムス、Brown Eyed Soul ナオルと共に“韓国4大ボーカル”と呼ばれたりもした。

「実は今まで自分からそのことについて語ったことはありません。足りない点も多いですし、そういう話を聞くと恥ずかしいです。ありがたいとは思いますが、大物の先輩がたくさんいらっしゃるので、恥ずかしいです」

謙遜した態度で答えたイスだが、実際多数の学校から実用音楽課の教師としての依頼を受けている状況だ。歌唱力に特別な秘訣があるだろうか。

「実は歌うときに、高音をどこまで出そうとか、そういったものを考えません。歌はテクニックとかスキルを上手く使いこなすよりは、今まで積んできたことが自ずと出るものだと思います。曲に似合う雰囲気に入り込むためにたくさん努力します」

ジェイは「歌の上手い方々が多すぎる。でも、機械から出るような感じで、自身ならではの個性がない方々も多いようだ」と語った。

M.C the MAXは小劇場の公演に先立ち、2月16日には「キム・グァンソクを再び歌う2013」のコンサートにも参加する。また3月9日には新宿で初の小劇場の公演を開き、日本のファンと交流する予定だ。

「日本は韓流をリードするアイドルを中心に回っている状況です。僕らは違う方向で韓流を提案できるのではないかと思います。それは韓国と同じく、ただ歌と僕らだけの個性で、観客と共感することだと思います。若い頃大きな資金力を利用し、上手く飾って見せた経験もしましたし、ノイズマーケティング(あえて悪い噂で認知度を高めたり注目を集めようとする手法)もしてみましたが、観客はすべて見抜きます。飾りは短期的な効果を出すだけで、観客を騙せません。日本であれ韓国であれ、僕らの目指すところは、バンドとして真正面からぶつかることです。それが僕らにもっとも似合う服でもありますし」(イス)

記者 : イ・ジョンミン、チョ・ギョンイ、写真 : イ・ジョンミン