旧正月の特集番組「アイドルスター陸上選手権大会」出場しなかったら“暗黙の出演停止”まで…アイドルの受難時代

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怪我するか、もつれるか…「アイドルスター陸上選手権大会」は“アイドル受難時代”

1年に2回。名のあるアイドル歌手を全員呼び寄せる特集番組がある。MBC「アイドルスター陸上選手権大会」。2010年秋夕(チュソク)スタートしたこの番組は、代表的な正月の特集番組として定着した。以降、陸上に水泳まで種目に掲げた「アイドルスター陸上選手権大会」は、2013年の旧正月特集を迎え、“アーチェリー”を前面に押し出した。

「アイドルスター陸上選手権大会」は、アイドルグループのメンバーにとっても、制作者にとっても“夢の番組”だ。主要種目で1位になり活躍すれば、主要ポータルサイトのリアルタイム検索ワードランキングに名前を上げることができる。グループ内での存在感も高まり、“運動ドル”というニックネームもつけられる。そのため、特に新人アイドルグループは「アイドルスター陸上選手権大会」に特に熱心になる。

しかし、出場したいといっても皆が出演できるわけではない。28日、京畿道(キョンギド)高陽(コヤン)室内体育館で行われた「アイドルスター陸上選手権大会」収録現場には、約150人のアイドルが集まった。ある程度人気を集めているアイドルグループはメンバー全員が出場したが、新人アイドルグループは出場する一人を応援するためにメンバー全員が早朝から夜遅くまで体育館に留まっていた。

新人アイドルグループにとってはどうしてでも出場して頭角を現したい大会だが、制作陣は人気のあるアイドルグループを起用したがる。そうして初めて視聴者層が確保でき、番組も注目されるという理由からだ。しかし、正月もないというK-POPアーティストではないか。難色を示しながらも、もしかしたら今後の韓国での活動に支障をきたすことがあるかもしれないと泣き寝入りしながら出場するアイドルも多い。

あるアイドルグループは、スケジュールを理由に「アイドルスター陸上選手権大会」への不参加を決めた。放送局がアーティストに対しては依然として“発注元”である現実で、容易でない決断だった。しかし、放送局は執拗だった。所属事務所の関係者が言及したスケジュールが、実は存在していなかったのだ。聞きまわった末にこのことを探りだした放送局は、結局「けしからん」とこのグループを暗黙の“出演停止対象者”として指定した。

ダンスに歌は基本で、演技に運動まで得意でなければならない現実も十分ハードなのに、このような先例まで残ってしまったのでは、今後誰が「アイドルスター陸上選手権大会」を拒否することができるのだろうか。「好きな事をしながら人気も集めてお金も稼いでいるのに、贅沢なこと言っている」「私ならやらせてさえくれれば愚痴も言わずにやるのに」と言うこともできるだろうが、彼らも彼らなりの苦労があるのだ。

記者 : イ・オンヒョク