「私たち結婚しました」MBLAQ イ・ジュン&オ・ヨンソ、遅すぎた別れは傷を大きくしただけだった

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彼らの“不名誉退場”…「私たち結婚しました」制作スタッフの対応の立ち遅れがもたらした悲劇

オ・ヨンソのスキャンダルで話題となったMBC「私たち結婚しました」のMBLAQ イ・ジュン&オ・ヨンソカップルの降板が公式発表された。2人がスケジュール調整を理由に「私たち結婚しました」の制作スタッフに公式的に降板を要求し、戻れない橋を渡ってしまった形となった。これでイ・ジュン&オ・ヨンソカップルは「私たち結婚しました」合流5ヶ月ぶりに「立ち遅れた」別れを迎える。

写真=オ・ヨンソ me2day

何故「私たち結婚しました」はイ・ジュン&オ・ヨンソを手放せなかったのか

イ・ジュン&オ・ヨンソカップルの降板は、実はある程度予想されたことだった。世間を騒がせたオ・ヨンソのスキャンダルで視聴者の失望が限界にまで達した状況だったからだ。「私たち結婚しました」はとにかく“リアル”を掲げた番組だ。そのため、この類のスキャンダルはとても致命的だ。番組のアイデンティティと真摯さが根っこから揺らいだと言っても過言ではない。

被害を最小限に抑えるため「私たち結婚しました」の制作スタッフは、すぐに決断を下すべきだった。速やかにイ・ジュン&オ・ヨンソカップルの降板を決め、新しいカップルを投入していれば、事がここまで大きくならなかったはずだ。しかし「私たち結婚しました」は「強行突破」を選択した。視聴者の非難や疑心の眼差しは更に激しくなったが、簡単にイ・ジュン&オ・ヨンソを手放せなかった。「私たち結婚しました」の失敗の原因はここにある。

もちろん制作スタッフがイ・ジュン&オ・ヨンソカップルを手放すことは容易ではなかっただろう。ZE:A グァンヒ&Secret ソナ、ジュリアン・カン&ユン・セア、イ・ジュン&オ・ヨンソで構成された3組のカップルが視聴者から好評を博し、視聴率も上昇傾向にあったためだ。制作スタッフの立場からは、早急にメンバーを交代するよりは今の状態を維持したまま問題を解決するレベルで事態を収拾したかったのだろう。

その結果起こった滑稽な事態が、オ・ヨンソの“公開謝罪”だ。オ・ヨンソをイ・ジュンの前に立たせ、スキャンダルについて公開的に謝罪させる極端な方法を選択したのである。しかし、これは更に大きな非難を招く結果となった。オ・ヨンソがいくら問題を起こした当事者だとしても、基本的にイメージが命の女優だ。全国放送でスキャンダルをいちいち解明することは、彼女にとってはあまりにも残酷な仕打ちだった。これを見る視聴者もまた、気分が良い訳がない。

放送では、イ・ジュンがオ・ヨンソの謝罪を受け入れ、確執を解消することで終わったが、その場しのぎの対策で傷ついたアイデンティティは回復できない。所属事務所は「『私たち結婚しました』に関することではない」と解明したが、イ・ジュンがファンカフェに「僕はロボットなのか? 誰のために続ける? 我慢できるだけ我慢したし、僕にも意見というものがあるのに。あの人は心から謝ったことがあるのか? 目に見えているのに騙すのも申し訳ないし、僕も人間なんだから目に見えるような嘘の演技はできない」と意味深な書き込みを掲載し、事件が収拾のつかない方向に向かったのもこのためだ。

結局イ・ジュン&オ・ヨンソカップルは、番組降板という選択肢を選んだ。既に生命力が尽きたイ・ジュン&オ・ヨンソカップルを無理やり引っ張ろうとした試みが失敗したのは、ある意味当然なのかも知れない。残念ながら、制作スタッフが思ったほど視聴者は単純ではなかったし、また簡単に忘れたりもしなかった。下手に事件をごまかそうとして、むしろダメージを大きくしてしまったのだ。

写真=MBC

制作スタッフの対応の手遅れがもたらした悲劇

この過程で最も大きなダメージを受けたのは役者たちだ。特にオ・ヨンソの仮想の夫と言う理由だけでスキャンダルの主人公になってしまったイ・ジュンの立場は本当に気の毒だ。彼の言葉通りイ・ジュンは「ロボット」ではない。事件が発生してからも、何もなかったように行動せざるを得なかった彼は、今までどれだけ混乱し、不便だっただろうか。「私たち結婚しました」の制作スタッフは、彼にあまりにも重い荷物を背負わせた。

オ・ヨンソもまた気の毒だ。事件の原因の提供者だが、彼女もまた一人の若い女優に過ぎない。十分恋愛も出来るし、スキャンダルを起こすこともある年齢だ。ただ「私たち結婚しました」に出演していたという原罪があまりにも大きく、思った以上に事件が複雑に展開されたという点もまた致命的だった。その代わりオ・ヨンソは、出来る限りの線で最善を尽くした。異例の公開謝罪もし、あらゆる非難も甘んじて受けた。このような側面からみると、彼女もまた被害者だ。

本当に非難すべき人は、「私たち結婚しました」の制作スタッフだ。番組全体の構成と方向をリードするのは制作スタッフの仕事だ。役者いびりはここら辺にして、「私たち結婚しました」側の徹底した反省と省察を求める時だ。スキャンダルが浮き彫りになったとき、制作スタッフがよりスピーディで賢い判断を下していたら、イ・ジュンとオ・ヨンソがここまでお互いに傷つき、“不名誉退場”をしなくて済んだだろう。綺麗に解決できた問題を、1ヶ月も引っ張った優柔不断は、非難すべきだ。

シーズン4にリニューアルし、上昇傾向にあった「私たち結婚しました」は、今回の事件で視聴者の信望と信頼を完全に失った。リアルとコントの境界で危うい綱渡りをしていた「私たち結婚しました」は、アイデンティティの根幹が揺るぎ始め、番組の存在の根拠さえも弱くなってしまった。これは全て制作スタッフの手遅れの対応によるものであることを自覚すべきだ。

出番と潮時を判断できることほど美しいことはない。イ・ジュンとオ・ヨンソのタイミングを逃した別れは、お互いにあまりにも大きいダメージだけを与え、思い出さえもない「悪夢」になってしまった。果たして「私たち結婚しました」は今回の事態を無事に乗り越え、視聴者から愛される番組に生まれ変われるのか。八方塞がりとなった「私たち結婚しました」の姿が、いつにも増して危うく見える。

記者 : キム・ソンギュ