BEAST ユン・ドゥジュン「BEASTは仲間というより、長く付き合った友達だ」

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韓国でアイドルとして活動するということは、普通の人の人生を何倍も圧縮して生きるようなものだ。彼らは通常、10代の後半にデビューして、20代の前半になると、全盛期を迎えたり、音もなく消えたりする。また、グループがある程度軌道に乗った瞬間、メンバーたちは個人活動を始め、個人活動で自分の名前を知らしめた頃には、彼らのことを尊敬する新人グループが登場する。デビューは難しく、人気を得ることはさらに難しい。そして、長期に渡って人気を博すなんてことは奇跡に近い。今年でデビュー5年目を迎えるアイドルグループBEASTのユン・ドゥジュンも、激しいアイドルの移り変わりの中で生き残り、そして、生き抜いている勝者だ。BEASTはもう欧米で海外公演するグループになり、メンバー同士で顔を合わせる時間もないほど、個人活動の割合も高くなった。そして、ユン・ドゥジュンは演技デビュー作であるMBC「まるごとマイ・ラブ」の後、KBS「IRIS 2」に出演する。アイドルから俳優へと、一度の演技を通じてシチュエーションコメディで成功したユン・ドゥジュンが、超大作ドラマの続編に出演することは、どんな結果であれ、彼の生活に急激な変化をもたらすだろう。デビュー5年目、ユン・ドゥジュンがアイドルの立場で経験した変化と俳優として経験しなければならない変化について聞いてみた。


「IRIS」の視聴者から「IRIS 2」の主演に

「この前、『IRIS 2』に出てくる情報機関NSS(国家安全局)の本部のセットを見たけど、本当にカッコよかった。まるでドラマのロケ地観光に来た気分だった(笑) 『IRIS』の時は、視聴者として面白く見ていたのに、そのドラマに僕が出演することになったので、すべてのことが不思議に感じる。個人的に映画『インファナル・アフェア』や『24』のような作品が好きだったし。『IRIS 2』では、20代後半の捜査官ソ・ヒョヌ役を演じるけど、とりあえず外見的には大きな問題はない。外見は、充分20代後半に見えるから(笑) だけど、このキャラクターが明るくて、活気ある部分は僕と似ているけど、頭脳明晰で、様々な能力を持っている部分は僕と全然似ていない(笑)」

シチュエーションコメディから超大作ドラマに

「シチュエーションコメディ『まるごとマイ・ラブ』を撮影した時には気付かなかったことを、『IRIS 2』を撮影しながらたくさん学んでいる。特に、ディテールという点について深く考えた。シチュエーションコメディは一話完結型なので、その日ごとに設定が違う。毎回、新しいストーリーが始まって終わるだけなので、本当に複雑なディテールまでは考えてなかった。だけど『IRIS 2』では、先輩たちが演じる姿を見るだけで、単語一つ、仕草、歩き方、口調まで、すべて準備していた。そんな姿を見て、ただじっとしているわけにはいかない。(超大作ドラマに出演することに対して)プレッシャーを感じている。多くの人々から注目を浴びていることは事実だから。僕が演技をする姿を見て、より気に入ってくれる人も、より距離を感じる人もいるだろう。受け入れることは受け入れて、諦めることは諦めなければならないと思う。すべて僕が挑まなければならないことだから」


BEASTのリーダーから「IRIS 2」の最年少俳優に

「初めてのドラマでこんなに優しくしてくれていいのかなと思うくらい、本当に優しくして下さって、とても感謝している。僕はまだドラマを撮った経験が少ないけど、撮影現場の雰囲気がとても良い。チャン・ヒョク先輩、イ・ボムス先輩、イ・ダヘ先輩といったたくさんの先輩たちが色んなことを教えてくれる。演技はもちろん、人生に対しても。ああだこうだと教えてくれるのではなく、僕の場合、こうしてみたら、とても良かったといった具合にアドバイスしてくれた。そのことを嚙み締めながら、場を空気を読みつつ頑張っている(笑) イ・ダヘ先輩は、僕が演じる役が男性としての魅力を表現できなかったら、情報を伝達するだけのキャラクターに留まるかもしれないと心配してくれた。そのような部分まで、先に心配してくれて、引っ張ってくれるから、気持ち良く演じることができた」

新人グループから5年目のグループBEASTに

「デビューしてもう5年目だ。その間に、信じられないくらい多くのことが変わった。あるアイドルは消え去って、アイドルと呼ばれる人々のイメージも大きく変わった。そのような変化の中で、今僕が経験していることが、僕が望んでいるアイドルとしての成長に役立つと思っている。もし、上手くいかなかったり、悪いことが起きても、僕を支えてくれる力になるだろう。メンバーたちとの関係も変わった。前はアドバイスを求めたりもしたけど、今はそんな時期も終わったようだ。今は、それぞれの生活に対して各自が理解しているから。でも、それぞれの仕事を通じて会った時、こんなことで悩んでいると言えば、みんなが理解して励ましてくれる。そしてその後は、食べ物の話を始める(笑) もう僕たちは仲間というよりも、長く付き合ってきた友達になったのだ。最近はそれぞれの活動があるけど、デビューしてからずっと一緒にいたし、今はお互いとても心地よい間柄になった。時々、家族よりも気楽に感じる時もある」


もう一度、ユン・ドゥジュンに

「(『IRIS 2』に出演することで)すぐに何かが変わるわけではない。未来のための投資とは言わないが、今までやってきたことによって、近い未来に起きることが変わってくるかもしれない。実は、この作品を通して、自分にはそんなに期待していない。それよりも、僕がドラマにしっかりと溶け込んで、見る人がドラマ全体を見れればいい。そして、僕個人の演技というより、ソ・ヒョヌという人物としてアプローチしたい。今はドラマの流れに溶け込んだ俳優になることが、何よりも最優先だ」

記者 : カン・ミョンソク、写真 : イ・ジンヒョク、編集 : チャン・ジンギョン、翻訳 : チェ・ユンジョン