【PEOPLE】RAINを構成する5つのキーワード

10asia |


RAIN(ピ)

「僕はこれまで前だけを見て走って来ました。ある日、後ろを振り返ってみたら後悔する部分もきっとあるでしょうね。実は、僕に関していい記事が報じられようが悪い記事が報じられようが、それを気にする余裕が僕にはないんです。僕の前にいいチャンスがあり、走っていく道がまだまだ遠くまであるじゃないですか。僕にとっては言葉より結果が重要です」―― RAIN、NEWSENとのインタビューより。


チョン・ギチュン

RAINの父親。
RAINの母が亡くなった後、一人で彼を育てた。MBC「黄金漁場-ヒザ打ち導師」で話したように、母の死はRAINの人生に最も大きな影響を与えた。母が亡くなった後、RAINは「家族のためなら何でもできる」という覚悟で貧しい環境を乗り越えようとし、スターになった後、「母は十数年間毎日のように夜明けに出て夜遅くまで働いたのに、僕がこれぐらいも耐えられないなんて贅沢を言っているだけだ」と思いながらとても忙しいスケジュールに耐えた。また、“お腹が減る痛み”を経験したため、「僕が注文した食べ物を他人と分けて食べること」が好きじゃなかった。パク・ジニョンはそんなRAINの第一印象を“飢えた虎”のようだったと表現した。


パク・ジニョン

飢えた虎をより猛烈に育てた制作者。
10代の頃、既に歌手としてデビューしたが一度失敗したRAINに、ダンスからやり直させ、大学に行く気がなかった彼に勉強して大学に入ることを要求した。以後、パク・ジニョンはRAINに「悪い男」「太陽を避ける方法」「It's Raining」「I'm Coming」など、強くて緊張感あふれる雰囲気を持つ男のコンセプトを与えた。歌手としてのRAINのイメージはパク・ジニョンと一緒にいた頃、その原形が作られたと言えるだろう。しかし、皮肉にもRAINの歌が本格的にヒットし始めたのは、大きな手袋をはめて可愛く愛嬌を振りまきながら踊った「さよならの代わりに」からだった。


イ・ギョンヒ

RAINが出演したKBSドラマ「サンドゥ、学校へ行こう!」「このろくでなしの愛」を執筆した脚本家。
RAINと一緒に仕事をしながらRAINに「うちの子」という表現を使うほど、RAINに対する愛情を見せた。シットコム(シチュエーションコメディ:一話完結で連続放映されるコメディドラマ)であるSBS「オレンジ」以外、演技の経験がなかったRAINが、「サンドゥ、学校へ行こう!」で図々しく見えるほどいい演技を披露したので、愛情が生まれるのも無理ではない。内面に傷を持っているけど見た目はいつもニコニコと笑うRAINの姿は、終始一貫して力が入ったキャラクターよりむしろ悲劇的に見え、女性たちに母性愛を感じさせた。子どもの頃、「招かれざる客」というタイトルが入った漫画をすべて読んだRAINが、「サンドゥ、学校へ行こう!」の台本からそのような漫画の中のキャラクターを発見したのがいい選択だった。ドラマでどんな状況でも希望を持って生きようとするイメージが作られ、それは力溢れるステージの上の姿まで改めて注目させるようにさせた。「サンドゥ、学校へ行こう!」で視聴者に涙を流させた俳優が、その後、すぐ「太陽を避ける方法」を通して無表情な姿でパフォーマンスを披露した。演技とステージ、可愛さとカリスマの組み合わせ。ついに、RAINが完成された。


ソン・ヘギョ

KBSドラマ「フルハウス」で共演した女優。
「フルハウス」は韓国だけでなくアジア全域でヒットし、RAINは海外で人気を集めた。ドラマ「サンドゥ、学校へ行こう!」の後、楽曲「太陽を避ける方法」が人気を得たように、海外では「フルハウス」を見た後、「It's Raining」でRAINに熱狂するファンが多かった。「フルハウス」でのRAINは「サンドゥ、学校へ行こう!」の時よりさらにコミカルな雰囲気を漂わせたが、コミカルな台詞の中には撮影現場でアドリブで作り出したものもあったという。忙しいスケジュールだったが、スタッフとの呼吸が非常に合い、作品の中で見せてくれる明るい姿はRAINのもう1つの魅力として完全に位置づけられた。結局、RAINは勝負欲の強い悪い男と母性愛を刺激するユーモアある男の姿を両方とも持つようになった。RAIN全盛時代の開幕。


チャン・ジェヒョク

「It's Raining」のプロモーションビデオを作った監督。
「It's Raining」はソロダンス歌手のプロモーションビデオの中で、記念碑的な作品と言っても過言ではない作品だ。柔軟ながらも力溢れるRAINのステージは圧倒的であり、RAINのダンスだけを画面に映す後半部は、一人のダンスでも壮大な絵を作れるということを証明した。チャン・ジェヒョク監督はRAINのダンスに集中し、彼がダンスを通じて人々を熱くさせる過程を見せてくれる。人々の冷たかった視線がRAINのダンスを見て変わる過程は、プロモーションビデオを見る人々の変化とも同じだった。まるで自分のステージのように、RAINはみんなが彼に注目する時、その人々の期待以上を見せる。そして、その緊張と爆発の力により彼はさらに高い所に上っていった。また、ダンスとダンスの間で深呼吸をする部分が、曲をよく覚えられるようにするポイントになり、「It's Raining」は色々なところでパロディされた。ダンサーとして、またパフォーマーとしてRAINが最高だった瞬間。また、曲よりはステージが、音源よりはインターネット動画を通じた伝達がより強力だった曲。インターネットを通じてRAINのパフォーマンスは徐々に広まり、ステージが作り出したイメージを通じて彼のスター性はどんどん大きくなった。


パク・チャヌク

映画「サイボーグでも大丈夫」にRAINを出演させた監督。
MBC映画大賞の授賞式でRAINのステージを見て“ありふれたダンス歌手以上の何か”を発見し、以後、青春映画を作りたいと考えながらRAINを頭の中に浮かべた。RAINもパク・チャヌク監督と一緒に仕事がしたいと思っていたので、キャスティングが意外と簡単に決まったという。「サイボーグでも大丈夫」はあまりいい興行成績を記録しなかった。しかし、この作品は最初からパク・チャヌク監督が小規模の制作費を使って普段よりもう少し難解な感じにして作った上に、RAINの演技は彼の出演作の中で、最高と言えるほど興味深い。RAINも自ら「純粋に演技ということに最高に没頭できた作品」と言ったほどである。ただ、その当時、RAINは韓国から海外へ、一度の成功からより大きな成功へ、自分のスター性を着実に拡張していたため、その時、始まった韓流ブームとともに彼に与えられた“ワールドスター”というタイトルは「マスコミが作り出した言葉」という彼の立場と関係なく、映画の興行成績によって彼に対する評価に食い違いを見せた。


ウォシャウスキー姉弟

最近、韓国とさらに近くなった映画監督たち。
「サイボーグでも大丈夫」に出演したRAINを見て「本当に愛くるしい」と言って「スピード・レーサー」にキャスティングし、制作に参加した「ニンジャ・アサシン」には主演として出演させた。韓国で活動していたスターがハリウッドの超大作映画で比重のある役として出演したことも、アクション映画に単独主演として出演したことも初めてだった。また、RAINが「スピード・レーサー」で休まず撮影を行いスタッフたちに好かれたというエピソードや、ハードなトレーニングをして「ニンジャ・アサシン」が要求する体を作ったことは、すべてを投入して望むことを手に入れる彼の魅力を浮き彫りにさせた。海外進出に関して彼が話したことは、RAINの生き方をそのまま表していると思う。「ここに成功というドアがあると仮定してみよう。このドアを開けたり壊したりしてドアから出たら、それは成功に繋がる。今の僕を自分で評価するとしたら、成功というこのドアにひびが入るようにはしたと思う。でも、次の選手が来てこのドアを壊して出たとしても、それも僕の成功だ。僕の役割を果たしたことになるから」


PSY

そのドアを壊して出たワールドスター。
12月31日、永登浦(ヨンドゥンポ)ではなく、ニューヨークのタイムズクエアでコンサートをした。しかし、PSYは「江南スタイル」を発表した当時、海外進出を考えていなかった。そのため、彼の前に海外進出を試みた人々がけなされるようになり、RAINもその中の一人だった。確かに、PSYの成功は二度とないだろうと思えるほど、凄まじい。しかし、RAINはハリウッドの超大作映画に出演したし、MTV MOVIE AWARDSでベストアクション賞も受賞した。試みと努力という面において、RAINはできることをすべてやったし、彼なりに可能性も見せてくれた。ただ、結果が彼の意志通りにならず、有名になった彼の名前はその分、より大きな成果を要求した。例えば、キャンセルした後、法的紛争が起こった海外公演は、公演の主催側が準備をちゃんとしていなかったことが大きな原因だったのに、キャンセルによる損害賠償をめぐる紛争が大きくなり、まるで“RAINの失敗”のように見られた。そして、何よりも「彼が着実に上に上がっていく動力は一体どんなものなのか」に対する問題が生じた。


MBLAQ

RAINがプロデュースしたグループ。
「ニンジャ・アサシン」にRAINの子役としてMBLAQのイ・ジュンが出演した。制作をすることでRAINにとってまた違うチャレンジをすることができた。しかし、RAINは所属事務所であるJ.TUNEエンターテインメントとJ.TUNEクリエイティブの大株主であり、一番の大スターだった。彼がJ.TUNEエンターテインメントで契約金に150億ウォン、スタッフ代に80億ウォンを、J.TUNEクリエイティブで3年間、22億5千万ウォンをモデル代として受けたことは、RAINのスター性だけを考えたら納得できることだ。しかし、J.TUNE関連会社は収益をちゃんと出すことができず、株式を売却したRAINのその行動に対し人々が適法性に疑問を示した。金融監督院と検察の調査結果、RAINは無罪だと明かされ、受けた金額は過度な金額ではないということが知らされた。また、RAINは「150億ウォンは株主たちが僕に提示した金額」だったし、持分を売却したことは「歌手や俳優としてベストを尽くす姿を見せる方がいいと思ったため」と話した。また、所属事務所の売り上げを改善するため、7:3に分けていた受益の配分を5:5に変えた。しかし、彼は無罪の事実とは別に、このような問題が議論される間、体だけで一番高い所まで上がったRAINのイメージに数百億ウォンの金と複雑な株式問題が絡まった。そして、RAINに関するこの論難の後、韓国取引所はKOSDAQ(コスダック、韓国の証券市場)のエンターテインメント会社でマネジメントの契約金が自分の資本の10%を超える場合、施設外投資の項目にして随時公示するように公示規定の細則を改定した。


シン・セギョン

映画「リターン・トゥ・ベース」で共演した女優。
「リターン・トゥ・ベース」はRAINが入隊する前、最後に撮った作品だ。だが、単純なストーリーで構成されたこの作品は興行に失敗した。RAINの演技も前作で見せてきた極限のアクション演技や様々な魅力を披露したと言うには無理があるものだった。しかし、作品の中でRAINは久しぶりにやんちゃな姿を見せ、入隊後、新兵の訓練では“昼夜間射撃の90%以上を的中、30km行軍を完走、腕立て伏せ、腹筋、3kmランニングなどの体力測定で特級、各科目の教育レベルが70%”といった条件をすべて満たし、特級戦士になった。インターネットには彼と一緒に訓練を受けた兵士たちが、彼が軍生活をどれほど頑張っているのかについて証言する書き込みもあった。スターという位置も、様々な議論も後にして入った場所で、何でも頑張るRAINの姿が生き返り始めた。誰も予想していなかったあのことが起こる前までは。


キム・テヒ

女性トップスターの中の一人。RAINの彼女。
2人の交際は大スクープだったが、みんなが知っている通り、人々の関心はRAINの休暇に関する特恵議論に移された。調査結果、RAINは兵営の外での外泊を含め、71日間の休暇をもらった。しかし、その内、公務上の外泊が44日であり、褒賞休暇と健康問題による休みを含めた休暇が17日、個人成果制の外泊が10日だった。国防部は彼の休暇が適法的な過程によって行われたものという国防部の立場を発表したが、パパラッチが撮った写真のRAINは軍服を着た状態で帽子を取って歩いていたし、公務上の外泊の途中、彼女に会ったのではないかという非難が起きた。休暇問題が適法的なことだとしたら、問題自体はそんなに大きなことではないかもしれないが、RAINのように難しい環境の中、努力して成功を成し遂げた人物において特恵に関する非難や規則違反は、人々が敏感になるしかない問題だった。
努力して成功を成し遂げ、さらにより大きな成功に上がった。でも、人はいつも自分が望む結果だけを得ることはできないものの、成功と失敗の間のぞくぞくする緊張感は彼の存在自体が議論に巻き込まれたこともあった。RAINは今年、除隊する。その後、彼は何に向かって走っていくだろうか? それとも、少し違う生き方を追求するだろうか?

記者 : カン・ミョンソク、編集 : チャン・ギョンジン、翻訳 : ナ・ウンジョン