【PREVIEW】「野王」もう一人の“優しい男”を誕生させることができるだろうか?

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SBS「野王」月火ドラマ夜9時55分放送(脚本:イ・ヒミョン、演出:チョ・ヨングァン、パク・シヌ)14日初回放送
激しい愛と熾烈な欲望をそれぞれ心の中に刻み込んだ二人の男女の人生は、最終的にどんなエンディングを迎えるのだろうか。貧しくて不遇に育ったジュ・ダヘ(スエ)は、お金がなくて母親のお葬式さえもできなかった現実が死ぬほど嫌で、そこから抜け出そうともがいている。彼女の人生を輝かせてくれるまでではないが、彼女が歩む道を一緒に歩んでいける男、ハリュ(クォン・サンウ)と恋に落ちるが、その愛を守るより身分の上昇を狙った彼女の野望があまりにも大きかった。ハリュはダヘが欲望と恐怖にとらわれて犯した罪まで理解しようとしたが、二人の間で生まれた子供のことまで否定した瞬間、彼女に抱いていた切ない愛が消えた。もう一度生まれ変わろうと覚悟し、韓国の検事として新たな人生を歩み始めたある日、再会したダヘに向かって叫んだ。「その時どうして俺を殺したんだ。どうして!」

「野王」はもう一人の“優しい男”を誕生させることができるだろうか?

男の復讐劇、それも自分が愛した女性が愛を裏切り欲望だけを追い始める復讐ドラマが主人公ハリュ(クォン・サンウ)を通じて繰り広げられる。昨年終了したKBS 2TVドラマ「優しい男」の“優しい男”カン・マル(ソン・ジュンギ)と人物設定、劇の題材が似ている。チョ・ヨングァン監督は「『優しい男』でのカン・マルは、復讐は過去愛した女性に、愛は新しく愛する女性と成し遂げることとは違い、『野王』のハリュは愛して復讐する対象が一人の女性だ」と説明し、「野王」だけの切り札があることを強調したが、どこかで見たような人物と、ドラマの雰囲気が明らかに存在している。馴染んでいること自体がドラマの展開を妨げ、MBC「馬医」とKBS「ゆれながら咲く花」の間でアプローチできる新しいドラマにはなれると思うが、俳優も脚本も全24話という長い呼吸を引っ張っていく「野王」だけの切り札は間違いなく必要になるだろう。

スエ&クォン・サンウ&東方神起 ユンホ、荒くて重い物語を成功へ導かせる事はできるだろうか?

チョ・ヨングァン監督は「野王」を置いて、「ヤは野原のヤ(野)である。荒くて、整ってない人間の心理戦を繰り広げる」と説明した。「野王」の予告映像にチュ・ダヘ(スエ)は詩人イ・ジョンハの詩、“一人の人間が愛に落ちた”の一節を詠った。「夜の目も寝ずに、一緒に死んでも良いと思った人」のように、荒くて重たい物語を抱いていく「野王」は、既に持っている切り札を支えてくれる俳優たちの安定したパワーが絶対的に必要なドラマである。スエとクォン・サンウは「野王」を力強く引っ張っていくことができるだろうか。そして、この二人の愛と共にもう一つの愛を成し遂げるペク・ドフン役のユンホは、俳優としての可能性をどこまで見せられるのだろうか。最終的に彼らが一つになり、相乗効果を出せるかによって、このドラマの行き先が決まるだろう。

パク・イングォンの作品は、もう一度ドラマで成功できるだろうか?

「野王」の二人の主人公、ハリュとダヘはKBS「熱血商売人」の男女主人公と同じ名前を持っている。基盤とした原作の作家が同一人物であるからだ。「野王」はSBS「銭の戦争」、「レディプレジデント~大物」、KBS「熱血商売人」など、原作漫画を描いた漫画家パク・イングォンの「レディプレジデント~大物」シリーズの第3部と「野王伝」を原作とした作品である。チョ・ヨングァン監督によると、「野王伝」には「“青少年観覧不可”に該当する要素が多く、キャラクター設定と背景を除いてほとんどもう一度描き出す必要があった」と語ったが、人物と背景設定から感じられるパク・イングォンの基本的な考え、例えば政治社会的な問題を抱いた人物が様々な野心を表わす過程を赤裸々に描いた点は同じだ。脚色するたびに良い成績を出した漫画家パク・イングォンの作品が、「野王」でもう一度成功できるだろうか。結局は同じメッセージに向かって行くと思うが、テレビドラマという特性上、必要による多くの修正と脚色をしなければならなかっただけ、まったく違う物語を繰り広げる可能性も持っていることも「野王」である。

見守っています

―ファーストレディになるチュ・ダヘ役のスエは全24話の間、何着のドレス姿を披露するのだろうか。もう授賞式を首を長くして待たなくても、“ドレスエ”(ドレス姿のスエ)を毎週見ることができる。
―ペク・ドフン(ユンホ、27歳)が好きなチュ・ダヘのことを気に入らず、ドフンのお尻をトントンと叩く癖を持っている姉ペク・ドギョン(キム・ソンリョン、46歳)とは……この姉と弟の設定、何だか怪しくないですか。
―「来週(14日)から私たちはほぼ“生放送”のようなスケジュールです」(スエ)、全24話のドラマの第1話の放送とともに“生放送体制”に突入します。台本、撮影、俳優のコンディション、すべてが心配です。

記者 : イ・ギョンジン、写真 : チェ・ギウォン、翻訳 : チェ・ユンジョン