SMイ・スマン会長の評伝出版、スター育成の秘策は?

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韓国の大手芸能プロダクションであるSMエンターテインメント(以下SM)は、「K-POPの産室」と呼ばれる。アジアを超え世界で活動しているBoA、東方神起、SUPER JUNIOR、少女時代、SHINeeらが所属し、K-POPの世界化に向けて中心的な役割を果たした。

SMを設立したイ・スマン会長のこれまでの人生と業績にスポットを当てた「イ・スマン評伝」がこのほど韓国で出版された。

同書にはイ・スマン会長の人生とSMの歴史を通じて見た成功神話、韓国大衆音楽の流れがまとめられている。

1970年代に歌手兼司会者として活動したイ・スマン会長は、1980年代にアメリカ留学後、1989年にSMを設立した。歌手ヒョン・ジニョンを人気スターに育て上げて業界の注目を集めたが、ヒョン・ジニョンが大麻吸引の容疑で活動中断を余儀なくされ、失敗を味わった。

失敗から立ち上がったのは1996年、男性5人組グループH.O.T.(2001年解散)をデビューさせてからだ。その後、ガールズグループのS.E.S.(2002年解散)、男性6人組グループの神話(SHINHWA)の成功によりSMは2000年に芸能プロダクションとしては初めてKOSDAQ(コスダック、韓国の証券市場)上場を果たした。

この時期を境に、イ・スマン会長は韓国での収益を日本など海外市場攻略のために投資する冒険に乗り出す。日本市場開拓の先兵としてデビューさせた歌手がBoAだった。BoAは2001年に日本に進出し、下積み時代を経て韓国歌手が海外で成功した最初のケースとなった。

このような経験を基に、東方神起、SUPER JUNIOR、少女時代、SHINee、f(x)が次々と大成功を収め、SMは海外のファンにも影響力を及ぼす世界的な芸能プロダクションへと発展した。

イ・スマン会長は、SMが文化産業で韓国最高の企業に成長できた原動力として「文化技術(Culture Technology)」を挙げた。専門的な文化芸術家を育成するシステムで、SMはキャスティング、トレーニング、プロデュース、マーケティングへと続く体系化されたプロセスを構築し、韓国の文化産業の先端化と世界化を進めた。

また、同書はSM所属アーティストの練習生時代からK-POPを主導するスターになるまでの過程にも詳しく迫っている。

記者 : 聯合ニュース