「G.I.ジョー2」イ・ビョンホン“恋愛も仕事も両方とも重要だ”

OSEN |

写真=CJ E&M
俳優イ・ビョンホンが、今年1年について恋愛も仕事も両方ともよかった時間だったと自評した。

イ・ビョンホンは12日、香港のグランドハイアットホテルで行われたハリウッド大型映画「G.I.ジョー バック2リベンジ」の3D映像初公開&アジアプレスデーで、韓国の取材陣に会い、率直な話を交わした。

この場でイ・ビョンホンは「G.I.ジョー バック2リベンジ」を撮影しながら俳優として感じたことや、映画「王になった男」で“1千万”俳優になった感想を話した。また、今年女優イ・ミンジョンと交際していることを認めた彼は「恋愛と仕事のどっちが重要か」という質問に「両方とも非常に大切」と答え微笑んだ。

◆イ・ビョンホンとの一問一答

―「G.I.ジョー バック2リベンジ」で悪役を演じることになり、プレッシャーは感じなかったか。

イ・ビョンホン:あまりにも典型的な姿でハリウッド進出をするのではないかという懸念の声もあり、それなりの葛藤もあることはあった。しかし、始めからすべてに満足することはできない。僕が誰なのか知られていない時点で自分がやりたいことを選択するのは期待できないことだと思った。「G.I.ジョー バック2リベンジ」のような大規模な大作映画では、どのような役柄であれ、その過程をもとにさらに成長できると思う。今も依然として僕はハリウッドでは選んでもらう側で次のシナリオが来るだろうかと待つ立場の俳優だが、いつかはあちこちから僕を見つけてもらって、その中で本当にやりたいシナリオを選べる立場になれれば嬉しいだろうと思う。僕の演じるストームシャドー役が単純な悪役ではもちろんない。シリーズ第2作ではこれまで秘密めいていたストームシャドーのヒストリーが展開される。映画を観れば、ストームシャドーの真の魅力を感じて頂けると思う。彼の最大の魅力は、独断的なところだ。この映画は“G.I.ジョー バック2リベンジ”というグループと“コブラ”間の戦いを描いているが、ストームシャドーはどちらでもない、自分ならではの世界を追究する独断的な人物だ。そこについて“灰色分子”と言われるかもしれないが、孤独に独りでいる姿が魅力的だった。そのような部分が、僕がこの映画を続けることになったきっかけだ。

―「G.I.ジョー」をシリーズ2作品撮りながら、ハリウッドでの存在感の変化を感じたか?

イ・ビョンホン:シリーズ第1作のときに韓国と日本のファンたちからたくさんご声援を頂いたので、パラマウント関係者や監督、その他シエナ・ミラーさんやチャニング・テイタムさんなどの俳優たちが相当驚いていたのは事実だ。噂が立ったのか、第2作を撮影する時はスタッフたちから「君がアジアのエルヴィス・プレスリーだって?」と言われた。どんな顔をしていいか分からなかった。そんな噂は早く広がるようだ。それ以降待遇が変わった記憶がある。それで第2作ではあまり慣れているように見られてはいけないと思った。傲慢になったり怠慢になるといけないと思い、第1作のときのハングリー精神を維持した。それまで寂しかったがうまくやってきたのに、放心した姿がスクリーンに映ってはいけないと思い、自分自身を戒めようとした。

―現地スタッフからの待遇は変わらなかったか?

イ・ビョンホン:分からない。スタッフの僕に接する雰囲気や眼差しが変わったような気はする。特にスタジオでプロデューサーたちが僕に映画の重要な部分について意見を求めることがあった。「韓国の観客は、こんな音楽についてどう思うだろうか」「こんなシーン、韓国の観客にうけると思う?」「君はここでどうやった方がいいと思う?」などだ。第1作を撮影する時は、夢にも思わなかったことだった。僕は当惑して何も言えなかった。僕にこんなことを聞く本心は何かと思ったくらい、意外だった。ある日にはプロデューサーが、自分が編集した映像を内緒で見せてあげると言ってこっそり僕にだけ見せてくれた。こういうことは、韓国ではいつもあることだし、実は何でもないことなのに、他の俳優たちにはそうしなかったので大きく感じた。また、ストームシャドーは「G.I.ジョー」のもともとの設定では中国人や日本人になる予定だったのを、僕が説得して韓国人に変えたが、第2作で小道具チームが準備したストームシャドーの刀に、ハングルで「嵐影」と書いてあった。最初はジョークかと思って笑った。ひとつは何も書いてないもの、もうひとつはストームシャドーを直訳した「嵐影」とハングルで書いてあるものだった。どちらを使ったほうがいいか悩んだ。ハングルで書いてあるのは誇らしいが、一方では韓国の観客がそれを見ると、笑うシーンでないのに笑ってしまうかもしれないと思った。ジョン・チュウ監督に話したら、悩んだ末何も書いてないものを使おうということになった。あえて冒険する必要はないと。とにかく、その刀を見た時は嬉しかった。胸がいっぱいだった。

―ブルース・ウィリスと「G.I.ジョー」に続いて「REDリターンズ」も共演することになったが。

イ・ビョンホン:ブルース・ウィリスさんとは、「G.I.ジョー」で始めて知り合って短い時間共演し、「REDリターンズ」で再会した。ロンドンで数日前撮影を終えたが、彼は本当に僕に優しくしてくれる。他人にもすぐ分かるように僕によくしてくれた。どうしてかはよく分からない。本当に、どう応えていいか分からないほどよくしてくれる。非常にジェントルマンで、多情多感な人だ。また個人的な関係はさておき、俳優として見た時驚いたのは、それだけの経験を積んでいれば、撮影現場で演技することが日常になっていて、現場に来て当日撮影する部分だけ手際よく撮影して帰る姿を想像したが、撮影現場に来て1時間も2時間も監督と話し合う姿がしょっちゅう見られるということだった。そのシーンはすでにセットアップされており、そのように撮ると予想されているのに、他のアイデアをまた持ってきてそれについて話し合うのだ。よいアイデアがあって監督が受け入れると、監督がまた新しくリセットしてその場で相応しい台詞を作る。毎日のように話し合いながら熟考する姿が印象深かった。これは、ブルース・ウィリスさん1人だけではなく、ジョン・マルコヴィッチさんやアンソニー・ホプキンスさんのような俳優すべてに該当する話だ。新人が持つ情熱以上のものを未だに持って撮影現場に現れるのが、本当に印象に残った。一瞬も自分自身を気楽にさせないようだった。

―韓国では「王になった男」で1千万人の観客を動員し受賞もしたが。

イ・ビョンホン:「G.I.ジョー バック2リベンジ」を撮影し、続けて「王になった男」を撮ったが、英語で話していたのにすぐ時代劇の扮装と口調で王を演じている状況を見ながら、自分でも「本当にダイナミックな人生を生きているな」と感じた。大鐘(テジョン)賞映画祭の授賞式の日、ロンドンで僕は撮影がない日だった。家にいたが、海外にいたので授賞式に出席できず、何も考えずただ過ごしていた。そこで突然マネージャーと映画関係者から連絡が殺到した。そのスピードが次第に速まるかと思えば、まるで電話が鳴っているように立て続けにメールが一気に入ってきた。僕もだんだんそれに合わせて緊張してしまった。遠く離れているので緊張しないと思っていたが、緊張した。受賞して、本当に感謝する気持ちになった。受賞する俳優たちは普通、観客から頂いた賞だと思うと話すが、「王になった男」はさらにそうだ。この場をお借りして、もう一度感謝の言葉を申し上げたい。後で冗談交じりにこんなことも話した。もし僕が出席していたなら、他のことはできないのでハソンが映画で踊ったおしりダンスをステージで披露していたかもしれないと。

―仕事でも恋愛でも注目を浴びた1年だった。イ・ビョンホン本人にとって恋愛と仕事、どちらのほうが重要か?

イ・ビョンホン:今年1年は本当に慌ただしかった。ずっとアメリカで撮影していたし帰国して時代劇を撮って、観客動員数が数百万人を超えたら公約を守るために舞台あいさつに駆け回り、モントリオールに行ってロンドンへ向かい、釜山(プサン)映画祭もあったし。俳優としてはこれほど楽しい人生がまたあるだろうかと思うほど、本当に光栄で誇らしい瞬間が多かった。また、先ほどおっしゃった、そのこともあった。(イ・ミンジョンとの交際を公式発表) 仕事的にもプライベート的にも、いいことずくめの1年だった。その中で重要なことひとつを挙げるとしたら……両方とも重要だ。ひとつだけなど、選べるわけがない。僕には、本当に両方とも重要だ。

映画「G.I.ジョー バック2リベンジ」は、世界最強のエキスパートチームであるG.I.ジョーが、ザルタンの陰謀によって危機にさらされ、生き残ったエージェントたちが地球を救うために大規模な戦争を繰り広げるストーリーを描いた。イ・ビョンホンが悪役ストームシャドーを演じ、ブルース・ウィリス、ドウェイン・ジョンソン、チャニング・テイタム等ハリウッドスター総出のキャスティングを誇る。シリーズ初の3Dコンバートを実現した。公開は韓国で来年3月28日、日本では6月に予定されている。

記者 : チェ・ナヨン