韓国版「花ざかりの君たちへ」放送終了…低視聴率の理由

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写真=SM C&C
4%台の視聴率で屈辱を味わったSBS水木ドラマ「花ざかりの君たちへ」(脚本:イ・ヨンチョル、演出:チョン・ギサン)が視聴者の共感を得ることに失敗した。

4日、「花ざかりの君たちへ」はジェヒ(f(x) ソルリ)とテジュン(SHINee ミンホ)が再会し、温かいハグをしハッピーエンドで幕を閉じた。アイドル歌手が大勢出演し、ドラマの制作段階から多くの関心が集まっていた「花ざかりの君たちへ」。しかし、結果は厳しいものだった。失敗の要因は何だったのだろうか。


ターゲット視聴者層が10代の青少年…放送時期にも問題

「花ざかりの君たちへ」は、高飛びの金メダルリストのテジュンに会うために女子禁止の区域である男子体育高校に偽装転校した男装美少女ジェヒのハプニング満載の日々を描いたドラマだ。高校が舞台となっているだけに、主なターゲット視聴者は10代の青少年だった。

しかし、放送の時期は8月だった。ロンドン五輪の影響でスタートが当初より延期され、新学期シーズンに放送されたのだ。10代の青少年をターゲットにしたが、新学期シーズンに押され、注目を集められなかった。

SBSのドラマ関係者は「ターゲット層が狭かったことが『花ざかりの君たちへ』の失敗の要因の一つだ。時期的にもよくなかった。当初は夏休みのシーズンに合わせて放送する予定だったが、そうできなかった」と説明した。


ストーリーの力不足で関心集められず

「花ざかりの君たちへ」は、あのような学校があるならもう一度学校に通ってみたいと思えるほど美しい映像で視聴者を感嘆させた。特に細かい動きまで捉えられるマトリックスカメラが俳優たちの細かい変化まで捉え、リアルなシーンを演出した。

しかし、映像に比べてストーリーは物足りなさがあった。男装美少女のジェヒを中心にテジュン、ウンギョル(イ・ヒョヌ)の三角関係が主となっていた「花ざかりの君たちへ」。ジェヒが女の子であるということに気付くのではないかと緊張する場面を取り入れ、劇的な緊張感を高めたが、ヒットドラマ「花より男子~Boys Over Flowers~」に比べ、インパクトは強くなかった。

「花より男子~Boys Over Flowers~」は様々な人物の対立で劇の緊張感を調整し、10代だけでなく20代、30代からも幅広い反響を得た。一方「花ざかりの君たちへ」はジェヒとテジュンに偏った単調なストーリーで話が進むにつれ力を失った。初々しい10代の恋愛だけで視聴者の関心を集めることは容易ではなかった。


編成の失敗……他社の真剣なドラマに負ける

KBS 2TV「カクシタル」が真剣なストーリーを掲げ、同時間帯の視聴率1位に輝き、快進撃を続けていた中で「花ざかりの君たちへ」はMBC「アラン使道伝」とともにスタートした。

「花ざかりの君たちへ」の第1話の視聴率は7.3%(AGBニールセン・メディアリサーチ、全国基準)。スタートは悪くなかった。しかし少しずつ他社のドラマに押され始めた。「カクシタル」と「アラン使道伝」が揃って視聴率の上昇を見せる中、「花ざかりの君たちへ」だけが下落した。

韓国で先月6日に放送を終えた「カクシタル」。しかし、水木ドラマの力関係は変わらなかった。「カクシタル」の後続番組である「優しい男」がどんでん返しを繰り返すストーリーで視聴者を虜にした。「花ざかりの君たちへ」の居場所はなかった。

10日からは「花ざかりの君たちへ」の後続番組として制作費200億ウォン(約14.1億円)をかけた超大作時代劇「大風水」が放送される。2012年の下半期、停滞しているSBSドラマが再び浮上ことができるのだろうか。多くの関心が集まっている中、その結果は一週間後に確認できる。

記者 : ファン・ソヨン