「王になった男」イ・ビョンホン、映画と恋人イ・ミンジョンに関する報告書

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時代劇を抱く、イ・ビョンホン

映画「王になった男」で、暴君で悲運の王の光海と賤民(最下層の身分とされる人々)の道化師ハソンの一人二役を演じたイ・ビョンホンに会った。3作目のハリウッド映画撮影のために出国を控えている彼に、映画と恋人イ・ミンジョンについての話を聞いた。

映画「王になった男」の話

イ・ビョンホンは、映画「王になった男」(監督:チュ・チャンミン)でデビュー21年で初めて時代劇に挑戦した。映画「甘い人生」「グッド・バッド・ウィアード」「悪魔を見た」、ドラマ「IRIS-アイリス-」を記憶する観客なら、今回の映画でまた違う姿のイ・ビョンホンに会えることだろう。王と賤民の一人二役だけでなく、これまで見られなかった、彼からは想像もできなかったコミカルな演技が見られるのだ。

「デビュー後最初の時代劇だったが、自分の姿がぎこちなくなかったし、最初から見慣れたような感じだった。時代劇をしなければと思っていたわけではなかったが、シナリオを読んだ瞬間決めた」という彼の言葉のように、結果は満足できるものとなった。

「真なるリーダーの資格とは何か」という重量感あるメッセージを盛り込んでいるが、映画的なタッチは軽くコミカルな要素が多かった。彼の心を掴んだのも、そのようなコミカルな部分だった。笑って観ていながらも、何かを考えさせるところが気に入ったのだ。

「試写会にいらした方々から『こんなにコミカルな役柄とは思わなかった』という反応をいただくが、僕はデビュー当初『明日は愛』『Happy Together』で、もっとコミカルで天然なキャラクターを演じている。観客もそのような僕の姿を記憶しているはずだと思ったが、年齢層が変わり時間が経ったことを認知できていなかったようだ。多くの人達は『グッド・バッド・ウィアード』『甘い人生』でのような姿だけで僕を見ているようだ。今回『王になった男』を観たら、『イ・ビョンホンの新しい面を見た』と言われるかもしれない」と期待に満ちた表情をした。「みっともないと言われてもいい。その代わり『カリスマ性のある役柄も演じられ、コミカルな役柄もうまく演じる』と言われたい。試写会の時反応が良かったからか、興行の方にも欲が出てきた。苦労したスタッフたちのためにも、ヒットして欲しい」

仕事についての話

人々に「演技がうまい俳優は誰か」と問いかけた時、イ・ビョンホンは最も言及される人物の一人だ。ネットユーザーたちが挙げる演技のうまい役者の一人として今彼は、誰が何と言おうとも韓国を代表する俳優だ。

「昔演劇をやっていたときもそうだったが、以前撮影した映画を観るといつも惜しい気がする。うまく演じられた部分もあるにはあるが、『どうしてああやったんだろう』と後悔したりもする。それは今も同じだ」

しかし、一作一作を撮りながら向上すると期待している。そんなところで現在は、公開を控えている「王になった男」が最も自信がある。日本に顔が知られた頃、彼にハリウッド進出という機会が訪れた。

2009年公開した「G.I.ジョー」で白い覆面を被って自由自在に刀を操るストームシャド-がその初挑戦となった。アジアでは顔が名刺となるイ・ビョンホンだったが、当時彼はポスターと映画の一部で覆面で顔を塞いで登場し、皆をがっかりさせた。

しかし2013年「G.I.ジョーバック2リベンジ」の公開を控えた現在の時点で、イ・ビョンホンの存在は大きく変わった。ポスターでは覆面を脱いでいるし、当時ハリウッド関係者たちは映画のワールド・プレミアプロモーションを通じて日本はもちろんのこと、イ・ビョンホンのアジアをまたがる人気と集客力を目の当たりにしたのだ。6月には、アジアの俳優としては初めてアメリカ・ロサンゼルスのハリウッド街にあるグローマンズ・チャイニーズ・シアターの前に手形を刻み、チャールズ・チャップリン、マリリン・モンロー、クリント・イーストウッドなど世界的なスターと肩を並べた。

「G.I.ジョーバック2リベンジ」のポスターはイ・ビョンホンを前面に掲げ映画を広報し、同時に彼はブルース・ウィリス、ジョン・マルコヴィッチ、キャサリン・ゼタ=ジョーンズと一緒に映画「REDリターンズ」にキャスティングされた。

「アメリカと韓国を行き来しながら映画を撮影するのは決して簡単なことではない。『僕は楽しんでいる』と自分に言い聞かせているが、厳しいのは事実だ。僕はハリウッドで定着している段階ではなく、依然としてテストを受け、選んでもらう立場だと思う。ハリウッドに対する絶大な熱望とか意志があって始めたわけではないが、始めたからには最善を尽くすつもりだ。そして機会があるなら、僕が先に経験した先輩として、良き助言者として後輩たちに自分の経験とノウハウをコーチできる機会があればと思う」と謙遜した。

恋人の話

近頃イ・ビョンホンは映画「G.I.ジョーバック2リベンジ」と「REDリターンズ」の撮影スケジュールで海外に滞在する時間が多くなった。少し時間を割いて帰国すれば、帰国待ちになっていたスケジュールの消化で多忙な毎日だ。そのため、時間があれば言葉通り何もしないでぼうっとしているのが唯一の趣味だ。外見的にはとても活動的で外向的に見えるが、暇な時は映画を観るのがやることの全てだという。そんな彼が、最近自分はもちろん、周りの映画記者たちまで忙しくさせている。

デビュー後初めて時代劇に挑戦したというイシューを作ったこともあるが、何より女優イ・ミンジョンと交際していることを公開したためだ。6年前トップスターイ・ビョンホンと新人イ・ミンジョンとして出会いお互いに好感を持ったのは事実だが、イ・ビョンホンの多忙な国内外の活動で関係が疎遠になり、ただの先輩後輩の仲になっていた。そのような中で今年の初め偶然顔を合わせることになり、慎重に交際し始めたという。

「互いに好き合っているのに気が咎めるのが嫌だった。ミンジョンとは会話がよく通じる。人との関係を維持する上で最も大きく影響するのは、会話だと思う。会話を交わした時、よく通じる人はそれほど多くなく、会話が通じなければ会話自体がなくなってしまう。そういう面で僕たちはよく通じる仲だ」とイ・ミンジョンへの愛情を表した。

イ・ミンジョンもイ・ビョンホンへの愛情を公に表現している。先日は撮影場に直接お弁当を作ってきたことが知られ、「イ・ミンジョン お弁当内助」という検索ワードまで発生させた。参考までに、愛のお弁当のメニューは、ツナサンドイッチにサーモンだった。スケジュールが忙しくイベントを開いてやれないというイ・ビョンホンは「これからミンジョンに借りを返していかなければならない」と感謝する気持ちを表現した。

しかし、消えることなく提起されている結婚説については「年末までは映画の撮影があって海外に滞在する。真剣な気持ちで交際しているので結婚について考えてもいるが、まだ早い話だと思う。男女の付き合いには一定の段階というものがあるが、周りの人達はすでに数段階をワープしているようだ。本当に関係が発展した時、こちらからお知らせするので早とちりはしないでほしい」と結婚説は噂にすぎないことを明確にした。

イ・ビョンホンは映画「王になった男」の広報が終わる9月10日、映画「REDリターンズ」の撮影のためカナダへ出国し3ヶ月くらい滞在する予定だ。それで韓国休日の秋夕(チュソク:韓国のお盆にあたる祭日)シーズン公開が予定されていた映画「王になった男」も、彼のスケジュールに合わせ公開を早めた。「韓国に滞在しながら映画の公開に合わせていろいろ広報したいが、スケジュール上出国せざるを得ない。カナダに行って一生懸命撮影して無事帰ってくる。僕は韓国にいないけれど、頑張って撮影しただけに、多くの方に映画が愛されればと思う」

記者 : ハ・スジョン、写真:チョン・ユジン