T-ARA ウンジョン「蒼のピアニスト」降板決定後、韓国放送演技者労働組合に加入…誰のための組織なのか?

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“ファヨンいじめ説”で騒動の中心となっていたT-ARAメンバーは、結局人々に謝罪する手紙を書いた。メンバーの中で一人が書いたと見られるこの手紙で、T-ARAは「たくさんの方々に心配をお掛けしましたことに対し、心よりお詫び申し上げます」と書いた。騒動から1ヶ月後に出たT-ARAメンバーの謝罪文に対しては「まだ十分ではない」「これでいい」と意見が分かれている。

写真=SBS
T-ARAメンバーの対立やウンジョン個人の問題はさておき、今回の騒動を通じてその名を知らせた組織がある。それは、韓国放送演技者労働組合(以下、韓演労)だ。T-ARAのメンバーウンジョンが21日にSBS週末ドラマ「蒼のピアニスト」から降板したことで、韓演労は組合員ウンジョンのために声明書を出し、SBSに「ウンジョンに心より謝罪し、担当のプロデューサーに降板を要求する」と呼びかけた。労働組合の一般的な役割を考えると、このような韓演労の措置は無理もないだろう。

だが、果たして韓演労がウンジョンのケースと同様に、普段も作品から不当に降板された役者の組合員を保護してきたのかに対しては、疑問を提起する必要がある。最近KBS 2TVの月火ドラマ「海雲台の恋人たち」で一方的に降板を通告されたタレント、チョ・ソンギュの発言がその根拠になるだろう。撮影直前、他の俳優に自身の役が回ったことを知った彼は、韓演労を通じて数回も悔しい事情を訴えたが、いかなる補償も声明書も出してもらえなかった。

以下は、チョ・ソンギュが自身の公式サイトに掲載した文章の一部である。

果たして「蒼のピアニスト」のウンジョンが演じる役を、他の役者ではなく組合の執行部がしたとしても、ここまでの声明書を出したのだろうか。後味が悪いという表現がおかしくない理由だ。参考に、以前のチャン・ジャヨン事件の時は、事務所の誤った慣行を問題視してあんなに非難したくせに、今は芸能制作者協会と協力するわけか?実のところ、協力にもいろいろあると思うけど。あなたがたは……「理屈に合わない言語道断」という言葉を知っているのか。

ウンジョン「蒼のピアニスト」降板が決まった翌日に韓演労に加入

写真=チョ・ソンギュ
24日を基準に作成された韓演労の組合員名簿を見ると、組合員の加入日や声明、実名、芸名、区分、住民番号が全て網羅されている。韓演労が出演料支給のために制作会社に配布するこの組合員名簿には、ウンジョンの加入日も明記されている。彼女の加入日は、2012年8月22日。「蒼のピアニスト」からの降板が決まったその次の日だった。

計4,279人の組合員の名前が入ったこの名簿には、加入後10年以上組合員として登録されているチョ・ソンギュも含まれている。先に悔しい事情を訴えた彼の加入日は、2000年12月28日だ。

このような事実を見ると「ウンジョンを復帰させろ」と最善を尽くす韓演労の真意が疑わしくなる。結局彼らは組合員の人権を差別する組織にしか見えない。

韓演労の主張通り「ウンジョン個人の問題を越え、構造的な慣行になったキャスティング権力の実体を暴くことで重要な意味を持っているため、SBSと制作会社イェインE&Mに注目する必要がある」と言うなら、なぜチョ・ソンギュ個人の問題を越え、慢性的な慣行を打破するために、KBSと制作会社のSSD、TIMO E&Mには注目しないのだろうか?

組合員全体の立場を代弁する公正な役者組合が必要

多くの俳優は、劣悪なドラマ制作環境で毎日昼夜を問わず撮影に望んでいる。ときにはウンジョンやチョ・ソンギュのように撮影が始まる直前に、自身の意志とは関係なく降板となることもある。このような問題が発生したとき、組合員個人の味方になり、理不尽な待遇に対する悔しい事情に耳を傾けたり、これを解決するために率先してくれる組合があるということは非常に幸いなことだ。

だが、ウンジョンの降板を通じて人々にその名を知らせた韓演労は、果たしてその役割をきちんと果たしているのか、疑問を抱かずにはいられない。ぜひ韓演労は芸能界の強者だけの味方になる団体ではなく、全ての組合員の権益保護のために率先して努力する団体になってほしい。

記者 : ユ・スヨン