「アイドゥ・アイドゥ」非現実的なキム・ソナの露出だけで、ドラマの穴は埋められない

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足りない2%をキム・ソナのファッションだけで補うのは"無理"

MBC「アイドゥ・アイドゥ~素敵な靴は恋のはじまり」(脚本:チョ・ジョンファ、演出:カン・デソン)が水木ドラマのうち一番低い視聴率で、不振から抜け出せずにいる。それにもかかわらず、「アイドゥ・アイドゥ~素敵な靴は恋のはじまり」はある程度は面白い。視聴率が高くないこと=面白くないという意味ではないということだ。
これといった“ヒットの材料”は見つからないが、見ているとそれなりに集中できるドラマでもある。だが、このドラマには決定的な一手がない。視聴者を熱狂させる強力な武器がないとのことだ。ヒットの材料がないことがこのドラマには一番大きい悪材料になっている。

このドラマ、ありふれた話でユニーク性もない

写真=キム・ジョンハクプロダクション
まず、人物間の四角関係があまりにも透けて見える。ヒロインに献身的な男、パク・テガン(イ・ジャンウ)と彼に嫉妬する多少分別はないが情熱いっぱいの男、チョ・ウンソン(パク・コニョン)。ヒロインは、この二人の男に愛されるが、後者との関係を選択する。

陳腐なこと自体は問題ではない。だが“パク・テガンとの一夜の関係で子供を持った”という設定で彼との愛が運命のように描かれたことは、このドラマの魅力を半減させる要素だ。最初から恋の相手を設定して始めたせいで序盤から結末があまりにもはっきり見えてきたためだ。

もちろん結局パク・テガンと結ばれることを知っているとしても、その過程に緊張感があるならまた話は違う。だが、「アイドゥ・アイドゥ~素敵な靴は恋のはじまり」からはそのような緊張感は見えない。チョ・ウンソンとの関係も、結ばれない恋という前提があるため緊張感がなくなってしまった。
写真=MBC
結局「アイドゥ・アイドゥ~素敵な靴は恋のはじまり」は、ファン・ジアンの妊娠が会社で問題になったり、ヨム・ナリ(イム・スヒャン)が邪魔をするエピーソードなどを通じて緊張感を引き上げるしかない状況になった。だが、それはドラマの魅力をなくす結果となった。

これまで放送された数々のドラマの設定が繰り返されるとしても、このドラマだけのユニークな雰囲気さえあれば十分勝ち目はあったはずだ。だが、このドラマは「私の名前はキム・サムスン」ほど面白くも、「女の香り」ほど切なくも、「シティーホール」ほどユニークでもない。

現実性のない"露出"はドラマの穴を埋めない

それで、キム・ソナはこのドラマで一人で奮闘しいる。人気を得るような要素があまりないため、キム・ソナが最大限視線を引くように仕組まなければならないのだ。

写真=MBC
ファン・ジアンは、第1話からシューズデザイナーらしく、ものすごい靴が並んだドレスルームを見せることで役柄を設定した。毎話変わる派手は衣装も見逃せない。まるで映画「プラダを着た悪魔」を見ているようだ。

だが、度が過ぎた。韓国で5日に放送された12話で、ついにファン・ジアンは、チューブトップドレスにきれいな靴を履いて8頭身に近いボティを目立たせながら会社に出勤した。「視聴率を意識しすぎたのでは」と思われるほどだった。今回は“露出”というカードを持ち出してきたわけだ。

もちろん、ファン・ジアンはもともとファッションを気にする人物ではある。だが、パーティドレスで会社に出勤する設定は度が過ぎた。肩や胸のラインがそのまま見えるドレスを着て働くということだけでもドラマの説得力は落ちる。ファン・ジアンの自信を見せようとする試みは良いが、「働いているのに不便ではないか」という思いを抱かせるだけだった。

写真=MBC
劇中でファン・ジアンのファッションは、一時話題になったかもしれないが、現実性に欠けた設定はドラマに悪影響を与えた。キム・ソナが演じるファン・ジアンの堂々としたイメージが、そういう風に表現されるしかなかったのだろうか。しかも、妊娠初期の女性にタイトなチューブトップなんて。“妊娠していても、私はこれほど堂々としている”ということを見せる目的があったとは思うが、妊婦がそういう服を着て働くことは腑に落ちない。

もちろん、ドラマはフィクションだ。ドラマに現実性だけを求めるのもありえないという意見にも同意する。だが、全体の内容が足りないなかでキム・ソナのファッション、それも露出だけで勝負しようとすることは、役に立たない。それは、ドラマの全体的な完成度を下げるだけだ。

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記者 : ウ・ドンギュン