「紳士の品格」“大ヒット”と“心配”分かれる反応の理由は?

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キム・ウンスク&シン・ウチョルの前作「シークレット・ガーデン」に及ばない初回視聴率14.1%でスタート

注目を浴びるしかないドラマがある。テレビドラマに12年ぶりに復帰したチャン・ドンゴン「シークレット・ガーデン」の脚本家であるキム・ウンスクと演出家であるシン・ウチョルコンビの復活“ラブコメの女王”キム・ハヌルの魅力、そしてキム・スロ、キム・ミンジョン、イ・ジョンヒョクという豪華キャストまで。

SBS「紳士の品格」が全国視聴率14.1%(AGBニールセン・メディアリサーチ全国基準)を記録し、これらの期待に応えた。しかし、17%台でスタートした同コンビの前作「シークレット・ガーデン」の反響には及ばなかった。同時にスタートしたMBC「Dr.JIN」が、12.2%の視聴率で追い上げている状況にも影響されたのかもしれない。

しかし初回放送後、明らかに分かれた反応を見てみると、このような結果に頷くことができる。SNSで見られる「紳士の品格」第1話に対する視聴者の評価は“大ヒット”専門家の評価は“まぁまぁ”又は“心配”でまとめられた。

写真=SBS

「『紳士の品格』今年勝率が5割に及ばないサムスン・ライオンズの気持ちが分かりそう」

「先ほど『紳士の品格』というドラマを見ましたが、画面が小さく見える気がしました。映画で見る俳優たちが主演や助演で出演していて、目の保養になりました。彼らの軽いタッチの演技も良かったです。これからヒットしそう」(@chee***)

「『紳士の品格』ひどい。イ・ジョンヒョク&キム・ジョンナンのカップル以外、何も期待できない。『花より男子~Boys Over Flowers~』の40代バージョンなのに、まったく甘くない。カフェモカを注文したのに、3杯ぐらい追加が必要な麦茶が出てきた感じ」(@billyjea***)

上記のような異なった評価が出ている。気軽に見られるラブコメに、豪華な出演者が与える“スターシステム”の魔力、キム脚本家特有のセンスのある台詞に及ばない、話の読めないストーリーへの不満だ。

ある映画評論家は「キム脚本家にいったい何があったのか?」とし「センスのある捻りと、無責任な偶然及び前後の脈絡の省略は区別すべきなのに『シークレット・ガーデン』の洗練された捻りは無く、前後脈絡の突然の省略や偶発的に起こる状況の乱入だけが目立つ。『紳士の品格』はキム脚本家の作品ではないと信じたい」と酷評した。

またこの評論家は「『紳士の品格』の秘密兵器はキム・ハヌルに間違いない。彼女はきっとオバケだろう。チャン・ドンゴンが座っているところ、歩いているところ、喧嘩をするところ、野球をするところなど、あらゆるところに彼女はいる。偶然に偶然が重なったのだろうか。怖い。オバケじゃなかったらそこまでは……」などと、偶然に起こった頻繁な登場を皮肉った。

また別の評論家は「チャン・ドンコンの演技が堅苦しい。テレビでの演技感覚がかなり鈍ったようだ、テレビでチャン・ドンゴンらしい演技を見た記憶が……」とし、ある放送関係者は「『紳士の品格』、簡単には行かないだろう。今年の勝率が5割に及んでいないサムスン・ライオンズの気持ちが分かりそう」と評価した。

写真=SBS

「セックス・アンド・ザ・シティ」よりは“日本のドラマ”に似ている

ついに公開された「紳士の品格」は“40歳の男4人のラブストーリー”という設定だけを見ると、韓国版「セックス・アンド・ザ・シティ」について言及しなければいけない義務感を感じさせる。ここに「濃厚でエロティックなラブストーリーになる」とするキム脚本家の言葉は、そのような期待を与えた。

建築家、弁護士、カフェのオーナーであり、23年来の友人である男4人が展開していくラブストーリーは、ヒロインへの注目を妨げる可能性を抱いている。キム・ドジン(チャン・ドンゴン)とソ・イス(キム・ハヌル)が続けざまに出会う“縁”を描いた第1話は、そのような理由で更に散漫に見えた。偶然よりは、キム・ドジンのナレーションによる時間の省略と飛躍された編集がスムーズではなかったというべきだろうか。

主に線の太い演技をしてきたチャン・ドンゴンの堅苦しい演技への指摘も妥当に思える。すぐ怒鳴る“完璧で冷たい男”こそがキム脚本家の目玉商品だが、第1話でのチャン・ドンゴンの演技はウォーミングアップに近い感じだった。12年ぶりのドラマ出演なので、むしろ視聴者の方が見慣れなかったのだろうか。

第1話ではソ・イスに一目惚れしたキム・ドジンと、キム・ドジンの友人に片思いをしているソ・イスの関係が始まったことを知らせた。第1話だけを見ると、毎回違うエピソードが展開される米国ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」よりは、多数のキャラクターが登場する連続ドラマ形式のラブコメである“日本のドラマ”のような雰囲気が強かった。果たしてキム脚本家はラブコメとファンタジーを完璧に融合した「シークレット・ガーデン」のレベルを維持できるだろうか。

記者 : ハ・ソンテ