Vol.1 ― ペク・ユンシク「お金の味?結局それを使う人間の問題」

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※この記事には映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」の結末に関する内容が含まれています。

ペク・ユンシクが説明する「蜜の味 テイスト オブ マネー」のキーワード…“お金”

映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」で、お金の味の絶頂を味わい、その醜い裏面まで知り尽くしてしまうユン会長(ペク・ユンシク)。彼は、財閥令嬢のペク・グムオク(ユン・ヨジョン)の夫として生きながら、会社の裏金や資金洗浄(犯罪などによって得られた「汚れた資金」を、正統な取引で得た「きれいな資金」のように見せかけること)など、主に財閥家の後始末を担当していた。

ユン会長はお金に誘惑されペク・グムオクと結婚したが、結局歳を取って自分に残ったものは、お金も家族も何もなかったことを悟る。結局彼にとってのお金とは、幸せを招くモノではなく、“侮辱”のキーワードとして残る。お金を味わいたがる秘書のチュ・ヨンジャク(キム・ガンウ)にも、「お金とは侮辱だ」と教える始末だ。

溢れる富を享受していたユン会長は結局、老後に真実の愛を、自分のフィリピン人のメイドに感じる。その家から離れようとするが、既にあまりにも深い泥沼に嵌ってしまっていた。結局財閥家とペク・グムオクから逃れることが出来なかった彼は、自殺で一生を終えることになる。

劇中でペク・ユンシクは、映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」の発見とも言えるほど、素晴らしい演技を披露した。老後を迎え、お金も女も、全てのものに意味を見出せなかった財閥グループの会長として完璧にハマり、観客に冷たく荒れ立つ演技の味を味わせたのだ。


ペク・ユンシクに尋ねた。「蜜の味 テイスト オブ マネー」を貫くお金。お金とは何か。

「お金は、人間が便利に使おうと作り出した制度じゃないですか。社会を維持して、秩序を保つために必要な制度です。最初は確かに、良い方向に流れるようにお金を作ったと思いますが、このお金を使う人間のせいで、色んな問題が起きていると思います。

お金で人をいじめることも出来ますし、お金で相手を楽しませることも出来ます。悪いことにつぎ込む人も多いですし。お金を使う人には、いつもものすごい誘惑がつきものだと思います。結局は、そのお金を使う“人間の問題”だと思います。上手く使うべきですね。下手に使うと、醜くなってしまいます」

ペク・ユンシクはどのようにお金を上手く使っているのだろうか。彼は「節約するときは100ウォン(約6円)も無駄遣いしないが、家族に使うお金は全然惜しくない」と答えた。

「ドビンとソビン、息子だけ二人ですが、ドビンが結婚して(チョン)シアが家族になりました。嫁も娘だという言葉を実感しています。本当に可愛いんです。シアが息子を産んで、その次にまた娘を産みました。孫は本当に特別です。もう可愛くてたまりません。家族に使うお金は、全然惜しくないんです(笑)」

記者 : イ・ジョンミン、チョ・ギョンイ、写真 : イ・ジョンミン