パク・ユファン「ユチョン兄さんの『屋根部屋のプリンス』での役を演じてみたい」

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5月1日に夢を叶えるための情熱を見せ、温かいエンディングを迎えた総合編成チャンネル・チャンネルAの月火ドラマ「美男<イケメン>☆スター誕生」で“悪い男”の魅力をアピールし、視聴者の視線を独占した主人公がいる。その主人公はデビュー2年目となる俳優パク・ユファン(21)。

彼は「美男<イケメン>☆スター誕生」で、韓国のトップアイドルグループm2のリーダーとして実力もルックスも兼ね備えたカン・ウヒョン役を演じた。このドラマにこれまで彼が演じたSBSドラマ「千日の約束」のイ・ムングォンやMBCドラマ「きらきら光る」のハン・ソウの影はなかった。

パク・ユファンは初の主演作を無事演じ終えたことについて「終わったという実感がまだありません。もっと上手く演じられたはずなのに、思えば物足りなかった気もします。次の作品ではもっと良い演技を見せます」と感想を述べた。

「主演、主演と言われることにプレッシャーを感じた」

「美男<イケメン>☆スター誕生」のオファーがあってから、台本を読み「この作品だ!挑戦してみたい」と思い、初めての主演に挑戦したというパク・ユファン。初めての主演だっただけに、プレッシャーを感じていたという。他の新人俳優と同じく、まだ学ばなければならないものがたくさんあるのに周りから「主演、主演」と言われ、プレッシャーも一層強まった。しかし、撮影をするにつれ自然とそのプレッシャーを乗り越えることが出来たという。

パク・ユファンは撮影はどうだったかという質問に「雰囲気がとても良かったです。他の作品とは違って同世代の俳優たちと撮影を行ったので、さらに仲良く撮影することが出来ました。パク・ヒジュ、ホン・ギョンミン先輩も後輩のことに気を使って下さって。アットホームな雰囲気の中で撮影ができたので、とても楽しかったです。毎回笑いの渦に巻き込まれ、NGが出ました。NGを1回出すと罰金で10万ウォン(約7000円)を払おうと言っていたぐらいです。僕が最も多くNGを出したのは12回でした。罰金120万ウォン(約8万4000円)です。実際に払ってはいませんけどね。ホッとしています(笑)」と答えた。

「周りではカン・ウヒョンのことを“悪い男”と呼んでいます。でも、カン・ウヒョンは心に傷を抱えているのでわざと人々に冷たくするんです。自分の痛みをそうやって表現しているだけなんですね。この世に、理由もなく悪い男っていないと思います。悪い時もあるし、良い時もあるのではないでしょうか」

インタビューの間、パク・ユファンからは常にカン・ウヒョンへの愛情が感じられた。彼はこれまで演じてきた人物と一つになったかのようにカン・ウヒョンの立場を語った。この役をより上手く演じるためにボクシングや筋肉のトレーニングをしたり、歌とダンス、ピアノ、ドラムまで学んだというパク・ユファン。急いで決めた作品であっても、完璧に演じきりたいという気持ちで一生懸命努力したが、まだまだ物足りない気持ちだという。

「美男<イケメン>☆スター誕生」では歌手を演じたが、実際に歌手に挑戦してみたくはないかと質問した。するとパク・ユファンは「歌手になりたいと思ったことはありません。正直、芸能人になろうと思ったこともありませんでしたが、演技をすることになってから本当の役者になりたいと思うようになりました。今回のドラマで歌手の生活を経験しましたが、僕にとってはとても大切な経験でした。兄とは違って、僕は歌の実力があまりないのでカン・ウヒョンを演じるのは大変でした」と答えた。

「兄の演じる『屋根部屋のプリンス』のイ・ガク役に挑戦してみたい」

パク・ユファンは実兄のJYJ ユチョンのおかげで役者になれたという。兄がKBS 2TVドラマ「トキメキ☆成均館スキャンダル」で演技をしているのを見て、挑戦してみたいと思ったパク・ユファンは演技への意欲を伝え、本格的に演技を始めた。

「作品の撮影が始まるとあまり会えなくなりますが、最近は週に1~2回兄に会っています。会って、特別にやることはないんですけどね。二人きりの時は互いに親愛の情を伝えあったりしません。互いの顔を見て“気味が悪い”と言いますね。これが僕たちだけの愛情表現です。でも会えなくなるともっと会いたくなります。兄が出演しているSBS水木ドラマ『屋根部屋のプリンス』は楽しく見てますよ。僕も撮影に入ってからはあまり見られませんでしたが、『美男<イケメン>☆スター誕生』が終わったので最近は毎回見ています。兄の演じるイ・ガク役のようにお茶目な役は自信があります。僕、もともとお茶目なんで(笑)」

兄弟の深い愛情の中で、3月に持病で亡くなった父親のことを思い出したという。記者が父親への思いを聞くとパク・ユファンは「『美男<イケメン>☆スター誕生』の撮影を開始したばかりの頃に父が亡くなり、父のことは今も忘れられません。シャワーを浴びている時も、一人でいる時も台本を読む時もいつも懐かしい思い出ばかり込み上げてきます」と答えた。亡くなった父親への思いで胸が痛むようだった。


「年下よりも年上の人が好き」

パク・ユファンは特に年上との縁が深い。「美男<イケメン>☆スター誕生」もそうだったが、次の作品であるMBC毎日ドラマ(月~金に放送されるドラマ)「あなたなしでは生きられない」でも年上の女優と共演をする。「美男<イケメン>☆スター誕生」では3歳上のコ・ウナと共演し、まもなくクランクインする「あなたなしでは生きられない」では15歳年上のパク・ソニョンと共演する予定だ。

「パク・ソニョンさんとの台本練習が数日後にありますが、すごく緊張しています。最善を尽くし頑張るしかありません。大先輩ですからね。僕が迷惑をかけるのではないかと心配しています。未熟な僕が、先輩の足を引っ張るのではないかと。だから、もっと頑張ろうと思います」

実際に年下よりは年上が好きなのかが気になった。「実際、年上のほうが好きです。年下とは上手くコミュニケーションを取れません。恋愛に年齢は関係ないと思います。今回演じることとなったキャラクターも実際の僕と考え方が似ています。本気で好きになった女性がいて、通じるものがあれば年齢は関係ないですね」という彼の素直な答えが、年上の女性ファンの心を揺さぶった。

最後にこれからどのような俳優になりたいかと聞いた。この質問にパク・ユファンは自信に溢れた表情でしっかりとした価値観を話してくれた。自分が本当に望んでいるものが何なのかを知り尽くしている21歳の青年だった。

「これからは演技の上手い役者になりたいです。“役者”という職業がピッタリな人間になりたいです。僕は役者ではありますが、正直まだ役者と呼ばれるにはとても物足りない人間だと思います。一生懸命に努力し、最終的には本当に役者という言葉が似合う本物の役者になりたいです。その時まで、待ってくれますよね?」

記者 : ファン・ソヨン、写真:ムン・スジ