SBSドラマ「美男<イケメン>ですね」現場インタビュー

10asia |

※このインタビューは2009年「美男<イケメン>ですね」放送当時のものです。

先週放送が始まった「美男<イケメン>ですね」は、これまでのミニシリーズ(毎週連続で2日間に2話ずつ放送されるドラマ)の中で最も“幼い”ドラマだろう。4人の主人公の中で最年長のチャン・グンソクが87年生まれ、ジョン・ヨンファが89年生まれ、パク・シネとイ・ホンギが90年生まれと、平均年齢21歳の主人公たち。脚本家ホン・ジョンウン、ホン・ミラン先生の愉快な台本を最も輝かせているのは、彼らの若さと個性である。
韓国最高の人気グループであるA.N.JELLのメンバー3人と、事情があり男装をして新メンバーとして入った少女のストーリーがだんだん興味深くなっていく中、10月13日午後、SBS一山(イルサン)タンヒョン製作センターで行われた撮影現場公開の後、「美男<イケメン>ですね」に出演している4人の俳優に会った。飾らず、隠さず、ただエネルギーだけがあふれるA.N.JELLのコ・ミナム(パク・シネ)、ファン・テギョン(チャン・グンソク)、ジェルミ(FTISLAND イ・ホンギ)、カン・シヌ(CNBLUE ジョン・ヨンファ)とのインタビューだ。

―今日の撮影はどんな内容ですか?

チャン・グンソク:A.N.JELLがデビューして初ステージに立つシーンだ。ドラマの中で、A.N.JELLの昔の資料を見ていたミナムが「テギョン兄さんが一番かっこよかったです」と話したことを聞いたテギョンが、ヘアスタイルを変えるきっかけとなるシーンでもある。これは、テギョンがミナムに恋に落ちるところを見せたかったのか、それともただ脚本家の先生が今の僕のヘアスタイルが気に入らなくて入れたのかは分からないけど(笑)

―先週、1話と2話が放送されましたが、気分はどうですか?

パク・シネ:良い反応をたくさん聞いて気持ち良かった。「美男<イケメン>ですね」が少し新しいスタイルのドラマだから、予想した通り“慣れない”という反応と“面白い”という反応の2つに分かれたけれど、2話が放送されてからは多くの方々が受け入れてくれたように思う。最初は私が男装した女の子を演じるには女の子っぽすぎるという指摘もあったけど、私が思うにはMBC「コーヒープリンス1号店」のユン・ウネさんやSBS「風の絵師」のムン・グニョンさんが演じたキャラクターの場合、男装する前から気さくな女性だった。しかし、ミニョは元々非常に女の子っぽい性格だから、男装をしてすぐに男っぽい気さくな雰囲気で表現してしまうとミニョのキャラクターがあまりにも消えてしまうと思った。それで、監督や脚本家の先生と話し合って、ミニョの性格を持ち続けるようにした。


「撮影現場ではリーダーとしてみんなの気を引き締めることが重要だと思う」

―ミニョ独特の言葉遣いが面白いです。ぎこちなく感じる人もいるくらい独特な言葉遣いですが、見ているうちに慣れてしまいます。どうしてそのように話そうと思ったのですか?

パク・シネ:女の子が男の子の話し方を真似する時、大抵「うん。そっか?」みたいに短く無愛想な感じになってしまいますが、元々ミニョが使っていた話し方が人と違う雰囲気でとても丁寧だったので、ミナムに変身した時もその少し違う感じを生かしたかった。その時ちょうど、軍隊にいる親戚のお兄さんが休暇で電話で話した時、普段の言葉遣いと違って「~でありますか? とか、~であります」と話すのを聞いて、脚本家の先生と話し合って使ってみた。それがミナムに似合っていると思う。最初は気に入らないとか変な言葉遣いで話さないでという反応もあったが、今は真似する方々もいるみたい。撮影現場のスタッフの間で「そうでありましたか? 私はそんなの存じません!」というようなミナムの言葉遣いが流行ったりもした。

イ・ホンギ:僕の妹から聞いたけど、妹の学校では既にシネさんの言葉遣いが非常に流行っているらしい。グンソク兄さんのヘアスタイルも話題になっているし。それから、今日、服を買おうと思ってネット検索をしたら、僕がドラマの中でつけているドクロのアクセサリーとまったく同じデザインのものを“イ・ホンギ協賛”と書いて売っているのを見た(笑)

―チャン・グンソクさんもスタイルなどビジュアル面についてたくさん悩んだそうですが、髪型を8:2分けにするなど独特なヘアスタイルが話題です。

チャン・グンソク:僕は台本を読んでキャラクターを研究する時間も足りない状況だったので、ビジュアル面まで気を遣うのは難しいと思い、スタイリストさんなど専門家の方々を信じて任せた。ドラマの序盤はヘアスタイルのせいで様々な反応があったけど、放送が始まる前に作品を準備する時間が足りなかったので、できる限り自分のキャラクターを信じて前に進む何かが必要だった。人々から「チャン・グンソクのビジュアルは美男子の時に輝くのに、なぜそうしないの?」と言われたけれど、僕だってそのことを知らないわけではない。しかし、僕が演技に没頭するためには少しぎこちなく感じるかもしれないが、キャラクターに繋がるものが必要だと思った。それに、他の3人がアイドルっぽくキラキラしているから大丈夫だ。

―チームの最年長ですが、現場ではどのように皆さんをリードしていますか?

チャン・グンソク:これまでの現場ではいつも末っ子だった。「快刀 ホン・ギルドン」ではカン・ジファンさんの姿を、「ベートーベン・ウィルス~愛と情熱のシンフォニー~」ではキム・ミョンミンさんの姿を見ながら色々学んだ。今回は僕が初めて最年長として一つのチームをリードすることになったけど、僕が何より大事だと思うのはA.N.JELLというチームのチームワークを良くすること。普段は気を緩めても撮影現場では監督さんが僕に求める通り、リーダーとしてみんなの気を引き締めることが重要だと思う。数日前のインタビューで「カン・ジファンさんを見てリーダーとしての姿をたくさん学んだ」と言ったんだけど、カン・ジファンさんがそれを見て僕にメッセージを送ってきた。「笑わせるなよ。僕が言ったことを一番聞かなかったくせに!」と(笑)

―鏡の前で“ソクソ(腐った笑顔)”を練習するなど様々な表情を研究していると聞きましたが、そのような表情を練習している自分を見てどんな気持ちですか?

チャン・グンソク:モニタリングをしてみると非常に面白い。ファン・テギョンはストレートな性格で迅速かつ敏感で潔癖症でもあるが、その中にも許される隙間がある。その穴を通してテギョンの違った一面を見せたいし、人々もそんなテギョンを受け入れてくれると思う。だから“ソクソ”や普段はあまりしない面白い表情をするけど、とても面白い。テギョンが口を独特につぼめる表情が今週から登場するけど、それは映画「プラダを着た悪魔」で編集長を演じたメリル・ストリープが、気に入らないことがあったら作る表情を参考にした。

―これからファン・テギョンというキャラクターの魅力をどのようにアピールしたいですか?

チャン・グンソク:ファン・テギョンの魅力はエッジあるスタイルの中の隙間かな?(笑) 完璧主義を追求し、潔癖症でもあるけれど、結局は視聴者が「あの子も人間なんだ」と思えるように演じるのが重要だと思う。実際、ドラマには隙間があまりない。漫画のようにスピーディーに進んでいくストーリーを書く脚本家の先生と、ドラマでは簡単に見ることが出来ない様々なショットを見せてくれる監督さんの能力を信じる。


「撮影の序盤に撮ったものだから、恥ずかしいシーンもある」

―ジョン・ヨンファさんはすでに“スゴンナム(タオル男)”というニックネームがつけられたほど反応がいいですが、その人気を実感していますか?

ジョン・ヨンファ:正直に言うと、いつも撮影現場にいるからあまり実感していない。しかし、時間があったらたまにインターネットの検索サイトで僕の名前を検索して書き込みも探して見たりしている。1話と2話は本当に何も分からなかった撮影の序盤に撮ったものだから恥ずかしいシーンもあるけど、良く見てくれて嬉しい。すべてのシーンが大変だが、いつも先輩たちが面倒を見てくれて優しく説明してくれる。

パク・シネ:放送が終わったらすぐに友達から電話がかかってきて、ヨンファさんについてたくさん聞かれた。彼は誰なのかとか、ハンサムだとか、ドキッとしたとか。それで「私はどうだった?」と聞いたら、それは別にどうでもいいじゃんと言われた(笑)

―以前から一緒に活動しているCNBLUEのメンバーとA.N.JELLのメンバーではどちらがもっと好きですか?

ジョン・ヨンファ:胸の中に両方とも入っている(笑) A.N.JELLといる時はCNBLUEのメンバーを思い出し、CNBLUEのメンバーと一緒にいるとA.N.JELLを思い出したりする。

―シヌは2話でミナムが女の子であることを知りましたが、これからどうなりますか?

ジョン・ヨンファ:シヌは最初は冷たい性格で、接待用の笑顔だけ見せるキャラクターだったけど、ミナムが女の子であることと男装をするようになった理由を知ってから、ミナムの面倒をみてあげるようになる。それをどんな風に表現するかを考えながら、シネさんと色々合わせてみている。僕が考えるには、シヌは昔切ない恋を一度したことがある人だ。そのため、心の傷が大きく人を避ける面もあるが、ミナムを見れば見るほど彼の中のそういう傷が癒されるような感じがして、ミナムといる時だけは明るく、本当にミナムを大切にする姿をたくさん見せていくようになると思う。

チャン・グンソク:実際、僕より女の人から愛されるキャラクターだ。

―ジェルミは他のメンバーに比べて鈍感な方で、まだミナムの正体についても気づいていませんが、実際の性格はどうですか?

イ・ホンギ:実際も少し鈍感な方だ。気づかないことが多い(笑) 一人でぼんやりしていると、後からマネージャーさんが細かく話してくれる。それで、ようやく分かる感じ。それでも、僕にとって良いことである時は気づくのが早い。

―作品の序盤より今の方が痩せたように見えますが。

イ・ホンギ:初めて台本の読み合わせをした時、監督さんから僕に与えられたミッションが「早く筋肉をつけること」だった。ジェルミのキャラクターは非常に明るく子どもっぽいが、服を脱いだら“大人の男性”であることを見せなくてならないと言われ、体脂肪を6.7kgくらい減らした。ドラマでの季節は秋と冬だけど、監督から「ジェルミはノースリーブのTシャツを着て」と言われ、クラブでもダンスの練習室でもノースリーブのTシャツばかり着ている。そのため、撮影現場が筋トレをする場所になっている(笑)

パク・シネ:ホンギさんは本当に休まず、いつも運動している。インターネットにある“百万ドリ・ホンギ”(練習室で監督の掛け声に合わせて腕立て伏せをするイ・ホンギ)の動画は本当のこと。そのため、私も隣で一緒に腹筋運動をしたりする。


「正直、テギョンは男でも受け入れにくいキャラクター」

―FTISLANDとしてデビューする前、幼い頃に子役をしていましたが、「美男<イケメン>ですね」で大人の演技をするようになり、反応はどうですか?

イ・ホンギ:1話が放送されてからの反応は「見るにも恥ずかしい」だった。しかし、翌日、2話が放送された後はそういう姿さえ僕のキャラクターとして思われるようになり、今は視聴者がジェルミをかわいがってくれていると思う。FTISLANDのメンバー同士は普段からお互いに足りない部分を指摘したりするけど、今回はたくさん褒めてもらった。ドラマがかなり面白くて、もう恥ずかしいと思わないとか、僕とそっくりだとか(笑)

―ベンチから落ちるミナムを他のメンバーが受け止めようとする中、ミナムとテギョンが唇を重ねる1話のエンディングシーンが面白かったです。撮影中にエピソードがあったら、教えてください。

パク・シネ:身体にワイヤーをつけて撮ったシーンだけど、身体をちゃんと伸ばすことがなかなかできなくて、そんな私を支え続けていたみんなは腕が痛いと騒いでいた。

イ・ホンギ:シネさんが吐いた物がグンソク兄さんの口に少し付くというシーンがあるが、それを撮る時もかなり面白かった。

パク・シネ:ヨーグルトと野菜のお粥を混ぜたものだったけれど……吐く声を出しながらも笑いがこらえきれず演じるのが大変だった。しかし、ホンギさんがグンソク兄さんを大好きなためか、「テギョン兄さん!」と叫びながら私の身体をひっくり返すシーンの時に、力が入り過ぎて私が半分くらい飛んでひっくり返されたことがあった。いくらなんでも私は女の子なのに(笑)

イ・ホンギ:ハハ。演技に夢中になり過ぎてそうなってしまっただけだよ。

―共演している3人の俳優の中で、理想に一番近いのは誰ですか?

パク・シネ:3人ともとても優しくしてくれるけれど、この中に私の理想はいないようだ。ただ、ハンサムなみんなの中にいるから、嬉しい限り。キャラクターの中で選ぶとしたら、シヌかな。多分、数多くの女性がシヌを選ぶと思う。でも、テギョンはちょっと困るかも(笑) 私の性格ではテギョンの冷たくて傲慢な姿は受け入れられないと思う。

イ・ホンギ:正直、テギョンのキャラクターは男でも受け入れにくい……(向こうでホンギを見つめるチャン・グンソクに向かって) いや、兄さんのことじゃなく、兄さんのキャラクターの話だよ!(笑)

―KBS「IRIS」の放送が今週から始まり、本格的な視聴率争いに突入すると思います。どんな覚悟をしていますか?

パク・シネ:ドラマごとにジャンルやキャラクターがまったく違うから、視聴者の選択についてなんだかんだ言うわけにはいかないですが、私たちのドラマは若者の覇気、才能を持つキャラクターたちが繰り広げるストーリー。ミナムとテギョンが言い争う姿、シヌの嫉妬、ジェルミの誤解など、様々なエピソードがある。制作発表会で話したように「美男<イケメン>ですね」は“気楽なドラマ”で、私たちは足で踏まれてもすぐ立ち上がる子たち(笑) 最近、道を歩く時、通り過ぎる人の表情を何気なく見ていたら、笑顔の人があまりいなかった。それで、私が以前、キム・ビョンウク監督のシットコム(シチュエーションコメディー:一話完結で連続放映されるコメディードラマ)や脚本家の先生であるホン姉妹のドラマを見て思わず笑ったように、たくさんの方々が「今日『美男<イケメン>ですね』の放送日だね」と思い浮かべるだけで笑いが出るようなドラマをお見せしたい。

記者 : チェ・ジウン、写真:チェ・ギウォン、編集:チャン・ギョンジン、翻訳:ナ・ウンジョン