「きみはペット」チャン・グンソクの“落とし穴”とは?

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「私がペットをお見せしましょうか?モモ!」
「きみはペット」にチ・ウニ役で出演したキム・ハヌルが“モモ”を呼ぶと、チャン・グンソクがゆっくり舞台に上がってきた。キム・ハヌルの証言によると、モモは「人間のように見えるが、本人は違うと言う」ペットだ。そのため、言語駆使能力も他のペットたちとはちょっと違う。
ここで問題、「初めてご主人様に会った時、私のことを見て『何?』という顔をした時、一言言いました」この時、チャン・グンソクが言ったことは何だったでしょう。正解は、「私があのグンちゃんだ」である。昨年10月5日、ソウル鍾路(チョンノ)のロッテシネマで行われた「きみはペット」の制作発表会の現場で、チャン・グンソクがよく使っていた単語“落とし穴”を通じてモモ、チャン・グンソクの言語世界を探ってみよう。

用例1.「結局多くの方々が落とし穴にはまってしまいました。もっと深く落とし穴を掘って、地球人たちを全て陥れようと思っています」

予測不可能な言動とあふれるエネルギーを見せてくれたMBC「黄金漁場-ヒザ打ち導師」以降の周りからの反応を聞く質問に、チャン・グンソクはそれがまさしく自分が掘った“落とし穴”だと答えた。落とし穴に初めてはまった人は「大物だ」と言い首を横に振ったカン・ホドン。彼に次ぐ第2号は、おそらくキム・ハヌルではないだろうか。キム・ハヌルは「撮影シーンが多くて体力的に辛かった時、相手役としてではなく、本当のモモみたいに私の前で面白いことをやってくれたし、いい話もしてくれました。元々チャン・グンソクさんが出たドラマでいいと思っていたのですが、さらにイメージアップしました。俳優というより、人間という感じでした」と述べた。キム・ハヌルにチャン・グンソクは、「結局ご主人様も落とし穴にはまったのですね」と、キム・ハヌルをも落とし穴にはまった人にしてしまった。

用例2.「これが落とし穴です。この映画のスキンシップとか、二人の関係が果たしてご主人様とペットの関係で終わるのでしょうか? 今年25歳、血が騒いでいる生肝を持った僕が俳優人生19年で初めての濃厚キスシーンを……」

キム・ハヌルが「犬なのに言葉も通じて、ご飯を作ってあげると美味しく食べてくれて。『あ、ただこんなペットがいたらすごく良いだろうな』と思った」と言い、モモとのスキンシップはペットだからこそできるスキンシップだったと軽く話した。しかし、チャン・グンソクはここでもまた“落とし穴”だと結論付けながら、「きみはペット」のキスシーンについて話を続けた。「ラブコメディの女王、キム・ハヌルさんが他のどのシーンよりも渾身の力を注いだシーン」と話し、キム・ハヌルがキスシーンとスキンシップに熱意を見せ、数百個の動線を用意してきたと笑いながら話した。キム・ハヌルは「そういうシーンを(チャン・グンソクが)あまり撮ったことがないみたいで。私はたくさんあるから……」と言い、少しずつ落とし穴にはまっていったキム・ハヌルを見てチャン・グンソクは笑い出した。一方で「生まれて初めてキスシーンをやってみたけど、しっかり学習しました」と、自分が掘った落とし穴にはまらないよう、素早く横にそれるセンスまで!

用例3.「私はみなさんのペットになりたいです」

「バン!」と銃を撃つと「これをやらなきゃいけないのか」とぶつぶつ言いながらも、倒れる芸を見せたり、酔っ払ったご主人様を家に連れてきて靴を脱がせたりする深い忠誠心のあるモモは、見たままにただ素直に従うだけではない。キム・ハヌルは「言うことを聞かないと、私が食べ物も与えないから最初は言うことをよく聞きましたけど、後半は何だかご主人様である私がペットに引っ張られる感じがしました」と話した。
「現場では鏡を見ないです。女優のキャラクターが際立つべきだと思って。監督には『私はビジュアルや外見にこだわりません』と言いました」と、女性主人公であるキム・ハヌルが一番きれいに映らなければならないと述べたというチャン・グンソク。ご主人様に忠誠を誓うモモだが、悪い男だったり、優しかったりする人間の本来の姿にいつでも近付けるキャラクターであり、チャン・グンソクにも似ているように見える。だから、モモとして出演するチャン・グンソクは、逸脱を夢見る。「逆に私がご主人様になり、年上の女性がペットになったらどうかと思ってみたんですけど、映画の最後のクレジットにお互いの立場が変わる場面が出てきます」と楽しそうに話すチャン・グンソクは、その場面で好きな俳優の名前である“ニコル”をペットの名前として呼んだという。チャン・グンソクはいつでも「きみはペット」ではなく、「私はペット」の落とし穴を掘ることができる人物だということを、常に肝に銘じておこう。

記者 : パク・ソジョン、翻訳:ハン・アルム